安仁屋宗八
[Wikipedia|▼Menu]

安仁屋 宗八基本情報
国籍
日本
出身地沖縄県那覇市
生年月日 (1944-08-17) 1944年8月17日(79歳)
身長
体重177 cm
75 kg
選手情報
投球・打席右投右打
ポジション投手
プロ入り1964年
初出場1964年5月31日
最終出場1981年4月10日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴


沖縄高等学校

琉球煙草

広島カープ
広島東洋カープ
(1964 - 1974)

阪神タイガース (1975 - 1979)

広島東洋カープ (1980 - 1981)

監督・コーチ歴


広島東洋カープ (1982 - 1997, 2005)

安仁屋ベースボールクラブ
安仁屋ベースボールTRY
安仁屋ベースボールクラブ
西原マリンパーク安仁屋BBC
クリード安仁屋ベースボールクラブ


この表についてこの表はテンプレートを用いて表示しています。編集方法はTemplate:Infobox baseball playerを参照してください。

■プロジェクト:野球選手  ■テンプレート

安仁屋 宗八(あにや そうはち、1944年8月17日 - )は、沖縄県那覇市出身の元プロ野球選手投手)・コーチ監督解説者評論家ラジオパーソナリティ

沖縄出身初のプロ野球選手として知られる[1]
経歴
プロ入りまで

父・宗英、母・ミツ夫妻の六男として生まれた安仁屋は11人兄弟の第8子で、生まれた時は第二次世界大戦の真っ只中であり、生後数ヶ月の時に一家で大分県へ疎開[2]。安仁屋自身は記憶が全く無かったが、家族や親戚が集まって祝い事をする時に当時の話を聞いた[2]。父と祖父が漁師をしていたため船を持っており、エンジンの付いていない手漕ぎの小型船2隻に分乗し、家族と親戚を合わせた14、5人で移動。日中に船を動かすと攻撃を受けるため、島影や洞窟に隠れて待機していた。移動は夜中に星を目印にしての航海であり、父と祖父の経験と勘だけが頼りであった。エンジンがある船でも沖縄から鹿児島県まで25時間かかっていた時代で、目的地にたどりつくのに相当な日数を費やした[2]。大分に着くと寺に寝泊まりしたが、知り合いもいなかったため、父や兄たちは食料を調達するため大きなリュックを背負って汽車に乗り、和歌山県あたりにまで買い出しに行くなど大変苦労した[2]。ある日空襲に遭うが、警報が鳴って防空壕に身を寄せていると、近くに爆弾が落ちて壕が崩落。赤ちゃんであった安仁屋だけが土砂に埋もれたが、母は姉のお下がりで身に着けていた赤い着物が目に付き、救出に成功した[2]

戦後は沖縄に戻ったが、他の家庭よりも恵まれており、兄が米軍施設のコック長をしていたため食料には不自由しなかった。兄は普段から牛肉や鶏肉を家に持って帰り、当時はクリスマスを祝う風習はなかったが、七面鳥や豪華なケーキも食べさせてもらった[2]。少年時代は巨人ファンで、藤田元司に憧れを抱いていた。現在のような少年チームはなく、友達と校庭で野球を楽しんだ。物資が無い時代であったため、最初に使ったグラブは、テントの布きれに雑巾を入れて縫ったものを利用し、バットは焚き火にくべるような木材で、をボール代わりにしていた[3]

中学生になった1957年から本格的に野球に打ち込み、軟式野球部に入部。父がユニフォームと新しいグラブを買ってくれたのが嬉しく、抱いて眠った。ポジションは一塁手で2番手投手で、球威はそんなに無かったが、制球には自信があった。四球はほとんど出さず、中学2年次の1958年には県大会で優勝[3]。憧れていた選手はおらず、テレビ放送もなかったため、プロ野球も甲子園も知らなかった。遊び感覚で野球をやっていたが、中学卒業後の1960年に私立沖縄高校(現在の沖縄尚学高等学校)へ進学[3]。安仁屋が入部した頃から強くなり、同校は監督を外部から招聘して3年計画で強化を始めた。同級生の部員は100人を超えたが、練習は走るだけであった。あまりの厳しさに1週間で50人くらい辞めたが、安仁屋は短距離走は苦手であったものの、長距離走は得意であったので辛くなかった。毎日、練習の最後は校外を20km走ったが、周囲は畑だらけで、真っ暗になるとトマトサトウキビを取って食べるのが楽しみで苦にならなかった[3]。大会に優勝すると、理事長がレストランで食事をご馳走してくれるため、目の色を変えて頑張った。レギュラーには栄養費も出たため、毎日10セントを貰い食堂で蕎麦天ぷらを食べていたので、他のスポーツ部からは羨ましがられた[3]。1年次の秋に新人戦で先発した2年生がストライクが入らず18球連続でボール球を投げてしまい、安仁屋は控え選手としてバケツに飲み水を汲みに行っている時に監督から声が掛かる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:107 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef