宇宙遊泳
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

「宇宙遊泳」はこの項目へ転送されています。スピリチュアライズドのアルバムについては「宇宙遊泳 (アルバム)」をご覧ください。
MMUを装着して自由飛行するブルース・マッカンドレス飛行士

船外活動(せんがいかつどう、英語: Extravehicular activity; EVA)とは、宇宙服を着た宇宙飛行士(船外活動員)が宇宙船の外に出て活動すること。狭義では、宇宙「船」外の宇宙空間で活動する宇宙遊泳(うちゅうゆうえい、spacewalk)と同義で用いられることもあるが、広義では、宇宙遊泳に加え、月面での活動など、文字通り宇宙「船」外での活動全般を含む。

宇宙遊泳が開始された当初は、命綱で宇宙飛行士と宇宙船を繋いで、船内から酸素の供給などを行っていた。現在では、宇宙服自体に酸素を供給する機能が付与されているため、移動の自由度は増している。しかし、安全上の理由で命綱を使用するのが基本的なルールである。スペースシャトルでは初期のミッションにおいて、自由に移動噴射や姿勢制御ができる有人機動ユニット (MMU) を使用したことがあったが、実用的ではなかったため、使用されなくなった。近年では、スペースシャトルや国際宇宙ステーション (ISS) のロボットアームの先端に足場を固定して行われる事が多い。
船外活動の記録カナダアーム2の先端に足を固定して船外活動を行うスティーヴ・ロビンソン飛行士船外活動を行う野口聡一

1965年3月18日旧ソ連アレクセイ・レオーノフボスホート2号から人類初の宇宙遊泳を行った。長さ5mの命綱をつけて、約20分間宇宙遊泳した。

1965年6月3日エドワード・ホワイトジェミニ4号からアメリカ人初の宇宙遊泳を行った。

1971年8月5日アポロ15号が月から帰還する軌道上で宇宙遊泳を実施。切り離す機械船から写真フィルムを回収するために行ったもの[1]

1984年2月7日ブルース・マッカンドレススペースシャトルチャレンジャー号STS-41-Bにおいて、初めて命綱なしでMMUを使用した宇宙遊泳を行った。

1984年7月25日、旧ソ連のスベトラーナ・サビツカヤサリュート7号から女性初の宇宙遊泳を行った。

1992年5月13日STS-49で史上初めて3人同時に船外活動を行い、インテルサットVI-F3を修理するために手づかみで回収した。

1997年11月、土井孝雄スペースシャトル・コロンビアから日本人初の宇宙遊泳を行った。

2001年3月11日、船外活動の最長記録がスーザン・J・ヘルムズジャニス・E・ヴォスによって更新され、8時間56分となった(現時点でもこれが最長記録)。

2005年8月3日、スペースシャトルSTS-114の飛行中に機体修理のための初の船外活動が、アメリカのスティーブン・ロビンソン(英語版)によって行われた。

2008年9月27日に中国の?志剛(ZHAI Zhigang, ジャイ・ジーガン)が神舟7号から中国人初の宇宙遊泳を行った。

2013年7月9日、国際宇宙ステーションでLuca Parmitanoがイタリア人初の宇宙遊泳を行った。

船外活動の危険性について

船外活動の危険として、まず、スペースデブリとの衝突が挙げられる。スペースシャトルなどの船外活動で典型的な地球から高度300kmにおける軌道速度は、7.7km/sである。これは、通常の弾丸の速度の約10倍である。したがって、弾丸の100分の1程度の質量の物体、例えばペンキのかけらが、弾丸と同じ運動エネルギーを持つことになる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:30 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef