安西 浩（あんざい ひろし、明治34年（1901年）10月6日 - 平成2年（1990年）4月12日）は、日本の実業家。東京瓦斯の最高実力者として20年以上も君臨し、「法王」と呼ばれる。日本瓦斯協会会長も務めた。

昭和電工社長を務めた安西正夫は弟。東京瓦斯社長・会長・相談役を務めた安西邦夫は二男。長女和子は首相を務めた佐藤栄作の次男佐藤信二に嫁いだ。目次

1 略年譜

2 人物

3 賞罰

4 家族・親族

4.1 安西家


5 参考文献

6 脚注

略年譜

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1901年（明治34年）10月6日 - 千葉県夷隅郡清海村（現・勝浦市）に生まれる。安西直一の長男[1]。

1928年（昭和3年） - 東北帝国大学法文学部卒業。東京瓦斯に入社。 調度課長、資材部長を経る。

1946年（昭和21年） - 東京瓦斯取締役に就任。

1947年（昭和22年） - 東京瓦斯常務に就任。

1953年（昭和28年） - 東京瓦斯副社長に就任。

1967年（昭和42年） - 東京瓦斯社長に就任。

1972年（昭和47年） - 東京瓦斯会長に就任。

1989年（平成元年） - 東京瓦斯相談役に就任。

1990年（平成2年）4月12日 - 死去。享年88。

人物

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クリーン・エネルギー、液化天然ガス（LNG）の価値にいち早く気付き、海外からの本格的導入に成功。「ミスターLNG」と呼ばれた。日米ソ三国共同のシベリア・ヤークチャ天然ガス開発計画のけん引車として国際的にも有名。日本瓦斯協会会長（1968年5月-1986年5月[2]）、東京都公安委員会委員長、日ソ経済委員会委員長（1984年-？）など多くの役職を兼任した。[3]

北海道とも関わりが深く、1957年から1974年まで北海道ガスの社長を務め、その後、会長、取締役、相談役に就任。札幌テレビ放送の設立にも関わり、創立された1958年から1989年まで取締役を務めた。[4]

相撲界とも縁が深く、日本相撲協会運営審議会会長を務めた。また第45代横綱：若乃花幹士を贔屓とし、若乃花が二子山部屋を興した時には部屋の後援会会長を務めた。

宗教は日蓮宗[1]。趣味は旅行、読書、柔道[1]。
賞罰

藍綬褒章 昭和37年（1962年）

勲一等瑞宝章 昭和46年（1971年）

大英帝国勲章CBE 昭和57年（1982年）

勲一等旭日大綬章 昭和57年（1982年）

家族・親族
安西家

安西家は3代前まで遡れば、一般の庶民であった[5]。この家族を語るときは必ず、戦前の新興財閥であった森コンツェルンとの関係を抜きには語れない[5]。安西家と森家の先祖は千葉県興津（現勝浦市）の在で、道路1本へだてた隣同士だった[5]。

後に安西正夫と森矗昶の長女・満江が結婚して親族となるが、その祖父にあたる安西八郎兵衛、森為吉は、勝浦の貧しい一漁師にすぎなかった[6]。明治の中頃、この地方の漁師たちは海岸に流れつく海草の一種カジメを拾い集めるのが割りのいい仕事だった。焼いてヨードと塩化カリをとった[6]。