小早川伸木の恋
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小早川信木の恋
ジャンル
恋愛漫画医療漫画
漫画
作者柴門ふみ
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック
発表号2004年7号 - 2006年3号
巻数全5巻
ドラマ
原作柴門ふみ
脚本武藤将吾
演出武内英樹松山博昭谷村政樹
音楽Face 2 fAKE
放送局フジテレビ
放送期間2006年1月12日 - 3月23日
話数全11話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画テレビドラマ
ポータル漫画テレビドラマ

『小早川伸木の恋』(こばやかわのぶきのこい)は、柴門ふみ作の漫画。小学館ビッグコミック2004年から2006年まで連載された。

2006年にはフジテレビ系でテレビドラマ化された。
概要

主人公は大学病院に勤務する外科医。妻と幼稚園に通う一人娘をもつ30代半ばの彼は、職場では様々な確執や争いに、家庭では嫉妬深い妻との生活により、安息の場を持てずにいたが、友人の経営する盆栽教室で出会った女性に心を魅かれたことから新たな人生の構築を目指す。
漫画

大学病院の医師、小早川伸木。30代半ばの彼は自分に誠実に生きようとする。医者として家庭人として悩む日々を送るなかで一人の女性と出会い、やがてその関係は深まっていく。しかし彼を取り巻く環境は残酷にも彼に試練を与え、その葛藤から次第に疲弊していく。
単行本

