宇宙戦艦ヤマトIII
アニメ
原作西崎義展
監督松本零士、山本暎一
脚本山本暎一
藤川桂介
山本英明
山本英
根本祥二
メカニックデザイン板橋克己、サブマリン
音楽宮川泰
製作よみうりテレビ、東京動画
放送局よみうりテレビ
放送期間 1980年10月11日 - 1981年4月4日
1985年10月11日 - 1985年12月7日
話数全25話
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『宇宙戦艦ヤマトIII』(うちゅうせんかんヤマトスリー)は、讀賣テレビ放送・日本テレビ系列で1980年10月11日 - 1981年4月4日、土曜日の午後7時 - 7時30分、全25話で放送されたテレビアニメーション。
「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」の第7作で、テレビアニメとしては第3作にあたる。 西崎義展が前作『宇宙空母ブルーノア』の次に製作した、西崎作品としての「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」としては最後のテレビアニメ。全52話で放送予定されていたが、視聴率が15.4%程度と低迷したため[注 1]、放送期間が半年2クールに短縮される。本編の放送開始前に制作・放映された2時間スペシャルの事前番組『宇宙戦艦ヤマト・その愛と冒険のすべて』(1980年9月25日の『木曜スペシャル』)でも、出演した西崎が今作は1年(52話)に渡り展開する旨の内容を話していた[注 2][信頼性要検証]。当初の企画では本作は『新たなる旅立ち』に続く作品であったが、松本零士からの原案執筆の申し出があり、そちらを劇場版(『ヤマトよ永遠に』)の形で公開することになった。そのため本企画は『ヤマトよ永遠に』に続くものとして、テレビ用に企画しなおされている[1]。 太陽異常により太陽系破滅の危機が訪れ、移住可能惑星の探査に旅立ったヤマトが、星間戦争に巻き込まれながらも任務を遂行していくというのが本作のストーリー基軸である。「太陽に核融合異常増進が起こり、このままだと1年以内に地球は灼熱地獄となって人類が滅亡」というあらすじは、高校生のファングループの投稿が元になっている[注 3]。ただし、太陽膨張による地球壊滅の危機に際し第二の地球を探すというプロット自体は『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の企画時点に既に存在している。また、この設定は第1作で用いられた、「イスカンダルへの1年というタイムリミットを切られてのカウントダウン」の緊迫感を再度活用したものであり、シリーズ内オマージュでもある。なお、本作のナレーション担当には、第1作に登場し、その後もシリーズ全体を通じてヤマトクルーの精神的支柱であり続けた沖田十三艦長を演じた納谷悟朗が起用されている。 ガルマン・ガミラス帝国とボラー連邦、そして地球の関係は当時の冷戦構造が基になっていると推測される[2]。当初はガルマン・ガミラス、ボラーに次ぐ第三勢力として「ゼニー合衆国」(国家元首はゴーマン大統領)の登場が予定されたが、放送期間の短縮のため、結局見送られている。当時の企画資料にはガルマン・ガミラスはナチス・ドイツ、ボラーはソ連、ゼニーはアメリカをイメージしていることが記述されている[3]。 シリーズの設定における本作の年代は、劇中では「23世紀初頭」とナレーションで説明されるのみで、年数は明示されていない。放送当時には西暦2205年と設定されていたが、『完結編』は西暦2203年と設定される(詳細は宇宙戦艦ヤマト 完結編#時代設定を参照)。この変更により『宇宙戦艦ヤマトIII』は資料により西暦2202年や2205年など複数の記述が存在することになる。なお、前作『ヤマトよ永遠に』は2202年である。 タイトルは『宇宙戦艦ヤマト3』との表記も見られるが、ローマ数字での表記が正式である。余談だが、テレビシリーズ2作目は『宇宙戦艦ヤマト2』が正式表記であり、元々のタイトルの表記方法が異なっている。ただし、パチンコ版の表記はアラビア数字での『宇宙戦艦ヤマト3』である。 最終話のラストシーンでは西崎のメッセージが表示され、1982年夏に本作の続編でもある『宇宙戦艦ヤマト 完結編』を公開予定だったが、制作作業の遅れの影響で1983年3月に延期されることになった。 なお、松本零士は、本作終了後のインタビューで「私は、ヤマトという作品に大変愛着を感じているので、この辺でそっと自分の胸の中にしまっておきたいというのが本心」「でも、もし次を作ることになるなら、私の自由にやらせてくれるということでなければ、参加したくない」「そうでなければヤマトは、私の作品ではなくなってしまうと思うから」と述べており[4]、後年の、宇宙戦艦ヤマト裁判の火種はこの時点で既に覗える。 23世紀初頭、星間国家ボラー連邦と新興帝国ガルマン帝国との間で、銀河の覇権を争う銀河系大戦が勃発。ボラー連邦の属領バース星をめぐる戦闘で、ガルマン帝国軍の使用した惑星破壊プロトンミサイルが流れ弾となり太陽に命中する。
作品解説
ストーリー