局所銀河群(きょくしょぎんがぐん、英語: Local Group)[1]または局部銀河群(きょくぶぎんがぐん)[1]は、太陽系の所属する天の川銀河(Milky Way Galaxy)が所属する銀河群である[1]。 局所銀河群は、天の川銀河を含む大小50 - 60個以上の銀河で構成されている[1]。 局所銀河群の内部で、天の川銀河から最も近い銀河はおおいぬ座矮小銀河である。最も遠いのはGR8で、距離はおよそ800万光年(約2.5Mpc)である。最も大きい銀河はアンドロメダ銀河である。その重力にひかれて多くの銀河がアンドロメダ銀河周辺に存在する。 局所銀河群に最も近い距離にある銀河群のひとつにちょうこくしつ座銀河群 (Sculptor Group
所属する銀河
他の銀河群・銀河団との関係
1990年代中ごろまで、局所銀河群はおとめ座銀河団に取り込まれつつあるという説が有力だった。しかし、1990年代後半、宇宙の膨張速度が加速的に増加していることが確認された。この現象を加味すると、前述の銀河系を含む局所銀河群がおとめ座銀河団に取り込まれるという予想は、覆ってしまう可能性がある。
この説では、実際に銀河団同士が引き合う引力は、まだ総量が確定されていないダークマターの質量を含めても宇宙の膨張による離間速度差を埋めるまで至らず、宇宙の膨張に準じて、それぞれの銀河団と銀河団の空間が大きくなり、最終的には重力と斥力のバランスが落ち着く程度の総量を含む銀河団が、個々に安定的な系を成すことが予想される。その際、安定した個々の銀河団は光速の壁に阻まれ、一つの安定した銀河団単位に孤立した宇宙(空間)として切り離されるものと予測されている[2]。
遠い将来の宇宙の姿について、実際の銀河団による小さな宇宙になるのか、それとも、ビッグクランチを起こすのか、あるいは永遠の膨張を続けるような宇宙になるのかという結論は、今後、大統一理論 (TOE) の登場とその理論による解析を待たなくてはならないと考えられている。 まだ無数の未発見の矮小銀河が存在し(Daniel Zuckerによるとその数は1万に達する)、今も頻繁に新しく発見されている。そのため、このリストは増えつつあり、発見済みの全てである保証もない。 以上3つが主な構成員であり、際立って大きい。
所属銀河の一覧
渦巻銀河・棒渦巻銀河
銀河系(天の川銀河、Milky Way) … 太陽系が所属する銀河。局所銀河群の中では2番目に大きい。
アンドロメダ銀河 (M31, NGC 224, Andromeda Galaxy) … 局所銀河群の中で最大の銀河。
さんかく座銀河 (M33, NGC 598, Triangulum Galaxy)
銀河系(天の川銀河)の伴銀河
大マゼラン雲 (Large Magellanic Cloud, LMC)
小マゼラン雲 (Small Magellanic Cloud, SMC, NGC 292)
SEGUE 1
いて座矮小楕円銀河 (Sagittarius Dwarf Elliptical Galaxy, SagDEG)
Willman 1 (Willman 1) 球状星団?
うしかい座矮小銀河 (Bootes Dwarf Galaxy)
おおいぬ座矮小銀河 (Canis Major Dwarf Galaxy)
おおぐま座矮小銀河I (Ursa Major I Dwarf, UMaI)
おおぐま座矮小銀河II (Ursa Major II Dwarf, UMaII)
おとめ座ストリーム (Virgo Stellar Stream) 恒星ストリーム
かみのけ座矮小銀河 (Coma Berenices Dwarf)