屍鬼
[Wikipedia|▼Menu]

屍鬼
ジャンル
サスペンスホラー
小説
著者小野不由美
出版社新潮社
発売日1998年9月30日(単行本)
2002年(文庫本)
巻数全2巻(単行本)
全5巻(文庫本)
漫画
原作・原案など小野不由美
作画藤崎竜
出版社集英社
掲載誌ジャンプスクエア
レーベルジャンプ・コミックス
(JUMP COMICS SQ.)
発表期間2008年1月号 - 2011年7月号
巻数全11巻
漫画:屍鬼(VOMIC版)
原作・原案など小野不由美
作画藤崎竜
出版社集英社
発表期間2008年12月4日 - 12月25日
話数全4話
アニメ
原作小野不由美
監督アミノテツロ
シリーズ構成杉原研二
脚本各話リスト参照
キャラクターデザイン越智信次
音楽高梨康治
アニメーション制作童夢
製作屍鬼製作委員会
放送局放送局参照
放送期間2010年7月 - 12月
話数全22話 + 未放送2話
ラジオ:外場村役場村民放送
配信期間2010年7月16日 -
配信サイトアニメイトTV
配信形式ストリーミング
パーソナリティ大川透(尾崎敏夫役)
興津和幸(室井静信役)
テンプレート - ノート
ポータル文学漫画アニメ

『屍鬼』(しき)は、小野不由美作の小説1998年新潮社から単行本(上・下巻)が、2002年新潮文庫から文庫本(全5巻)が発行された。本作を原作とした藤崎竜漫画についてもこの項で解説する。
内容

第52回日本推理作家協会賞長編部門候補作。上下巻合わせて1000ページを超えるボリュームを誇り、登場人物はメインとなる人物たちの周りや家族なども事細かに登場し、150人を超える。

スティーヴン・キングの「呪われた町」へのオマージュであると後書きで触れている。

ちなみに、京極夏彦は連作小説集『どすこい』内で、本作のパロディとして『脂鬼』を発表している。
物語.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2018年3月)(使い方

