安田 理深(やすだ りじん、1900年〈明治33年〉9月1日 - 1982年〈昭和57年〉2月19日)は、日本の仏教学者。真宗大谷派の僧籍を持つ。
目次
1 人物
2 略歴
3 主な著書
3.1 論集
3.2 論文
人物
青年時代には東洋哲学やキリスト教などを学んだが、金子大栄の著作に触れて親鸞思想に目覚め、大谷大学へ入学。晩年は私塾相応学舎を主宰し、浄土教教理学のほか、唯識などの講義を行った。その学識から幾度も大学教授などの誘いがあったが、生涯無位無官を貫いた。
1973年(昭和48年)、自宅が火災に見舞われ全焼。蔵書のすべてを失うが、「「焼かれた」のでもない。「焼いた」のでもない。ただ「焼けた」と。そうすると事実を事実のまま受けていけるのではないか。自も他も損なわんで済む。こんなことを今度の火事で学びました。」と語った。
略歴
1900年(明治33年) - 兵庫県美方郡温泉町(現:新温泉町)に生まれる。
1924年(大正13年) - 大谷大学専科入学
1931年(昭和6年) - 曽我量深らと共に「興法学園」を設立、園長に就任。雑誌「興法」を刊行。
1933年(昭和8年) - 「興法学園」を解散し「乳水園」設立。
1935年(昭和10年) - 京都市北区に私塾「学仏道場相応学舎」を開設。
1967年(昭和42年) - 肺結核を患い入院。
1982年(昭和57年) - 死去、満81歳没。
主な著書
『本願の名號』(為法館、1956年)
『救済の智慧と自覚の智慧』(大谷出版社、1961年)
『信仰についての問と答』1 - 4集(文明堂、1962年)
『縁起と性起』(永田文昌堂、1963年)
『本願の歴史』(文明堂、1963年)
『言の教学』(文明堂、1966年)
『願生浄土』(永田文昌堂、1967年)
『人間像と人間学』(永田文昌堂、1969年)
『自然の浄土』(文明堂、1970年)
『夢と思索』(文明堂、1971年)
『他力の信心』(文明堂、1974年)
『信仰的実存』(文明堂、1975年)
『言にたまわる信』(文明堂、1976年)
『大乗の魂』(大地の会、1977年)
『不安に立つ 親鸞・日蓮の世界と現代』(東京新聞出版局、1980年)
『法に依りて人に依らざれ』(文栄堂書店、1982年)
『自己に背くもの』(文明堂、1983年)
論集
『安田理深講義集』(相應学舎編、彌生書房、1998年→大法輪閣、2010年)
論文
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