実数
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数学における実数(じっすう、: nombre reel, : reelle Zahl, : real number)とは、連続を表すために有理数を拡張したの体系である。

実数全体の空間は、途切れのなさにあたる完備性とよばれる位相的な性質を持ち、代数的には加減乗除ができるというの構造を持っている。幾何学解析学ではこれらのよい性質を利用して様々な対象が定義され、研究されている。一方でその構成方法に自明でない手続きが含まれるため、実数の空間は数学基礎論の観点からも興味深い性質を持っている。また、自然科学における連続的なものの計測値を表すのに十分な数の体系だとも考えられている。

実数の概念は、その形式的な定義が19世紀に達成される前から数の体系として使われていた。「実数」という名前は複素数の概念が導入された後に「普通の数」を表現する言葉として導入されたものである。

実数全体からなる集合はしばしば慣習的に太字の R または黒板太字の R {\displaystyle \mathbb {R} } で表す。これは英語の「Real number」の省略と考えられている[1][2]
定義

実数体とは順序体であってでない上に有界な部分集合が上限を持つようなものをいう[注 1]。実数体の元(=要素)を実数という。

また位相的特徴付けである次を定義として採用することも出来よう:非自明な順序体であって順序位相に関して連結なものは唯一つに定まる(アルキメデス的順序群に関するHolderの定理による)。これを実数体と呼ぶ。実数体の元(=要素)を実数という。


これで実数(体)の概念は定まったがこれだけではまだ実数(体)というものが存在するかどうかは分からない。しかし#構成節で述べるようにそのようなものは実際に存在する、即ちこのような性質を満たす順序体が構成できることが分かる。またその構成方法は複数ある。また本記事では言及されていないが本来存在するならば、それがある意味で一意的なものであるかを確かめる必要があるが、実数体は実際にある意味で一意的に定まる[注 2]
実数の表示

現代数学の体系において実数が構成されるときは#構成節で述べるような、数の表示に直接依存しない方法が用いられるが、個々の実数を表すときは −1.13 や 3.14159... のような(有限とは限らない)小数表示がよく用いられる。

また、実数の集まりを幾何学的に表示する方法として数直線があげられる。これは実数 0 に対応する原点とよばれる点を持った一つの直線で、直線上のそれぞれの点と原点との向きをこめた位置関係が各実数に対応している。
実数の様々な構成詳細は「:en:Construction of the real numbers」を参照
コーシー列を用いた構成詳細は「コーシー列#実数の構成」を参照

実数の構成は有理数の空間 Q の完備化とよばれる手続きによる方法が一般的である。有理数の空間には二つの数の差の絶対値として定義される距離 d(a, b) = |a − b。から定まる点の近さを考えることができる。これについてのコーシー列たちを適当な同値関係によって同一視した空間として R が得られる。こうして構成された実数の空間の中では、収束数列によって近似的に与えられる対象が実際に実数として存在している。また、Q 上の距離が代数構造と両立するようになっているので、R の上でも Q の代数構造を基にした代数構造を考えることができる。この際、コーシー列全体が自然にをなし、0に収束するコーシー列全体Iが極大イデアルであることが示せる。このIによる剰余環を考えるとこれはRそのもので、環論の一般論からこれが体をなすことがすぐにわかる。こうして代数構造を持つことは実は綺麗に示すことができる。あとは順序構造を定義すれば実数体の出来上がりである。

この完備化による定義の変種として、コーシー列たちの空間のかわりに長さがどんどん小さくなっていくような閉区間の列たちを適当な同値関係によって同一視したものを考えてもやはり実数を得ることができる。この考え方はより一般的で強力な手法であるフィルターの特別な例と見なすことができる。
デデキント切断による構成詳細は「デデキント切断」を参照

有理数の集合 Q 上に通常の意味での大小関係を考えて、それをもとにした Q の分割の方法として実数を定めることもでき、この方法はデデキント切断と呼ばれる。この考え方では Q を { q ∈ Q : q < r } と Ur = { q ∈ Q : r ≤ q } に分けるという操作である数 r を定義する。√2 のような有理数でない r によって与えられる切断 Ur は有理数の範囲での最小の数よりも r が小さくなるため、有理数の間の数として無理数の実在を示すことができる。一方実数の範囲ではその定義からいつでも r が Ur の最小の数になっている。
超準解析に基づく構成

有理数体 Q の超準モデル(超有理数体) *Q を取る。ある正の有理数よりも絶対値の小さい超有理数は有限という。有限数の全体を F とおく。任意の正の有理数よりも絶対値の小さい超有理数は無限小という。無限小数の全体を I とおく。このとき剰余環 F/I は完備順序体となる。
エウドクソスの実数

エウドクソスの実数(Eudoxus real number)とはシャヌエルによって1984年に発見され(しかし論文は出版しなかった)、また名付けられた構成法である[3]。整数から直接、有理数を経由することなく実数を構成するという特徴を持っている。この構成法は2003年にアカンポ(A'Campo 2003)によって再発見された[3]
論理学における実数

実数という数のクラスが初めてはっきりと取り出されたのはカントールによる集合の研究においてだった。彼は集合論的には実数全体の集合は有理数全体の集合からはっきりと区別されるべき大きさ(濃度)を持っていること(実数の集合は可算でないこと)を示した。

また、カントールは実数全体の集合と有理数全体の集合のちょうど中間の大きさの集合は存在することするかどうかいう問いをたてた。これは後になって連続体仮説とよばれ、結局通常用いられる集合論の体系からは証明も反証もできないことがわかった。

実数の体系の持つ超越的な性格は集合論の初期から様々な数学者の嫌悪の的となった。実数を定めるのに便利な集合論的定式化はやがて多くの数学者に受け入れられるようになったが、20世紀初めに論理学者のブラウワー直観主義とよばれる、具体的に構成できるようなものだけを認める論理の体系をつくったが、彼はそこでは実数について通常の数学におけるものとは著しく異なった結論を導きだせることを示した。これには Kripke-Joyal のの意味論によって現代的な解釈が与えられる。
解析学における実数

実数の完備性により、実数に値を持つ関数の範疇で様々な近似操作を考えることができ、微積分などが定義される。特定のクラスの関数たちに対して距離の概念などを用いて位相を考えると位相線形空間が得られる。


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