宇宙大戦争
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この項目では、特撮映画について説明しています。

プロレスの興行については「宇宙大戦争 (プロレス興行)」をご覧ください。

SIMPLEシリーズの一作については「THE 宇宙大戦争」をご覧ください。

アメリカのSFテレビドラマシリーズについては「ファイヤーフライ 宇宙大戦争」をご覧ください。

宇宙大戦争
BATTLE IN OUTER SPACE[出典 1]

監督

本多猪四郎(本編)

円谷英二(特撮)

脚本関沢新一
製作田中友幸
出演者

池部良

安西郷子

千田是也

土屋嘉男

音楽伊福部昭
撮影

小泉一(本編)

有川貞昌(特撮)

編集平一二
製作会社東宝[出典 2]
配給東宝[6][9]
公開 1959年12月26日[出典 3]
上映時間93分[出典 4][注釈 1]
製作国 日本
言語日本語
興行収入1億2,300万円[17]
前作地球防衛軍
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『宇宙大戦争』(うちゅうだいせんそう)は、1959年昭和34年)12月26日に公開された日本SF特撮映画[11][12]地球侵略を狙う異星人と迎え撃つ地球人類による宇宙戦争を描く。製作、配給は東宝[出典 5]。カラー、東宝スコープ[出典 6]。同時上映は『サザエさんの脱線奥様[出典 7]

アメリカイギリスなどの英語圏では、『BATTLE IN OUTER SPACE』のタイトルで公開された[出典 1]
概要

東宝が『地球防衛軍』に近いコンセプトの姉妹編として製作したSF映画[出典 8]。原作の丘美丈二郎、コンセプトデザインの小松崎茂などが同作品から引き続き参加している[出典 9]。『地球防衛軍』に登場した安達博士、白石、リチャードソン博士、インメルマン博士という役名が本作品に再登場しているが、インメルマン博士以外は別の俳優が演じた[3][16]。内容面では、極めてスピーディーな演出で地球人と遊星人ナタールの攻防戦が描かれ、『地球防衛軍』よりも画面の色彩が抑えられ、メカデザインも実在のものをモチーフにするなど、よりリアルなメカニック表現を追求したものとなっている[19][18]

本作品は、製作当時における「宇宙に関する最新の情報」が盛り込まれたSF映画でもある[出典 10]。また、宇宙戦闘シーンが作品の多くを占めているのも特徴である[3][4]。海外上映を考慮し、外国人俳優が物語の中核に位置している[17]

特技監督円谷英二はすでに世界的名声を得ており、彼の特撮映画は海外でも大評判となっていた。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}本作品ではついに、東宝が製作発表した段階でアメリカの映画バイヤーが買い付け契約を結ぶために来日し[要出典]、これは以後の恒例となった。

1967年の大晦日にフジテレビ系列で17:30 - 19:00の時間枠で放送された[要出典]。

零号版フィルムでは合成前のカットシーンや合成素材、光線のタイミング、シーンの尺の長さなどが異なったものが収録されており、長らく所在不明とされていたが、後年にはフィルムが発見されて総尺が96分となり、2014年11月24日に日本映画専門チャンネルで『宇宙大戦争<ロングバージョン>』と称して初放送された[21][22]
あらすじ

1965年宇宙ステーションJSS3が謎の空飛ぶ円盤群に襲撃され、反撃するも敵わず宇宙の塵と化す。さらに、世界中で鉄橋や汽船が空中に舞い上がるといった怪事件が続発する。東京郊外の国際宇宙科学センターでは緊急の国際会議が開催され、何者かが意図的に冷却線による超低温状態を作り上げ、物質の核振動を停止して無重力状態にしているのでは、という結論を出す。だが、会議のメンバーであるアーメッド教授がすでに「ナタール」と名乗る異星人に洗脳され、宇宙科学センターで勝村一郎と安達博士によって新開発された熱線砲を盗もうとしていた。幸い、センターの技師・岩村の機転によって熱線砲は無事だったが、任務に失敗したアーメッドは突如飛来した円盤に光線を浴びせられ、小さな金属板を残して溶解する。

調査の結果、その金属板がアーメッドの脳内に埋め込まれて彼を操っていたことや、ナタールがすでに月面に潜伏していることが判明する。国連では、安達博士をはじめとしてリチャードソン博士、勝宮、白石、岩村など16名の科学者・技師から構成される調査隊を編成し、月面への派遣を決定する。だが、出発前夜にドライブを楽しんでいた岩村は不思議な声を聴いた途端、意識と記憶が飛んでしまう。翌日、全世界の人々が見守る中、調査隊を乗せた宇宙探査艇スピップ1号および2号は無事に発射され、月へ直行する。

その途上、ナタールの宇宙魚雷による攻撃に調査隊は迎撃するが、それを出発前夜のドライブ中にナタールに洗脳されていた岩村が妨害する。辛くも攻撃をかわした一同に、ナタールは「これ以上接近すると命の保証はない」と無線で警告する。だが、調査隊は目的を達成すべく月面に強行着陸すると、やむなく岩村を拘束して探査艇に残し、月面探検車でナタールの前線基地へ接近する。その前線基地には多数の円盤が待機し、すでに地球侵略の準備を整えていた。そのころ、ナタールの命令で拘束ベルトを解いていた岩村は、機関室の燃料弁と酸化剤タンクを全開してスピップ1号を爆破してしまう。

調査隊は安達博士と勝宮が操縦する月面探検車の熱線砲による攻撃を開始し、激しい光線の撃ち合いの末に前線基地の機能を一時停止させることに成功する。地球へ戻ろうとする調査隊をナタールの円盤群が追撃するが、それを迎撃したのは月面探検車と、前線基地の機能停止によってナタールの洗脳が解けた岩村だった。小型熱線銃1丁で円盤に立ち向かう岩村を残し、爆破をまぬがれたスピップ2号で一同は月面を脱出するが、岩村の犠牲的精神に涙しない者はなかった。

この事件は世界中に衝撃を与え、ナタールの基地復旧・総攻撃は時間の問題であり、全力をもって迎え撃つべきという世論が各国で高まる。かくして熱線兵器を搭載した宇宙戦闘機と地対空熱線砲が量産され、対ナタール戦の準備が進められる。そして、ついに地球へ襲来するナタールの円盤群に対し、人類は宇宙戦闘機を続々と打ち上げ、ここに決戦の火ぶたは切られた。
登場キャラクター
ナタール人

諸元ナタール人[23][注釈 2]
NATARL[24]
別名遊星人[出典 11]
身長1.8 m[26][24][注釈 3]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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