宗像教授シリーズ
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宗像教授シリーズ
漫画:巨人(ダイダラ)伝説
作者
星野之宣
出版社スコラ
掲載誌コミックバーガー
発表号1990年20号 - 1990年21号
話数2話(前後編)
その他『宗像教授伝奇考』第1巻に収録
漫画:宗像教授伝奇考
作者星野之宣
出版社潮出版社
掲載誌コミックトムコミックトムプラス
レーベル希望コミックス
発表号1994年5月号 - 1999年12月号
巻数全6巻+特別版1巻
漫画:神南火 忌部神奈・女の神話シリーズ
作者星野之宣
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック
ビッグコミック増刊号
レーベルビッグコミックススペシャル
発表号2001年22号(11月25日号) - 2004年8月17日増刊号
巻数全1巻
話数6話
漫画:クビライ -世界帝国の完成-
NHKスペシャル「文明の道」コミックバージョン 第2巻
作者星野之宣
NHK「文明の道」プロジェクト
出版社日本放送出版協会
発行日2003年11月
漫画:宗像教授異考録
作者星野之宣
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック
レーベルビッグコミックススペシャル
発表号2004年20号(10月25日号) - 2010年20号(10月25日号)
巻数全15巻
漫画:スサノオ最後の戦い
作者星野之宣
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック
発表号2013年24号(12月25日号) - (読切)
その他アンソロジー『天才たちの競演』第2集(小学館)に収録
漫画:宗像教授世界篇
作者星野之宣
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック
発表号2023年5号(3月10日号) -
発表期間2023年2月25日[1] -
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『宗像教授シリーズ』(むなかたきょうじゅシリーズ)は、星野之宣による日本漫画、及びそれを原作としたテレビドラマ小説のシリーズ。
概要

主人公の宗像伝奇が日本各地の様々な場所を学術調査で訪れ、その地の歴史や伝承などを独自の視点で再検証し、その結果、超次元的・超自然的な事件に遭遇していく様を描く。

連載形式としては、1話完結、もしくは2 - 3話で完結する短編シリーズの積み重ねという形になっている。

シリーズ第1作は『コミックバーガー』(スコラ)1990年20号、21号掲載の『巨人(ダイダラ)伝説』だが、これは後に『コミックトム』(潮出版社)で開始され現在まで至る連載のメインテーマとなる「民俗学・古代史の新解釈」とは異なり、伝奇SF的色彩が濃厚で、超古代文明の遺物である巨人=タイタンダイダラボッチが実際に登場する。

実際の作品名としては、『宗像教授伝奇考』(むなかたきょうじゅでんきこう、1995年 - 1999年、月刊コミックトム→月刊コミックトムプラス潮出版社)と、その続篇の『宗像教授異考録』(むなかたきょうじゅいこうろく、2004年 - 2010年、ビッグコミック小学館)、読切の『スサノオ最後の戦い』(2013年、ビッグコミック、小学館のアンソロジー『天才たちの競演』第2集に収録)、番外編『クビライ -世界帝国の完成-』(後述)、『宗像教授世界篇』(むなかたきょうじゅせかいへん、2023年[1] - 、ビッグコミック、小学館)が存在する。

