審判員
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「レフェリー」はこの項目へ転送されています。

論文の査読を行うレフェリーについては「査読」をご覧ください。

ベルギーのドキュメンタリー映画については「レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏」をご覧ください。

「レフェリー」 (referee) の語義については「wikt:en:referee」をご覧ください。

クリケット球審

審判員(しんぱんいん)とは、ある処遇決定するための審判を行う者。

一例として、労働審判の労働審判員や医療観察法における精神保健審判員[1]などがある。


スポーツでは試合をルール(競技規則)に則って厳密かつ円滑に進行・成立させる役割を担い、判定を下す人物を指す。

スポーツ界での審判員の呼称は各競技によって異なり、行司、レフェリー[2]:referee)やアンパイア(英:umpire)、マッチオフィシャル(英:match official)などの呼称が用いられる。ボードゲームロールプレイングゲーム(RPG)での同様の役割はゲームマスターと呼ばれる。

試合を円滑に進行させるため複数の審判員によって審判団が構成される場合、その審判団の責任者となる審判員を主審といい、他の審判員は副審と呼ばれる。このときレフェリーは主審を指して用いられ、副審を指す呼称としてアシスタント・レフェリー(英:assistant referee)が用いられる。審判員をレフェリーと呼ばない競技では、主審はチーフ・アンパイア(chief umpire)と呼ばれる。各競技における審判員の呼称について、詳細はこの記事の各競技についての項目や、各競技の記事を参照。
概要

審判員は競技の進行や判定など、競技の実施にあたって強大な権限を有し、チームの監督や選手は審判員の判定に従わなければならない。それゆえに、その職責は重大であり、競技規則に対する知識や競技を判定するために必要な能力はもちろん、強い責任感や忍耐力、集中力などが要求される。バレーボールテニスなどネット型以外の球技では運動能力(特に脚力)も要求される。

審判員が一度下した判定は、よほどのことがない限り覆されることはない。しかし一方で、審判員が下した判定が正当なものであったかどうかについての疑義の声が全く上がらないというわけでもない。事実、競技によっては競技場が広大であったり、競技の展開が高速であるため、より正確な判定のためにはさまざまな角度から状況を確認する必要があったりするなど、審判員一人で判定を行うことが困難(判定の精度に欠ける)であることもある。そのため、多くの競技では複数の審判員を配置してその任に当たることとしている。

しかし、それでも判定に疑問があるという声が上がる場合もあり、試合中や試合後に、競技を管轄する協会・連盟などの管理団体に裁定を求めることもある。審判員が不正に加担したのではないかという、八百長疑惑が追及されるケースもある。
各競技における審判員

多くの競技では、一人の主審と複数の審判員で構成される審判団が、協議の審判を行う。
野球・ソフトボール詳細は「審判員 (野球)」および「プロ野球審判員」を参照野球の球審

球審、塁審、外審、(控え審判員)などで審判団を構成する。野球の審判員を表す英語は「referee」ではなく「umpire」である。一般に球審を指して主審ということがあるが、審判団によっては責任審判員が球審以外の審判員である場合もある。
サッカー詳細は「審判員 (サッカー)」を参照サッカー第4の審判員

主審(Referee)、副審(Assistant referee、かつては線審Linesmanと呼ばれていた)、第4の審判員(Fourth official)で審判団が構成されている。また、競技会規定で認められているのならば、追加副審(Additional assistant referee)や、ビデオ副審(Video Assistant Referee)を配置する場合がある。
ラグビー詳細は「en:Rugby union match officials」および「en:Rugby league match officials」を参照

以下は、ラグビーユニオンの15人制の場合を中心に記述する。ラグビーでは審判団のことを「マッチオフィシャル(the match officials)」と呼ぶ。
マッチオフィシャルの人数

レフリー(主審)1人、アシスタントレフリー(副審=タッチジャッジ)少なくとも2人。アシスタントレフリーが派遣されない小規模な試合の場合、タッチジャッジは各チームから1人ずつ提供される。

大きな試合でのマッチオフィシャルの人数は、レフリー1人、アシスタントレフリー2人- 4人、TMO1人以上、タイムキーパー1人 - 0人、マッチコミッショナー1人 - 0人となる。