全5巻で完結。各巻ごとにタイトルが付いている。
「動物園にて」:
2004年第7号?第15号掲載作品収録

「教授選」:2004年第16号?第24号掲載作品収録

「どうして愛してくれないの」:2005年第1号?第9号掲載作品収録

「あたしの一体どこが悪いの?」:2005年第10号?第18号掲載作品収録

「最後の選択」:2005年第19号?2006年第3号掲載作品収録

登場人物

年齢は登場時(作田カナを除く)
小早川伸木(こばやかわ のぶき)
主人公。35歳。外科医。帝東大学医学部付属病院第二外科勤務。消化器外科専攻。
妻・妙子と娘・みすずと3人で暮らしている。子煩悩の理想的なマイホームパパと周囲には見られていたが、職場ではワンマン教授らによる人間関係に、家庭では妻の嫉妬深さから来る様々な苦難に悩まされていた。しかし親友の主宰する盆栽教室で出会った作田カナに心を惹かれ、その存在に癒される。そして妙子との仲が深刻化し、職場では不本意な騒動に巻き込まれ心神ともに耗弱していくなか、カナと親交が深く進展していくことになる。
美村教授の失脚から、不可抗力によりその一派と見られたことで市立病院への転職を余儀なくされ、また離婚調停から裁判へと進展する中で、新たな恋を育むことを選択する。
小早川妙子(こばやかわ たえこ)
伸木の妻。33歳。旧姓・浜田。
ヒステリックで情緒不安定な性格は幼い頃に起因。
信州の旅館の娘で裕福な家庭に育ったが、母のヒステリーと虐待、家出により見捨てられたとの思いから内気な性格となり、中学時代までは家庭でも学校でも一人ぼっちであった。しかし高校時代、その美貌からクラス中の男子のアイドル的存在になると、常に自分が注目されることに目覚め、さらには一番愛されていなければ気が済まない性格となった。伸木とは計画的な接近により親密となり結婚まで持ち込んだが、相手の都合を省みない行動は伸木を常に悩ませる。心因性の発病を改善するため伸木の病院で勤務するが、これが夫婦間の危機を悪化させる原因となる。
小早川みすず(こばやかわ みすず)
伸木と妙子の一人娘。5歳。愛称は「みーちゃん」。まだ小さな子供ながら、荒れる母親を慰めるその姿は年齢に比べやや老成しており、伸木を大いに驚嘆させ溜飲させる。のちに医者となり金井潤と劇的な再会をする。
作田カナ(さくた かな)
フリーライター。不思議な雰囲気と謎めいた過去を持つ女性。伸木が出会った瞬間に心を動かされる。伸木の心に潜む孤独を即座に理解し、共鳴して送るアドバイスは伸木の心を癒すも、時には惑わせることもあった。のちに直江の盆栽教室を引き継ぎ、妙子のよき相談相手にもなるが、様々な事情から一時は姿を消す。しかしその後、伸木との再会を果たすと、一度は決意していた60歳で5人の子を持つ男性との縁談を破棄し、伸木の妻となることを受け入れる。ベリーショートのヘアスタイルとスレンダーでボーイッシュなルックスもあって非常に若く見えるが、実は伸木より9歳も年上の44歳であることがわかり、周囲を驚かせる。
竹林隼人(たけばやし はやと)
外科医。帝東大学医学部付属病院第二外科勤務。伸木の同期であり親友。独身貴族を謳歌し、合コンでは医師であることを前面に女を口説く。多数の論文を国内外で発表しその地位を築くが臨床経験は乏しく、手術になると過去のトラウマから恐怖で手が震えてしまうことがある。勤務評定の方針変更により臨床が重視されるようになると腹腔鏡手術に活路を見出すも失敗により美村教授から干されることになる。美しい女性には概ね好意を持つことが多く、いろんな女との恋愛をゲームとして楽しんでいたが、やがて一人の女性患者との恋に落ち真実の愛に目覚めると、彼女の専属医師になるべく病院を退職。のち結婚し美容整形の開業医となる。
美村浩一(みむら こういち)
教授。テレビなどにも頻繁に出演する帝東医大の医師。院内でもその清濁合わせ持つカリスマ性から人望は厚いが、患者からの法外な謝礼を平然と受け取ったり、社会的地位や名誉により対応を変えたり、業者と癒着があるなどダーティーから敵も多い。だがライバルを次々と策略に落とし込んでワンマン態勢を固め、不本意ながら伸木もその一派に組みこめられていく。鎌倉の本宅とは別に都内の高級マンションを別宅として平日の拠点にし、看護師長の添田との20年来の愛人関係を過ごす。正妻との離婚成立と同時に添田との関係も一方的に解消して若い女性と再婚するが、これがきっかけで添田の密告から警察の取調べを受けることとなり失脚する。
添田さより(そえだ さより)
看護師長。美村の長年に渡る愛人で伸木の理解者。過去に夫のドメスティックバイオレンスが原因で別居をした。しかし離婚裁判前からの美村との不倫関係を裁判の場で告発され敗訴となり、二人の子供の親権はおろか養育権すら得られず、子供とは面会も許されない生活を送っていた。さらに美村からの一方的な関係解消を突きつけられ、追い討ちを掛けられるように胃がんが悪化するが、美村の考えにそむいてまで命を救ってくれた伸木の窮状を救うため、そして美村への復讐を果たすため、美村の過去の汚職を警察に告発する。
