寄贈
[Wikipedia|▼Menu]

ウィキメディア財団への寄付については、財団への寄付の紹介寄付のお願い (ウィキペディア)をご覧ください

証券取引での寄付(よりつき)・寄り付き(市場が開いてから最初の売買)とは異なります。

この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。
出典検索?: "寄付" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2018年10月)

寄付[1](きふ、: donation)とは、金銭財産などを公共事業、公益・福祉・宗教施設などへ無償で提供すること。

災害の際に被災地・被災民へ送られる義捐金・義援金(ぎえんきん)も寄付の一つである。経済において、寄付は福祉に係る費用の一部を担う重要な経済活動でもある。

また、教育機関学校博物館図書館など)や医療機関などに寄付することを寄贈(きぞう)、宗教施設に寄付することを寄進(きしん)と称することもある。

寄付は、寄付者が自らの意思に基づき金銭・財産を対象機関・施設へ無償で供与することで行われる。寄付の多くは、公共事業公益機関、福祉機関、医療機関教育機関、宗教施設などに対して行われている。

これらの事業・機関・施設は、公共的・公益的な社会役割を担っているが、安定した収入源を持たず、そのため、寄付を主要な収入源の一つとしていることが多い。世界の多くの地域では、寄付が福祉の一部を担っており、社会の中で重要な地位を占めている。目次

1 寄付の方法

2 寄付される対象

3 文化別の差異

4 寄付と課税控除

4.1 日本の寄附金税制


5 略史

5.1 寄付と宗教

5.2 日本の寄付文化


6 義捐金と義援金

7 募金と寄付

7.1 募金・義援金の形態


8 脚注

9 参考文献

10 関連項目

寄付の方法

寄付の方法にはいくつかある。寄付者が受益者へ直接寄付する方法もあるが、多くの場合、寄付者と受益者の間に仲介者(慈善団体など)が介在する。仲介者がいる場合、寄付金などが寄付者の意思どおりに行われるか、という問題が生じる。日本では、一般に寄付者と仲介者とに信託関係が発生すると考えられている。また、仲介者がいる場合にもう一つ留意すべきことは、寄付した金銭・財産の一部が仲介者の諸経費に充てられる可能性があることである。一部の仲介者を除き、寄付の全額が受益者へ渡されるとは限らない。

募金など公募で行われる寄付活動もある。日本の中央共同募金会が主宰する赤い羽根共同募金などがその一例である。この他、安価な商品を購入する方式の寄付もある。例として日本の結核予防会が実施する複十字シール運動などがある。

ネット上ではクリックするだけで1円を寄付できる、クリック募金もある。ユーザーが1回クリックすると、ユーザーに代わりスポンサーが1円をNGOユニセフなどに寄付する。ユーザーの負担金は0円である。

以上のように寄付には様々な方法があるが、寄付者の自由意志に基づいて寄付することが重視されている。ただ、現実には自治会町内会による集金などで事実上強制的に寄付させられることもあり、一部で問題になっている。2007年8月24日大阪高等裁判所は、各種寄付分を自治会費に上乗せして徴収することを決議した滋賀県甲賀市内の自治会に対し、寄付を強制するもので違法とする判決を下したもの。
寄付される対象

寄付により運営される事業・機関・施設には種々あるが、大部分が公共的・公益的な社会目的を持った組織である。上記の中央共同募金会のように寄付それ自体を目的とした機関も存在する。寄付は福祉目的で行われることが多いが、学校寺院神社教会などの運営を目的として寄付がなされることも少なくない。例えば、アメリカ合衆国では大学へ卒業生から多額の寄付が集まり、大学運営の主要財源となっている。また、タイ王国では民間の寄付によって小学校などが設立・運営されている事例が非常に多数ある。

この他、何らかの目的を達成するため、純粋に寄付だけによる運営を目指す団体もある。企業などから資金提供を受けた場合、自由な活動に支障が出ることも懸念されるため、目的に賛同する無名の人々からの寄付により自由な活動を担保しようとするものである。一部のフリーソフトウェアがこの方式を採用している。また、利用者が開発者へ寄付するライセンス形態をとるドネーションウェアというソフトウェアも存在する。
文化別の差異

世界的に見ると寄付の社会への浸透度も国・地域によって大きく異なる。2000年頃の状況を見ると、アメリカでは年間2000億ドル(約20数兆円)を超える個人寄付が行われているのに対し、日本では個人寄付では約4874億円(寄付白書2011)となっており、法人寄付も約5467億円となっている(国税庁税務統計2009年度分)。政府の家計調査によると、世帯当たりアメリカは約17万円、日本は概ね約3000円前後(平成23年は震災の影響があり、1世帯当たりの平均寄付金額は6,551円で、平成22年は3,789円)と寄付金額に大きな格差が見られる(ただし、政府家計調査では、宗教活動への寄付と教育分野への寄付が含まれていないため過小評価されている点に留意が必要)こうした格差は、宗教観・社会意識・税制の違いなどがあげられることが多い(寄付税制については、2011年6月に大幅な改正があり、国際的に比較しても優れた寄付税制が成立した)。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:43 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef