安息香酸
安息香酸の結晶
IUPAC名
Benzoic acid
別称
安息香酸
ベンゼンカルボン酸
カルボキシベンゼン
識別情報
CAS登録番号65-85-0
122.35 °C, 396 K, 252 °F ([2])
沸点
249 °C, 522 K, 480 °F
水への溶解度可溶 (温水)
0.34 g/100ml (25 °C)
THF, エタノール, メタノールへの溶解度THF 3.37 M, エタノール 2.58 M, メタノール 2.91 M [1]
酸解離定数 pKa4.21
屈折率 (nD)1.5397
構造
分子の形平面構造
双極子モーメント1.72 D (ジオキサン溶媒中)
危険性
安全データシート(外部リンク) ⇒JT Baker
EU Index掲載なし
主な危険性刺激性あり
NFPA 704120
引火点121 °C, 394 K
発火点570 °C, 843 K
関連する物質
関連するカルボン酸
サリチル酸
4-ヒドロキシ安息香酸
アントラニル酸
3-アミノ安息香酸
4-アミノ安息香酸
3-ニトロ安息香酸
フェニル酢酸
関連物質ベンズアルデヒド,
ベンジルアルコール,
塩化ベンゾイル
ベンジルアミン
ベンズアミド
安息香酸ベンジル
出典
ICSC
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
安息香酸(あんそくこうさん、英: benzoic acid、独: Benzoesaure)は芳香族化合物であり、特に芳香族カルボン酸である。ベンゼンの水素原子1個がカルボキシ基に置換された構造を持つ。水に溶かすと酸性を示し、酸解離定数 pKa は 4.21 である。
安息香酸のカルボキシ基に対してオルト位の水素原子がヒドロキシ基に置換されると、サリチル酸となる。
抗菌・静菌作用があるので、水溶性のナトリウム塩、安息香酸ナトリウム などは清涼飲料等の保存料として添加されている。酸型保存料の一種。殺菌作用はない(既に細菌などの増殖したものに対しては無効)。旧厚生省は安息香酸を天然に存在しない添加物に分類している[3]。 ユストゥス・フォン・リービッヒとフリードリヒ・ヴェーラーにより、1832年に構造決定がなされた。
発見と命名