松金陽子(まつがね ようこ)
小児科医。帝東大学医学部付属病院小児科勤務。男との恋愛をゲームとしてもてあそぶ性格で、一時は竹林と行動を共にする。以前務めていた病院ではすべての男と関係を持ったと発言し伸木も誘惑するが、その場面をみた妙子の嫉妬による暴力に遭いかけたため、恐怖から分院に異動することになる。しかしその反省から竹林を介して伸木と妙子の仲を修復させた。
沼津壮太(ぬまづ そうた)
研修医。幼いころに出会った青年医師に憧れて医師を目指したが、その医師の態度がだんだん不誠実になる姿を見て失望した過去を持つ。そのため美村教授をはじめとする病院内の不適切な対応などを是正しようと機会をうかがっては行動がするが、その策略にはまってしまう。また患者家族の前で涙を流すなど、若さゆえの一本気な性格でありたびたび注意を受けるが、これが原因で周囲に甚大な影響を与え、伸木にもその火の粉が降りかかったことがある。VIP待遇廃止の失敗後はエキストラとなり、のち「消えキャラクター」となった。
直江仁志(なおえ ひとし)
盆栽教室「なおえ」の主宰者。伸木とは大学時代からの親友で医師を目指していたが、医学生時代に遭遇した小児患者の死で不向きと判断し断念。盆栽教室を開く。妻と三人の子供を持つ家庭的な夫で、妙子から締め出しを食らった伸木の面倒を見たりしたが、子供の喘息治療のため、カナに教室を任せて屋久島に引っ越す。
金井潤(かない じゅん)
慶政大学の学生。将来を嘱望されたテニスプレーヤーであったが足の怪我により一時は競技生命を断念しかけていた。しかし治療に通った際に妙子と出会い、やがて伸木の浮気に対する当てつけで妙子に誘惑され、関係を持つことになる。妙子の「夫に虐待を受けている」という言葉を信じ込み伸木のもとに詰め掛けるも、誠実さを感じさせるその姿を見せられ、のちに妙子の本性と自分に近づいた本当の理由を知ることになる。離婚裁判中もシッターとして、みすずの面倒を頼まれるなど利用されたのち、妙子に忽然と姿を消されて混乱に陥る。
越智学(おち まなぶ)
助教授。帝東大学医学部付属病院形成外科勤務。伸木とは盆栽教室で親しくなる。純粋で温厚な性格であったが、家族にも内緒で負ってしまった負債のやり繰りから教授選に参加するも、ある誤解から伸木に脅迫するほど人格が一変してしまったことがあった。その後、誤解がとけ、また昇進を果たすことができたことから伸木の提案する小児外来の提案を推進する。
仁志恭介(にし きょうすけ)
弁護士。妙子との離婚裁判で伸木の代理人を務める。協議、調停、裁判と交渉を重ねるうちに伸木以上に妙子のことを知り得ることになるが、そのために最後は妙子からのプロポーズを受け、結婚する。
大熊ヨネ(おおくま よね)
特別室の患者。検査目的で入院したが病状が見られるため長期の滞在となった。当初は出自を隠していたが実は医師会に影響力を持つ宗方家の出身であり、過去のいきさつから医者嫌いであったが、伸木の患者に対する姿勢に惚れこみ、美村教授による伸木の「やまあい病院」への転勤を撤回させる。そして退院の際に伸木への思いを伝え、恋愛に年齢は関係ないことを伝える。
鰺澤惣介(あじさわ そうすけ)
カナの夫。1911年生。1989年、ガンにより死亡。享年78。関西の旧華族の出身で数々の起業により巨万の富を築くとともに、文人として漢詩、盆栽、骨董に通ずる。京都祇園置屋の娘で舞妓であったカナを、住み込みの家政婦として別宅に引き取る。のちに妻が実弟と不倫をし、さらに惣介の資産を使い込んだことがきっかけで離婚を成立させると、子供のいない惣介は自身の120億の遺産を受け継がせるため50歳も年下のカナと結婚をした。
鹿浜匠子(しかはま しょうこ)
23歳。世界的に有名なチェリスト。妙子の親友の妹で、VIP患者として帝東医大に入院。竹林の担当患者となる。5歳のころから家族の期待を受けてレッスンを続けたが、そのために世間知らずでピュアな性格となった。このことが竹林の心を惹かせ、やがて恋仲となる。その後、竹林を専属医師に迎えて復帰し、のちに結婚する。
テレビドラマ

小早川伸木の恋
ジャンル
テレビドラマ
原作柴門ふみ
脚本武藤将吾
演出武内英樹
松山博昭
谷村政樹
監修名川弘一(医療技術)
釣田義一郎(医療技術)
江成太志(医事)
馬場・澤田法律事務所(法律)
見野彰信(法律)
浅野美智子(看護)
小林健二(盆栽)
出演者唐沢寿明
藤木直人
片瀬那奈
大泉洋


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