1886年に国際ラグビーフットボール評議会(International Rugby Football Board、IRFB、現・ワールドラグビー)が発足した。すでに1875年にはレフリーを置くようルールが加わっていたが、任意だった。1892年にトライの判定で両チームの合意が得られなかったことから、試合に1人のレフリーと2人のタッチジャッジを置くことが義務付けられた[3]
テレビジョンマッチオフィシャル(TMO)

危険なプレーやトライの判定が微妙な時に、様々な方向から撮影されたプレイ映像を再生し、正確で公平な判定をする。国代表試合(テストマッチ)、国際大会、国内選手権大会、社会人リーグワンなど、大きなビジョンが設置してある会場で行われる試合で導入される。

ワールドラグビーは、2003年10月、テレビジョン・マッチ・オフィシャル(TMO、The Television Match Official)をワールドカップ2003から導入した[4]

日本で初めてTMOが導入されたのは、2008年(平成20年)11月16日の日本代表アメリカ代表[5][6]

さらに2023年7月29日から、ワールドラグビーは頭部などに対する危険なプレイに対応するため、TMO(ビデオ判定)によるファウルプレーレビューオフィシャル(the Foul Play Review Official)を導入した。これは「TMOバンカー」(the TMO Bunker)、「バンカーシステム」とも呼ばれる。ワールドカップ2023においても導入された[7]。反則選手にイエローカードを出したレフリーが顔の前で両腕をクロスさせると[8]、シンビン(10分間の退場)中に、TMOが8分間以内でそのプレイ映像を詳しく分析する(この間を「Under Review」「Review In Progress」という)。この時に提示されたイエローカードは「Minimum Yellow(=少なくともイエロー判定)」とも呼ばれる。TMOバンカーでの分析により、反則プレイの危険性によってはレッドカード(退場、さらに以後3試合程度の出場停止など)へ判定が変更され、レフリーはチームキャプテンにレッドカードを示し通告する。このように試合を中断することなく、裏で独立して分析を行うことから「Bunker(地下壕=戦闘から身を守るための地中の強固な建造物)」の名称がついた[9][10]
日本国内のラグビーフットボール協会

日本のラグビーフットボール公認審判員資格はA級・A1級・B級・C級の4種類。A級は日本ラグビーフットボール協会が主催する国際試合や国内試合をすべて、C級は各都道府県協会が主催する国内試合を裁くことが可能(効力は日本ラグビーフットボール協会傘下のみであり、それ以外については強制力はない)。

資格取得するには講習会に参加し、各都道府県協会レフリー委員会の推薦を受け、協会理事会で審査を経て認定される。

受験資格は、B級・C級は応募する都道府県に住所、勤務先がある者。A級・A1級はB級の資格と一定の実績、協会委員長の推薦が必要となる。
アメリカンフットボールアメリカンフットボールの主審詳細は「en:Official (American football)」を参照

オフィシャル(Official)と呼ばれる7名の審判員で構成される。ポジションによって呼び名と職務が変わるが、反則の指摘などの権限は平等に持っている。

レフェリー:Referee,Head referee(R)

アンパイア:Umpire(U)

ヘッド・ラインズマン:Head Linesman(HL)

ライン・ジャッジ:Line Judge(LJ)

フィールド・ジャッジ:Field Judge(FJ)

バック・ジャッジ:Back Judge(BJ)

サイド・ジャッジ:Side Judge(SJ)

レフェリーのみ白い帽子をかぶり、他の6名は黒い帽子をかぶる。レフェリーとアンパイアの呼称が用いられるが、主審はレフェリーである。反則などの問題が起こると、審判団が集まり協議を行い、協議の結果、反則はなかったことになることも多い。協議の結果を告知する職務を持つチーフ格の審判(Referee)によって、両チームと場内に説明がされる。

反則を受けた側は、ルール通り相手にペナルティを与えてプレーをやり直すか、それとも反則はなかったことにして(デクライン)プレーを進めるか、自身に有利となる方を任意に選択できる。

NFLでは、審判に不服がある場合、その場でチャレンジ(challenge)と呼ばれる再審査請求ができる(回数に制限あり)。チャレンジではビデオ画像なども判断の材料に入れて再審査を行い決定を下すが、その決定に対する不服申し立てはフィールド内ではできない。
アイスホッケーアイスホッケーのレフェリー詳細は「en:Official (ice hockey)」を参照


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