孫悟空_(ドラゴンボール)
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「カカロット」はこの項目へ転送されています。コンピュータゲームについては「ドラゴンボールZ カカロット」をご覧ください。
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孫悟空
Son Goku[注 1]
ドラゴンボールのキャラクター
登場(最初)原作・アニメともに第1話から
作者鳥山明
声優野沢雅子
プロフィール
別名カカロット(本名、サイヤ人名)
性別男性
種類サイヤ人
親戚バーダック(父)
ギネ(母)
ラディッツ(兄)
チチ(妻)
孫悟飯(長男)
孫悟天(次男)
牛魔王(義父、配偶者の父)
パン(孫娘)
ビーデル(義娘、長男の妻)
ミスター・サタン(長男の義父)
ミゲル(長男の義母)[1]
孫悟空jr.(昆孫)
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孫 悟空(そん ごくう)は、鳥山明漫画ドラゴンボール』およびそれを原作とするアニメドラゴンボール』『ドラゴンボールZ』『ドラゴンボールGT』『ドラゴンボール改』『ドラゴンボール超』に登場する架空のキャラクター。本編の主人公。

原作・アニメともに第1話(原作の表記は其之一)から最終話まで登場。アニメ・各種ゲームでの声優は野沢雅子。実写映画『DRAGONBALL EVOLUTION』の俳優はジャスティン・チャットウィンで、吹き替えは山口勝平
概要

作中では一時期彼の長男である孫悟飯が主人公を務めたこともあるが、全体を通しての主人公は基本的に悟空である。「孫」が名字で「悟空」が名前。『西遊記』の孫悟空からとった命名である[2]。作中では育ての親である孫悟飯によって付けられた。また、チチとの間に生まれた長男の名前は、自身を拾って育ててくれた孫悟飯の名前を付けた。

惑星ベジータ生まれの戦闘民族サイヤ人で、サイヤ人としての本名は「カカロット」。他の純血サイヤ人からは基本的にこちらの名前で呼ばれている。本名の由来は人参(キャロット)から[2]。「地球の人類を絶滅させる」という命令を施された上で生まれてまもなく宇宙船で単身地球へ送り込まれた。

彼を拾い育てた孫悟飯によると、赤ん坊の頃は手がつけられないほど荒々しかった。ある日、あやまって谷底に落ち、頭を強打した後は本編のような邪気のない性格になった。兄であるラディッツによると、これは頭に強い衝撃を受けたことで「命令」に関する記憶を失ったため。ただし、サイヤ人としての「戦うことが好き」という本能は消えず、強い相手と戦うことを生きがいとし、少年時代から多くの仲間やライバルとの出会いや戦いを経て、やがて地球の平和を脅かす悪と戦う存在となっていく。

その性分ゆえに対戦相手を殺すことに主眼を置いておらず、たとえ悪人であってもとどめを刺すことには反対し、あえて命を救う場合もあった(ピッコロベジータフリーザ魔人ブウなど)。また、アニメ『Z』『GT』においては仲間だけでなく、桃白白ピラフ一味などのかつての宿敵にも懐かしがる一面も持つ。

育ての親である孫悟飯(じっちゃん)、亀仙人仙猫カリン地球の神北の界王など、多くの師や達人に教えを受けており、道着の流派マークも時期に応じて変わっていった。

一人称は「オラ」、二人称は「おめえ」であり、原作では一人称・二人称以外はほぼ標準語。アニメでは東北弁に似た訛りで喋る[注 2][注 3]。当初は超サイヤ人に変身すると性格が荒く好戦的となり、一人称も「オレ」、二人称も「きさま」になるなど言葉遣いにも変化があったが、精神と時の部屋での修行により超サイヤ人になった状態でも平常心でいられるようになってからは変身しても変わらず「オラ」のままである。アニメでは超サイヤ人3になった時はごくまれに「オレ」の場合[注 4]もあった。

二人称はほとんど「おめえ」だが、「あんた」や敵側に対しては「きさま」「てめえ」なども使うこともある。育ての親に限らず老年男性のことは「じいちゃん」「じっちゃん」と呼び[注 5]、中年男性のことは「おっちゃん」と呼ぶ[注 6]。『超』ではウイスやヴァドスのことは「?さん」付けで呼んでいる。界王神(シン)やビルスやシャンパ、ならびに大神官や全王[注 7]といった神々には「?様」付けで呼ぶ。

身長145cm、体重40kg(15歳時[3])→175cm、62kg(成人時[4])。誕生年は地球歴エイジ737[5]。趣味は強い相手を見つけて闘うこと。食べ物の好き嫌いはなし[注 8]。好きな乗り物は筋斗雲[4]。弱点はだまされやすいこと[3]

キャラクターの原型は鳥山明が『ドラゴンボール』連載前に描いた読み切り漫画『騎竜少年』の主人公「唐童」[6]。髪型の由来について鳥山は「作った時は意識していなかったけど、『鉄腕アトム』の影響かな」と語っている[7]
人物像

