『X-ファイル』のエピソードについては「宿主 (X-ファイルのエピソード)」をご覧ください。
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。
出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2011年12月)
宿主(しゅくしゅ、英語:host)あるいは寄主(きしゅ)とは、寄生虫や菌類等が寄生、又は共生する相手の生物。口語では「やどぬし」と訓読されるが、学術用語としては「しゅくしゅ」読みが正式である。 寄生者
目次
1 一般的な意味
2 偶生宿主
3 分子生物学における意味
4 脚注
5 関連項目
一般的な意味
寄生する生物は宿主に害を及ぼさないものが多いといわれる。これは、宿主が死んでしまうと寄生している生物も死んでしまうからであり、確かにそういう宿主-寄生者の関係は多い。しかし、以下のように必ずしもそうとばかりはいえないとみなされるケースは多い。
まず、寄生性昆虫
(寄生性のハエやハチなど)や冬虫夏草のように宿主をかならずいったんは殺してから脱出して成虫になったり、胞子を産生して宿主を離脱するものもある。こうしたタイプの寄生様式は捕食寄生と呼ばれる。また、寄生虫や菌類は宿主が決まっているが、寄生虫等が本来の宿主以外の生物に入った場合、もともと宿主に大きな害を与えない寄生者であっても、宿主の免疫系などとの相互作用がうまくいかないため、宿主が重篤な病気を起こしたり死亡させたりする場合もある。
さらに、寄生者は中間宿主の健康や生存に関しては終宿主ほど折り合いをつけてない場合が多く、例えば有鉤条虫はヒトを中間宿主にも終宿主にもすることができるが、腸に成体が寄生した場合にはそれほど重篤な症状を起こさないことが多いにもかかわらず、肝臓や脳に幼生である嚢虫が寄生すると、しばしば死亡に至ることもある重篤な症状を引き起こす。ヒトを中間宿主とする条虫の幼生が引き起こす深刻な疾患としては、エキノコックス症がよく知られている。 偶生宿主(あるいは付随宿主, incidental host[1])、または終末宿主(dead-end host)は、寄生者がそこから他の宿主に感染を広げられないような宿主のことである。上出のエキノコックス症のうち Echinococcus canine(canine はラテン語で犬の意)によるものは、ヒトの身体や糞をイヌやキツネが摂食することが稀であるために、ヒトからそれらの動物への感染がまず起こらないことなどが例である。またエボラ出血熱のように感染後非常に短期間で宿主が死亡するために宿主から他の個体への感染が可能な期間が短い場合も終末宿主の性質が強くなる。 ウイルスやプラスミドがある細胞内に内包されているとき、その内包している細胞を指す(この場合「宿主」を用いる)[2]。ウイルスは単独では増殖することができない(タンパク質合成に必要なリボソームや各種酵素をもたない)ため、感染した細胞のタンパク質合成機構によって自らのクローンを増やしていく機構であることから寄生者になぞらえ、この感染した細胞を宿主と呼ぶ。
偶生宿主
分子生物学における意味
脚注^ ⇒incidental host 日本寄生虫学会用語集(平成7年度第二版)
^ ⇒ウイルス 日本薬学会編 薬学用語解説、(2005.10.25 掲載、2009.1.16 改訂)
関連項目
寄生
共生
更新日時:2017年8月6日(日)12:51
取得日時:2019/08/17 15:40