家庭(かてい)とは、家庭生活に必要な見解・知識・技能を習得することを目的とする科目・教科である[1]。学校教育における家庭科。 家庭科あるいは「家庭」とは、家庭での生活等に必要な見解・知識・技能を習得することを目的とする科目である。現在、教科で「家庭」と呼ばれているものには、次のものがある。 普通教科としての家庭は、小学校・中学校・高等学校(中等教育学校・特別支援学校・義務教育学校の各課程含む。ただし、特別支援学校のうち、知的障害者を教育する特別支援学校の小学部においては学年に関係なく、「生活」を学習しており、理科・社会と同様に、家庭は設けられていない。)に設置されている。 小学校では第5・6学年で家庭を履修する。中学校では技術・家庭の家庭分野として履修する。高等学校においては、普通教科として家庭が設置されている。 小学校では第5学年・第6学年において、家庭が必修となっている。2008年(平成20年)3月28日に改訂された新学習指導要領では、第5学年で60単位時間、第6学年で55単位時間(週あたり2単位時間)が配当されている。 A 家庭生活と家族 B 日常の食事と調理の基礎 C 快適な衣服と住まい D 身近な消費生活と環境 中学校では技術・家庭の家庭分野として、家庭を学習する。2008年改訂の新学習指導要領では、技術・家庭として割り当てられた単位時間(第1・2学年70単位時間、第3学年35単位時間)を技術分野と折半して学習する形になる。家庭分野については、以下の内容が必修となっている。 A 家族・家庭と子どもの成長 B 食生活と自立 C 衣生活・住生活と自立 D 身近な消費生活と環境 2009年(平成21年)3月9日に改訂された新高等学校学習指導要領では、家庭基礎(標準単位数2単位)、家庭総合(標準単位数4単位)、生活デザイン(標準単位数4単位)の3科目の内から1科目を選択して履修することになっている。 2022年(令和4年)4月に改訂された新高等学校学習指導要領では、家庭基礎(標準単位数2単位)、家庭総合(標準単位数4単位)のどちらかを必履修することとなっている。 「家庭に関する学科」では、専門教科「家庭」(#高等学校専門教科「家庭」を参照)を履修することによって、普通教科「家庭」の履修に代替される。しかし、特例を利用せずに多くの学校では「家庭基礎」・「家庭総合」を履修させているところが多い。 後期中等教育(高等学校、中等教育学校の後期課程、特別支援学校の高等部)においては、普通教科としての教科「家庭」とは別に、専門教育に関する各教科(専門教科)としての教科「家庭」が設置されている。専門教科としての教科「家庭」は、「家庭に関する学科」(家庭学科)や総合学科などで主に開講・学習される。 2009年改訂の新高等学校学習指導要領では、教科「家庭」に属する科目の数は20にのぼり、そのいくつかと普通教科を組み合わせて教育課程を編成することで、主に専門学科や総合学科においては、学科の特色が活きるように配慮されている。
概説
普通教科としての家庭
後期中等教育(高等学校・中等教育学校の後期課程・特別支援学校の高等部)における専門教育に関する各教科(専門教科)の一つとしての家庭
普通教科としての「家庭」
小学校「家庭」
自分の成長と家族
家庭生活と仕事
家族や近隣の人々とのかかわり
食事の役割
栄養を考えた食事
調理の基礎
衣服の着用と手入れ
快適な住まい方
生活に役立つ物の製作
物や金銭の使い方と買物
環境に配慮した生活の工夫
中学校「技術・家庭」
自分の成長と家族
家庭と家族関係
幼児の生活と家族
中学生の食生活と栄養
日常食の献立と食品の選び方
日常食の調理と地域の食文化
衣服の選択と手入れ
住居の機能と住まい方
衣生活、住生活などの生活の工夫
家庭生活と消費
家庭生活と環境
高等学校普通教科「家庭」
高等学校専門教科「家庭」
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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