小児性愛
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フランスのイラストレーター、マーティン・ヴァン・メールの「生者の死の大いなる踊り」(13ページ)。

ペドフィリア(: pedophilia)とは、幼児・小児(通常13歳以下[1])を対象とした性愛・性的嗜好のこと。略して俗にペドと呼ばれる。類義語には小児性愛(しょうにせいあい)・小児愛(しょうにあい)・児童性愛(じどうせいあい)がある。思春期の子どもへの性的嗜好はエフェボフィリア: ephebophilia)という。

医学的疾患(性嗜好障害)を指して使われるが、一般に障害とまでは言えない小児への性的嗜好全般を指す場合もある(児童性虐待者についてはチャイルド・マレスターを参照)。

本記事では、一般的な概念としてのペドフィリア(小児性愛)を説明する。現在における精神医学上の障害としての小児性愛も、DSM及びICDにおける「記述」規準において触れている。
ペドフィリアの概念
言葉と概念の由来

ペドフィリア(pedophilia)は、ギリシア語で「子ども」を意味する「πα??, παιδ?? (pais, paidos)」と、「友好的な愛」もしくは「友情」を意味する「φιλ?α (philia)」を組み合わせた言葉である[2]

ペドフィリアは歴史上、古くから存在していたと考えられるが、概念の命名、定義、研究は19世紀に始まる。

精神医学上の概念としては、精神病理に対し深い識見を備えていたウィーン大学教授リヒャルト・フォン・クラフト=エビングが、1886年の著書「性的精神病理」において最初に提唱したとされる。同書では、児童性的虐待者の司法精神医学的分析などがなされている。また、大人の男女からの少年への性的虐待にも触れられている。ジークムント・フロイトの1905年の著作「性理論に関する三つのエッセイ」では、純粋な小児性愛者は稀であり、その中では思春期前の少女が対象となることが多いと記されている[3]。オーギュスト・フォーレルはクラフト=エビングとは異なり、1908年に小児性愛者(Pederosis)は矯正可能ではないとの考察を記している[4]。また、異常心理学では、「性の異常心理」として「性対象異常」の下位範疇において児童・小児を性愛の対象とする性倒錯として位置付けられた。20世紀半ばまで、精神医学においても性倒錯として把握されたが、今日の精神医学においては、性嗜好障害とされる。20世紀初頭には、pedophiliaの語は広く定着してゆき、多くの医学辞典(例えば1918年の「tedman's Medical Dictionary第5版」など)に掲載されるようになった。1952年には、「精神障害の診断と統計マニュアル第1版(DSM-I)」にもペドフェリアの概念が掲載された[5] 。DSM-IおよびDSM-IIでは、性的倒錯の一種であると分類され、診断基準は掲載されなかったが、1980年のDSM-IIIでは詳細の記述と診断のガイドラインも掲載され[6]、1987年の改訂版DSM-III-Rでは診断基準が更新された[7]
現在の精神医学での概念

小児性愛障害
Pedophilic Disorder
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
精神医学, 心理学
ICD-10F65.4
ICD-9-CM302.2
MeSHD010378
テンプレートを表示
精神障害#定義」も参照

現在、米国精神医学会 (APA) の診断・統計マニュアルDSM-5では小児性愛障害 (Pedophilic Disorder) に関して以下の記述がある。DSM-IV-TR以前では小児性愛 (pedophilia) の診断名が使われていた[8]

規準A : 少なくとも6ヶ月間にわたり、思春期前の子どもまたは複数の子ども(通常13歳以下)との性行為に関する強烈な性的に興奮する空想、性的衝動、または行動が反復する。

規準B : これらの性的衝動を実行に移したことがある、またはその性的衝動や空想のために著しい苦痛、または対人関係上の困難を引き起こしている。

規準C : その人は少なくとも16歳で、基準Aに該当する子どもより少なくとも5歳は年長である。

注記 : 青年期後期の人が12-13歳の子どもと性的関係をもっている場合は含めないこと。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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