宇宙太陽光発電
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宇宙太陽光発電衛星の想像図

宇宙太陽光発電(うちゅうたいようこうはつでん、英:Space-based solar power、略記 SBSP)とは、宇宙空間上で太陽光発電を行い、その電力を地球上に送る、というコンセプトアイデアである。遠隔地に電力を届けることができるワイヤレス電力伝送の方法の一つとして研究が進んでおり、放射型ワイヤレス電力伝送に分類されている。目次

1 概要

2 理論

3 歴史

4 要素技術

4.1 マイクロ波およびレーザー送信技術

4.2 太陽光発電パネル

4.3 宇宙空間での大規模構造組み立て、修理技術

4.4 宇宙輸送


5 長所と短所

5.1 長所

5.2 短所・問題点


6 各国の計画

6.1 米国

6.2 日本

6.3 欧州


7 脚注

8 関連項目

9 外部リンク

概要

SBSPというのは、宇宙空間に太陽電池を備えた衛星を配置し太陽光発電を行い電力を得て、そのエネルギーを、なんらかの電線を用いない方式で地球上に送り、地球上で電力を使用しようというコンセプトである。伝送手段として候補に挙がっているのは、マイクロ波を用いる方式や、レーザー光を用いる方式などがある[1]

SBSPのアイディアの研究は1970年代からされている[2]。このアイディアのシステム全体は「Space Solar Power System、宇宙太陽光発電システム」と呼ばれ、その略記は「SSPS」である。

宇宙太陽光発電というアイディアは、宇宙空間に配置した「発電衛星」と地上の「受信局」によって電力供給を行う、というものである。地球衛星軌道上に設置した施設で太陽光発電を行い、その電力をマイクロ波またはレーザー光に変換して地上の受信局(構想では砂漠または海上に設置する)に送り、地上で再び電力に変換するという構想になっている。発電衛星と送電を中継する送電衛星を利用すれば夜間でも安定的に地上への電力供給が期待でき、無尽蔵の電力をほぼ24時間365日にわたって利用できる。この特徴からベース電力としての利用が可能である。なお、太陽電池による発電のかわりに、太陽熱を利用した汽力発電を利用することもでき、この場合は宇宙太陽熱発電と呼ばれる。また、発電施設の設置場所を軌道上ではなく、月面に固定することも可能である[3]

太陽光は地表に届くまでに、大気吸収などにより減衰する。またそれは、天候により変化する。大気圏外で発電し、大気の透過率の高い波長電磁波変換して地上へ届けた方が、損失が少なく効率が良くなり、安定供給が可能であると考えられている。また、軌道によっては日没の影響も減らすことができる。地上での太陽光発電より10倍程度の効率化に繋がるという試算もある[要出典]。

地球上に降り注ぐ太陽光のエネルギーは膨大で、地球に届く全ての太陽光を高効率でエネルギーにそのまま変換できれば、40分程度の受光で人類が用いている一年分のエネルギーをまかなうことができると理論的には試算[要出典]されている。しかしながら、実際にそれを行おうとすると、上記の太陽光到達効率の問題に加え、用地確保と経済活動および自然環境保護のバランス、緯度・国土面積の国家間格差の問題もあって、容易ではない。主な発電機構であるソーラーパネルの製造に必要なエネルギーを二酸化炭素排出量に変換し、地上での発電によりそれを取り戻そうとすると20 - 30年の時間がかかると試算[要出典]される。化石燃料の消費低減の観点、また、温室効果ガス排出低減の観点からは、可能な限り常時ソーラーパネルが発電しているようにすべきであるのは自明といえる。宇宙太陽光発電の構想者は、そのような観点からエネルギー安定供給とエネルギー安全保障に対して大いに利点があると主張する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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