人口1300人の小さな村、外場村。外部からは1本の国道しか繋がっておらず、周囲から隔離され、土葬の習慣も未だ残っている。そんなある日、山入地区で3人の村人の死体が発見された。村で唯一の医者・尾崎敏夫は、このことに不信感を持つが、村人達の判断で事件性は無いとされ、通常の死として扱われた。しかし、その後も村人が次々と死んでいき、異変は加速していった。
用語解説
屍鬼(しき)
死亡後に蘇生し、超常的な力を得た人間のこと。名前は作中の登場人物である室井静信が執筆している小説から取られている。外見は人間とそう変わらないが、生きるのに必要な器官が(屍鬼の)血液のみとなっており、心臓を含む他の体器官は動いておらず、肺呼吸も必要としない。生命維持には人間の血液を必要とし、吸血するために下顎の歯の一部が鋭い牙になっている。その他の特徴として、驚異的な治癒能力を持つ、老化しない、夜目が利く、日中は強制的に眠りに落ちてしまう、日光に当たると皮膚が焼け爛れる、といった、伝承の
吸血鬼と似たような特徴がある。一方で人間の頃と同じように、屍鬼狩りに現れた人間たちの襲撃を恐れ命乞いをするように、心理面では殆ど人間と変わらない描写もある。また、超常的な力として「吸血した人間に暗示を掛け、命令に従わせられる」という能力を持つ一方、「幾何学模様や十字架などの物、神社や寺院などの霊的な場所を非常に恐れる」、「他人の管理する建物に無断で侵入できない」といった超常的な弱点も持っている。屍鬼に吸血されて失血死した人間は屍鬼になる可能性があり、屍鬼になった場合は死亡後4?5日ほどで復活する。屍鬼になるかどうかは体質に拠るところが大きく、屍鬼になれた者の血縁者は屍鬼になりやすい。全体的には屍鬼にならずそのまま死亡する割合のほうが高いと言われる。なお、「人間を殺害するまで吸血すること」は屍鬼にとって必須ではなく、屍鬼1人につき人間が4?5人いれば、人間を生かしたまま屍鬼の生命維持ができるらしい。人間にとって必須の体器官が必要ない上、出血させようにも多少の切創などはすぐ治癒してしまうため殺害不可能に見えるが、一度に大量の血液を失わせれば殺害できる。具体的には、心臓に杭を打つ、大動脈の破壊・切断、首を切り落とす、脳味噌を叩き潰す、といった方法が尾崎敏夫によって挙げられている。また、血液自体は(体表で)呼吸しているため、水中に沈めて溺死させることも可能とされている(肺呼吸はしていないため、首を絞める・麻酔といったものは効果がない)。「埋葬された死者が復活し、人間を襲う」という事象は、外場村に「起き上がり」という伝承として伝わっており、屍鬼の大まかな性質は起き上がりと変わらないため、屍鬼の存在が明るみに出た際には、その事実は村人に比較的すんなり受け入れられた。村人からは屍鬼の事は専ら「起き上がり」と呼ばれ、屍鬼になることは「起き上がる」「起き上がった」と呼ばれる。
人狼(じんろう)
屍鬼と同じような性質を持っているが、屍鬼の持つ弱点のほとんどを克服している存在。名付け親は沙子で、由来は吸血鬼の奴隷が狼男であることが多い事から。人間と同じように日中も活動し、吸血せずとも食事で生命を維持できる一方、吸血した人間への暗示など屍鬼と同じ能力も持ち、身体能力は人間や屍鬼よりも高い。こうした特徴から、人狼である辰巳は「人狼が(吸血生物の)本来の状態で、屍鬼はそのなり損ない」であると考えている。ただし屍鬼ほど極端ではないものの、霊的な物・幾何学的な模様に対する恐怖はある。発生方法は屍鬼と同じく、人間が屍鬼や人狼に吸血されることであるが、人狼は屍鬼よりもかなり発生率が低い(2桁以上の人間が起き上がったが、発生したのは1、2名だった)。また、一度完全に死亡して数日後に復活する屍鬼と異なり、人狼は衰弱する過程で体が変化し、活動停止する期間がない(辰巳曰く、『人狼は死んでいない』とのこと)。
外場村(そとばむら)
人口わずか1300人、三方を尾根に囲まれた村。村には尾見川(おみがわ)という河川が流れている。江戸時代初期に竹村・田茂・安森・村迫の四家が拓いたとされ、を育てて卒塔婆を作ってきたことからその名が付いた。外場村は、上外場・中外場・門前・下外場・外場・水口の6集落と山入の総称で、近年行われた市町村合併により「溝辺町外場」という地名になったのだが、村民は未だに「外場村」と呼んでいる。
山入(やまいり)
山奥の過疎集落。村迫秀正と村迫三重子、大川義五郎が住む2軒の家屋しか残っていない。
尾崎医院(おざき いいん)
村唯一の病院。専門は内科医で、現在の医院長は尾崎敏夫。ベッド数は個室を含め19床。入院施設はあるが人手が足りず、基本的に入院患者は受け付けていない。また、敏夫が医院長に就いて以降は空室のままである。村では寺、兼正に続いて三番目の位置につけており、それが良くも悪くも村に大きな影響を与えている。
兼正(かねまさ)
代々村長の家系だった竹村家の屋号。竹村家が村を辞去した後は屋敷のある土地を指している。山の斜面にあり、現在は洋館が建ち、桐敷家が住まう。
虫送り(むしおくり)
村内の穢れを境目であるもりに追い立てる祭。鬼の面を付け、黒染めの衣を纏ったユゲ衆と呼ばれる人々が卒塔婆を背負って祠から祠へと練り歩き、村内部の穢れを道祖神に移し、村の境へと連れて行き祀り捨てる。また、ユゲ衆は成人男性に限られており、女性や子供は参加できない。ベットと呼ばれる藁で作られた人形も用いる。
弔組(とむらいぐみ)
村には葬儀社がない為、これに代わるもの。寺の檀家組織とは関係が深い。
高砂運送(たかさご うんそう)
夜中に度々現われる謎の引越し業者。高砂松の模様が箱型トラックの荷台に描かれている。
登場人物

声優はアニメ版、VOMIC版の順に表記
主要人物
尾崎 敏夫(おざき としお)
声 -
大川透[1]/白熊寛嗣主人公格の一人。32歳。村で唯一の病院の院長。既婚者。先代である父が病で亡くなった為、大学病院を辞めて尾崎医院の院長職に就いた。「若先生」とも呼ばれる。血液型はA型。専門は内科だが、必要であれば専門外の患者も診察している。ぶっきらぼうで不用意な憎まれ口を叩くことが多いが、医師としての責任感は強く、スタッフからの信頼も厚い。尾崎家の地位・権勢を第一と考える父を嫌っており、その父同様の考えを持つ母・孝江にも嫌気がさしている。また妻との仲も冷めており、結婚した理由も覚えていない。半ば別居しているような状態にある。室井静信や安森幹康とは幼馴染みである。ヘビースモーカー。目的のためであれば手段を問わないタイプで、村を襲う異変を解決するための行動について静信と対立することも多い。体調の悪い者を診る医者という立場から、次々と起こる村人たちの死が病によるものではなく、未知の何者かが意図的に起こしているものだといち早く気づき、村を守るために起き上がりたちへの抵抗を試みる。当初は起き上がりの実在を受け入れられない村人たちを味方にできず孤立無援であったが、策略を駆使して起き上がりの存在を公にすることができた後は屍鬼狩り集団の中心格として指揮を執っている。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:110 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef