株式会社安藤・間
HAZAMA ANDO CORPORATION
2022年5月から本社が入居する、東京汐留ビルディング
種類株式会社
機関設計監査役会設置会社[1]
市場情報東証プライム 1719
株式会社安藤・間(あんどうはざま、呼称は安藤ハザマ)は、東京都港区に本社をおく建設会社(準大手ゼネコン)である。 2013年に間組が安藤建設を吸収合併して誕生した。間組がバブル崩壊後、経営状態が悪化したため、2003年に安藤建設が間組に対する資本業務提携を結び経営の再建に乗り出した。2012年に更なる収益力の強化を目指して合併を発表。「建築に強みを持つ安藤建設」「土木に定評のあるハザマ」、互いの事業の強みを活かした相乗効果を発揮する。合併はみずほ銀行主導で行われ、みずほ銀行系列のゼネコンとなる[注釈 1]。 伊藤忠商事との関係も深く、同社関連の建設工事を受注することも多い。同社はみずほグループの一員で、また青山の伊藤忠東京本社ビルの横にかつて間組が本社を構えていたためである。そのため、安藤ハザマ(間組)が同社の本社ビルや日吉独身寮の建設を1社単独で手がけ、またアルジェリア政府が発注した高速道路の建設工事では、鹿島建設や安藤ハザマといったゼネコンだけではなく、伊藤忠商事も共にJV(共同企業体)に参加し、これを受注した。 凸版印刷関連施設の工事を請け負うことも多い。本社ビルやトッパン小石川ビルなど同社の主要施設の建設の多くを安藤建設が従来より長く1社またはJVで請け負ってきたためである。そのため同社のみでは建設できない規模のビルであるトッパンフォームズビルも鹿島建設とJVを結成することで建設した。 旧ハザマからの流れで西武建設と事業提携を結んでいる。またかつては、旧安藤からの流れで東亜建設工業と業務提携を結んでいたが、2022年に解消した。 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}合併後、売上高は4,000億円あたりを前後しており、中期経営計画では2021年3月期には4,800億円を目指すとしている[要出典]。 利益率が2017年度と2018年度連続で9%を超えており、ゼネコンでは非常に高い水準を達成している[要出典]。 経営事項審査では、2018年現在、建築・土木共にスーパーゼネコンに次ぐ評価を得ている[要出典]。 工事の受注比率は、建築が55?60%、土木が40?45%を占めている。スーパーゼネコンの土木の受注比率はおおよそ20%前後であり、他社と比較しても土木の受注比率が非常に高いことが分かる。 リニア中央新幹線の工事では品川駅(非開削工区)を1社単独で受注し「第一中京圏トンネル坂下西工区」や「神領非常口」などをJV(主催)で受注している。このようにリニア新幹線の工事で複数の工事を1社単独やJV主催で受注しているゼネコンは、現在、準大手規模では安藤ハザマのみであり、土木工事の技術力は非常に高く評価されていることが分かる。 日本青年館ビルやJR浦和駅西口ビル(再開発事業)などの大きな建築物も1社単独で受注するようになっている。 合併以前、バブル経済以後は安藤建設、間組の両社とも大規模な建設工事はスーパーゼネコン主催のJVに入ることで受注することが多かったが、合併後は上記のようにスーパーゼネコン主催のJVには参加せず、1社単独や同社自らがJVの主催企業として受注することが多くなっている。 合併後も土木学会賞(技術賞)を複数受賞している。なお近年、準大手ゼネコンで土木学会賞を企業単独またはJVの主催企業として複数受賞している企業は同社のみで、土木技術は非常に高く評価されていることが分かる。
会社概要
売上・経営状況
受注状況
受注比率
土木事業
建築事業
受注形態
技術力
土木
2013年度に、新武岡トンネルの建設について「軟質シラス地山にわが国最大級断面の地中分岐道路トンネルを施工」したとして、土木学会賞(技術賞)を受賞した[4]。
2014年度に、首都高速中央環状線 大橋連結路の建設について「先進的な地中拡幅工法による大断面シールドトンネル分岐・合流部の建設」をしたとして土木学会賞(技術賞)を受賞した。
2015年度に、ネパール国シンズリ道路建設事業について「計画から30年の時をかけて高低差1,300m、全長160kmの山岳道路を完成」させたとして、土木学会賞(技術賞)を受賞した[5][6]。
2017年度に、津軽ダムの建設について、「合理化施工によるダム再開発事業と地域・環境に配慮した社会資本整備」を行ったとして土木学会賞(技術賞)を受賞した[7]。
建築
2015年度に、はあと保育園の建設について、BCS賞を受賞した[8]。四季ごとの花や緑に包まれた環境、子ども目線を意識したスケール感を創出するという設計意図を実現した。
外部からの評価
投資機関による評価
2018年4月27日、格付投資情報センターは、当社の発行体格付けをBBB+からA?に引き上げた。格付けの方向性は安定的。「採算を重視した受注方針を継続して順守できており、基礎的な収益力が高まった」と判断されたため[9]。
2014年8月、当社はJPX日経インデックス400銘柄に追加されることになった[10]。
2018年3月20日、日本経済新聞社は、4月2日から日経500種平均の銘柄企業を一部入れ替えることを決定し、入れ替え銘柄の中に当社が選出された[11]。
経済紙による評価
東洋経済オンラインにて「過去5年で給与も従業員も増やした会社500社」[12]のうち5位(建設会社では2位)と評価された。
Size:34 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
担当:undef