宮川電気
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

宮川電燈」とは異なります。

伊勢電気鉄道株式会社
(旧・宮川電気株式会社)
種類株式会社
本社所在地 日本
三重県宇治山田市岩淵町33番屋敷[1]
設立1896年(明治29年)12月
解散1922年(大正11年)5月1日[1]
三重合同電気を新設)
業種電気鉄道
事業内容電気供給事業・電気軌道事業・乗合自動車事業
代表者会長 太田光熈、専務 秋田喜助
公称資本金400万円
払込資本金205万円
株式数旧株:2万8000株(額面50円払込済)
新株:5万2000株(12円50銭払込)
総資産347万3千円(未払込資本金除く)
収入31万9千円
支出16万6千円
純利益15万3千円
配当率年率14.0%
決算期3月末・9月末(年2回)
特記事項:資本金以下は1921年9月期決算時点[2]
テンプレートを表示

宮川電気株式会社(みやがわでんきかぶしきがいしゃ)は、三重県伊勢市において明治後期に存在した日本の電力会社である。明治末期から大正にかけては伊勢電気鉄道株式会社(いせでんきてつどう)と称し、電気供給事業と電気軌道事業を兼営した。

1896年(明治29年)設立。伊勢市(当時は宇治山田市)の電力会社として開業し、1903年(明治36年)に市内と郊外を結ぶ電気軌道(後の三重交通神都線)を敷設、翌年宮川電気から伊勢電気鉄道へと商号を改めた。その後市外にも供給区域を広げるが、1922年(大正11年)に三重県下の電気事業統合に伴って三重合同電気(後の合同電気)に統合された。

なお、近畿日本鉄道(近鉄)の前身の一つにあたり、同じく三重県内にて鉄道事業を経営した伊勢鉄道(1911年設立)が1926年から1936年まで「伊勢電気鉄道」(伊勢電)を称したが、同社との繋がりはない。
沿革
会社設立

1889年(明治22年)、名古屋市において中部地方最初の電気事業者として名古屋電灯が開業した。同年末、三重県度会郡宇治山田町(1906年市制施行し宇治山田市となる、現・伊勢市)においても電灯会社の企画が浮上する[3]。中心となった太田小三郎[3]、幕末の志士から転じて古市の旅館「備前屋」の主人となり伊勢神宮の振興にあたった人物[4]。電灯会社設立この段階では具体化に至らず、その後1893年(明治26年)に名古屋電灯からの働きかけもあったが、やはり事業化には繋がらなかった[3]

1895年(明治28年)になると、宇治山田の電気事業は太田や秋田喜助(山田大世古町の洋物商[5])らによって再び企画される[3]。地元の動きに並行して、大阪岡橋治助片岡直温・平川靖らの事業計画も浮上したが、同年秋より両派間の調整がなされ、翌1896年(明治29年)4月に出願に至った[3]。この事業許可出願は、宮川での水力発電と電気供給事業、町内の山田地区から郊外の二見を結ぶ電気軌道(電車)事業の3つからなっていたが、実際に許可を取得したのは供給事業のみであった[3]。1896年10月18日、「宮川電気株式会社」の創業総会が開かれ[3]、12月には会社設立免許も取得、翌1897年(明治30年)3月に設立登記を済ませ会社設立手続きを遂げた[6]

設立時の資本金は13万円[7]。役員は地元グループと大阪グループのバランスをとって選出され[3]、社長に大阪の平川靖、取締役に地元の太田・秋田(支配人兼)と村井恒蔵、監査役に地元の宇仁田宗馨および彦根弘世助三郎、大阪の泉清助がそれぞれ就任した[8]
明治期の動き

1897年6月10日、宮川電気は電気供給事業を開業した[9]。三重県下では津市津電灯に続いて2番目の電気事業者である[10]。当初の点灯数は781灯[6]。電源となる火力発電所は、市内岩淵町(岩渕町)の、後に中部電力伊勢営業所(.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯34度29分15.4秒 東経136度42分38.9秒 / 北緯34.487611度 東経136.710806度 / 34.487611; 136.710806 (中部電力伊勢営業所))が建設される位置にあり、当初は50キロワット交流発電機が1台設置された[11]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:88 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef