家内労働法
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この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。

家内労働法

日本の法令
法令番号昭和45年5月16日法律第60号
種類労働法
効力現行法
成立1970年5月8日
公布1970年5月16日
施行1970年10月1日
主な内容家内労働者に関する必要な事項
関連法令民法労働安全衛生法
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家内労働法(かないろうどうほう、昭和45年5月16日法律第60号)は、家内労働者(いわゆる内職者)を保護するために制定された日本法律1970年昭和45年)の第63回国会において衆参両院の賛成多数により同年5月8日に成立し、5月16日に公布され、審議機関に関する規定および法の施行体制の整備に関する規定は6月1日から、その他の規定は10月1日より施行された。
背景

同法制定の背景として、1958年(昭和33年)から1959年(昭和34年)ごろに大阪及び東京で、ベンゼンを溶剤とするゴムのりを使用してヘップサンダルの接着作業をしていた家内労働者らに、多数の骨髄障害(ベンゼン中毒)が発生したことにある[1][2]。このため労働省は、昭和34年より、臨時家内労働調査会および引き続き家内労働審議会に対して家内労働対策の検討を依頼し、10年にわたる調査審議による答申に基づき家内労働法案を作成した。

家内労働者は、委託者による「指揮監督下の労働」に従事するとまでは言えないことから、労働基準法でいう「労働者」には該当しないが[注釈 1]、一般に家内労働者が委託者に比して弱い立場にあって、報酬(工賃)が労務の対償としての性格を有し、またそれを事業展開ではなく専ら自分や家族のための生活費に充てているという点から、労働者に準じて保護すべき存在としてこの法律で保護されている。このような家内労働者保護法規は世界的にみられる。なお、家内労働者は、補助者(家内労働者の同居の親族であって、仕事を補助する者。)を使用することは許されている。補助者は、この法律による保護を受けるが、労働基準法の適用は受けない。
構成

第一章 総則(第1条・第2条)

第二章 委託(第3条―第5条)

第三章 工賃及び最低工賃(第6条―第16条)

第四章 安全及び衛生(第17条・第18条)

第五章 家内労働に関する審議機関(第19条―第24条)

第六章 雑則(第25条―第32条)

第七章 罰則(第33条―第36条)

附則

目的

この法律は、工賃の最低額、安全及び衛生その他家内労働者に関する必要な事項を定めて、家内労働者の労働条件の向上を図り、もって家内労働者の生活の安定に資することを目的とする(第1条1項)。この法律で定める家内労働者の労働条件の基準は最低のものであるから、委託者及び家内労働者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない(第1条2項)[注釈 2]
定義
委託

次に掲げる行為をいう(第2条1項)。
他人に物品を提供して、その物品を部品、附属品若しくは原材料とする物品の製造又はその物品の加工、改造、修理、浄洗、選別、包装若しくは解体(以下「加工等」という。)を委託すること。

他人に物品を売り渡して、その者がその物品を部品、附属品若しくは原材料とする物品を製造した場合又はその物品の加工等をした場合にその製造又は加工等に係る物品を買い受けることを約すること。

「委託」を法適用の対象としたのは、家内労働者が委託者以外のものから原材料等を購入して製造加工等に従事する自営業的なものと区別する趣旨であること。なお、運搬等物品の製造または加工等以外の委託は含まないものであること(昭和45年10月1日発基第115号)。


家内労働者

物品の製造、加工等若しくは販売又はこれらの請負を業とする者その他これらの行為に類似する行為を業とする者であって厚生労働省令で定めるものから、主として労働の対償を得るために、その業務の目的物たる物品(物品の半製品、部品、附属品又は原材料を含む。)について委託を受けて、物品の製造又は加工等に従事する者であつて、その業務について同居の親族以外の者を使用しないことを常態とするものをいう(第2条2項)。

「主として労働の対償を得るために」とは、家内労働者の労働者的性格を定義上、より明確にしたものであり、例えば高価な機械設備を保有する企業的なものは本法の保護の対象から除かれるものである。したがって、家内労働者の範囲は、具体的には、製造加工等に係る収入が、就業時間、技能等を考慮して、なお同種の雇用労働者の賃金と比較して相当高額になる場合には、当該製造、加工等に係る収入の主たる部分が雇用労働者の賃金(労働基準法第11条参照)に相当する部分で占められているかどうかによって判断するものとする。また、「同居の親族以外の者を使用しないことを常態とするもの」とは、同居の親族以外の者(以下「他人」という。)を使用しないことを常態とする者がたまたま臨時的に他人を使用しても家内労働者たる属性を失うものでなく、また、常時他人を使用する者が、たまたま一時期において他人を使用しない常態になっても、直ちに家内労働者となるものでないことを意味するものである(昭和45年12月28日基発第922号)。

委託者

物品の製造、加工等若しくは販売又はこれらの請負を業とする者その他前項の厚生労働省令で定める者であって、その業務の目的物たる物品(物品の半製品、部品、附属品又は原材料を含む。)について家内労働者に委託をするものをいう(第2条3項)。

改正前の最低賃金法(家内労働法附則第4条の規定により改正される以前の最低賃金法)においては、家内労働者に委託をする者および委託者のために行為するすべての者を「委託者」と規定していたが、本法では責任の所在を明確にするため、「委託者」を家内労働者に委託する者に限定したこと。しかしながら、委託者のために行為する者が本法に違反する行為をしたときは、委託者の従業者として罰則の適用を受けるものであること(昭和45年10月1日発基第115号)。

「これらの請負を業とする者」(以下「請負業者」という。


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