この他、主人公としてではないが『レインマン』(2015年 - 2018年、ビッグコミック、小学館)にも宗像が登場している。

2009年11月5日から2010年1月3日まで、日本の漫画原画としては初めて大英博物館(「Asahi Shimbun Displays」コーナー)に翻訳展示された[2][3][4]
主要登場人物
宗像 伝奇(むなかた ただくす)
主人公。恰幅の良いスキンヘッドの中年で、鼻の下に濃い髭をたくわえている。名前は
南方熊楠から採られている。東亜文化大学に勤務する民俗学教授であり、専門は「鉄」。自らの出自である宗像氏から、海上を行き来して文化を伝えた海人族の観点で考証を進めることも多いが、本人はカナヅチである。研究に対して常に誠実であり、清廉潔白なスタイルを崩すことは少ない。机上の研究だけでなくフィールドワークにも熱心で、しょっちゅう旅をしている。柔軟な発想力を持っており、従来の歴史学・民俗学では奇想と捉えられるような大胆な仮説を立てることもしばしばある。どこに行くにも山高帽にスーツに黒いマント、ステッキというスタイルを崩さない。出先でトラブルやハプニングに出くわすことが多いためか、ステッキには鉄芯が入っており、コンパスや懐中電灯・オイルライターなどの「七つ道具」も常に携帯している。健啖家で食べることが好き。よく何かを食べるシーンが登場するが、果物などは皮も剥かずに口に入れてしまう。また、煙草は苦手なようであり、神奈とはしばしば衝突する。実家は福岡県宗像市にある宗像大社摂社・海照火明神社(あまてるほあかりじんじゃ)の神主であり、次男であることを利用し兄に神職を押し付けるような形で東京の大学に進学したことに負い目を抱いている。妻と娘がいたが、交通事故によって死別し、そのまま現在までやもめ。『伝奇考』6集「流星剣」で学内の学閥争いに嫌気が差し、無期限の休職願いを提出しており、以降はヨーロッパやアジア各地を巡っていた様子が「龍神都市」で描かれ、帰国後に復職している。『異考録』14 - 15集「大英博物館の冒険」での活躍を経て、イギリスの大学からの招聘に応じ2年の期限付きで旅立ち、イギリスのみならず各国の遺跡などのフィールドワークを行い、『世界篇』第一話で帰国する。ギョベクリ・テペ遺跡の発掘内容から新たな仮説を展開している。
池 麗美奈(いけ れみな)
雑誌の編集者。宗像には毎年干支にまつわる小文を執筆してもらっており、そのための取材旅行に同行することが多い。貧血体質で、すぐに気絶する。「流星剣」より、中世日本史を専門にする助教授・竜胆 恒清(りんどう つねきよ)と交際していることが発覚。「龍神都市」にて宗像が帰国するまでに結婚したが、寿退職はせず編集者を続けている。
忌部 捷一郎(いみべ しょういちろう)
歴史家。雑誌やテレビ受けする奇想天外な仮説を打ち立て、それをマスコミに売ることで生計を立てているが、本人はヤマトタケル伝説に関する研究をメインテーマとしている。宗像教授は忌部を「歴史屋」と揶揄しているが、彼の奇想は宗像と通じる部分も多い。オカマ口調で喋る[5]。『世界篇』第一話で帰国した宗像と再会。見る影もなく憔悴していたが、妹の神奈の訃報を伝え、妹が研究していた内容の推測を宗像に頼む。宗像の立てた推論を基に書いた本を妹の名で出版する。その後もテレビ局向けの脚本などを書いているが、以前の受け狙い一辺倒からは一皮むけた様子。
忌部 神奈(いみべ かな)
忌部の妹で、歴史家(女性史研究家)。ただし、本人の言によれば、神木研究家、温泉評論家でもある。出雲忌部の出自で、一族との関わりは兄より多い。愛煙家であり基本的に人目をはばからず喫煙するため、宗像から嫌がられている。『異考録』9集で卵巣癌を患っていることを告知され、子を産めなくなることに悩んでいたが、宗像との関わりあいから(宗像本人は気づいていない)、同10集で卵巣摘出術を受ける。施術後は“女神”を研究することを決めた。『異考録』最終話で渡英する宗像にこっそりついて行く。『世界篇』では、兄の捷一郎から自動車事故に遭い、入院中すでに進行していた病気で亡くなったと宗像に報せられた。回想シーンによるとイギリスで宗像のアシスタントのような真似をしていたが、自身の研究テーマに関わるヒントを提示され、自分の研究に戻ることを諭される。だが、直後に癌の再発が発覚したことで、宗像には何も告げず残された命を研究に使うため帰国した。事故の際に研究資料が車と共に焼失してしまったが、宗像に送っていた資料(参詣した神社の護符)などから取材過程と研究内容が類推された。『神南火』シリーズでは主役を務める。後記参照。
横月(よこづき)
「ビッグ文芸」の編集者で宗像や忌部の担当になるが、マイペースな2人に振り回されがち。ストレスに弱いのか腹を下すことも多い。
宗像 瀧(むなかた たき)
宗像の姪。父・常道(つねみち)が神主を務める海照火明神社で2人の姉・瑞(たぎり)と樹(いつき)と共に巫女をしていたが、『異考録』2集「割られた鏡」より宗像の研究を手伝うため巫女を辞し、宗像の許で暮らし始める。叔父に似て健啖家。本人曰く「血糖値が下がりやすく、お腹が空くと動けなくなってしまう」。少々ホレっぽいところもあり、探究心旺盛な男性には叔父である伝奇を重ねている節もある。『異考録』最終話で知り合った青年・菅田と学術調査に同行する形からの交際を始める。
芹沢(せりざわ)、早乙女(さおとめ)
『世界篇』より登場。「月刊ビッグヒストリー」の編集長とその部下。帰国した宗像に連載を依頼する。
単行本
『宗像教授伝奇考』
希望コミックス

全6巻+特別版1巻。

第一集

file.1:白き翼 鉄(くろがね)の星・前編 (コミックトム 1995年7月号)

file.2:白き翼 鉄(くろがね)の星・後編 (コミックトム 1995年8月号)

file.3:
潮盈珠(シオミツタマ) (コミックトム 1995年3月号)

file.4:宗像の海 (コミックトム 1995年5月号)

file.5:贄(にえ)の木 (コミックトム 1995年7月号)

file.6:巨人(ダイダラ)伝説 (コミックバーガー 1990年10月23日号、11月13日号)


第二集

file.7:両面宿儺(りょうめんすくな) (コミックトム 1996年11月号)

file.8:狗(いぬ)の骨 (コミックトム 1994年5月号)

file.9:鉄人の逆襲 (コミックトム 1995年7月号)

file.10:女たちの神 (コミックトム 1996年9月号)

file.11:鼠浄土 (コミックトム 1996年3月号、4月号)

file.12:白雪(しらゆき)の伝説 (コミックトム 1996年5月号)


第三集

file.13:佐用姫(さよひめ)の河 (コミックトム 1997年5月号)


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