元気で明るく、朗らかな性格である。大抵のことを「ま、いいか」の一言で済ますなど、あまり物事を深くは考えない能天気で軽い性格。この「ま、いいか」は担当声優の野沢いわく「悟空を象徴する台詞」[8]。心が清らかでないと乗れない筋斗雲に乗ることが可能など、非常に無邪気な性質を持つ。亀仙人いわく、度が過ぎるほど素直で真面目。父親になりたての頃は息子の悟飯に対してやや甘く、親として未熟な部分が目立ったが、時が経つにつれ威厳を身に付け、父親、師匠としての振る舞いも見せるようになっていった。しかし、どんな悪人相手でも、命乞いをされるとトドメがさせないという良く言えば優しい、悪く言えば非情になれない甘い気質であり、ピッコロからもそれが一番の弱点だと忠告された。そのため実兄ラディッツとの戦いで彼の命乞いに騙されて尻尾を離して窮地に陥ったこともあり、ベジータが悟飯とクリリンナメック星でのドラゴンボール探しの脅威となり[注 9]、少しを分けたフリーザにも恩を仇で返されている[注 10]。また本人いわく「口が堅いほう」だが、ブルマに「丈夫な赤ん坊生めよ」と発言したり、トランクスの名前を口に出したこともある。自身の武術の腕前には自信があるが、『ドラゴンボールZ 復活の「F」』やそのテレビシリーズ版の『ドラゴンボール超』では「強すぎる故に自信過剰」だとウイスから注意されている。一方で自分より強い者が相手の場合はむやみに戦おうとはせず修行をしたり、仲間がピンチの場合でも助けに行けない悔しさを噛みしめながら耐えるなど冷静な部分も持つ[注 11]。また、悟空に銃を乱射してきたランチに蹴りを入れ気絶させるなど、相手から攻撃してきたとはいえ、女性でも容赦しない部分もある。

いかなる強敵を相手にしても決して戦意喪失することなく戦う不屈の精神の持ち主であり、ブルマからは「確かに強いこともあるんだけど…どんなにとんでもないことが起きても必ずなんとかしてくれそうな…そんな不思議な気持ちにさせてくれる人」と評価されている。

亀仙流の達人、孫悟飯に拾われ育てられたことから、武道を通しての礼節(ドラゴンボール(四星球)位牌代わりに拝んだり、試合前の礼など)はわきまえていたが、人里離れた山で生活していたため社会的常識が欠けていた。後に様々な人や師に巡り合ったことで人間的に大きく成長を果たす。その過程として、亀仙人に師事することで言葉遣いや最低限の読み書き、計算などの一般常識などを身に付けた[注 12]。ただし、占いババの宮殿に向かった時、紙の地図を読めなかった。成人してからも敬語を用いた会話が苦手で、界王や神に対して敬称を用いる以外はなれなれしい言葉遣いで会話するため、ビルスや界王からとがめられることも少なくない。特に全ての神々が恐れる全王にさえも同じ態度で接していることは他の宇宙の神々から反感を持たれ、ビルスや界王神(シン)からも警告を受けている。漫画『超』の第6宇宙選抜メンバーとの試合開始前に行われた最低限の知性があるかのペーパーテストではギリギリで失格を免れるラインの点数であった。

日常は自然体であり、素直で真面目すぎる性格ゆえに、ピラフやクリリンなどの単純な騙し討ちに引っかかったり、戦闘不能の相手にはトドメを刺さずにその場から立ち去るよう忠告することも多い。前者は弱点として「だまされやすい」と紹介されたこともある[3]。このためベジータらからはしばしば「お前(貴様)の甘さにはヘドが出る」と呆れられた。その反面、亀仙人の指導を忠実に守り、体ひとつで世界を回り弱点を克服するなど、そのひたむきな姿勢により強さを培ったのも確かである。『ドラゴンボール超』でもミスター・サタンが1億ゼニーをプレゼントしてくれた際、「悪ぃからそんな大金受け取れねぇ」となかなか受け取ろうとはしないなど、仕事は苦手だが楽して大金を貰おうとしないなど真面目な部分は変わらない[注 13]

強敵と戦い全身の骨が砕けるほどの戦いを幾度も経験しているが、アニメでは注射が大の苦手であり、ベジータ戦後病院に入院している時やフリーザの宇宙船でベジータが治療に注射を使うと思い込んだ時は、怖さのあまりわめき声を上げたことがある。『ドラゴンボールGT』でも病院のある星に訪れた時は、注射が怖くて木にしがみついていた。

何十人前もの料理をあっという間に平らげる健啖家[注 14]であり、亀仙人の天下一武道会の優勝賞金(50万ゼニー)を1回の食事でほとんど使い果たしたことがある[注 15]並みに嗅覚が鋭く何kmも離れた人間の気配も察知でき、遠方の食べ物の匂いを察知したことがある。仙豆が作中に登場する以前は空腹が弱点となっており、腹が減ると本来の力の半分も出せない。また、寒さには弱い[9]。強い相手と闘うことを何よりも好み、その圧倒的な戦闘力と清らかな心により、地球、ひいては全宇宙を救う。一方で、少年時代に親友のクリリンをタンバリンによって殺された際には愁嘆し、殺意と憤怒を剥き出しにした。たとえ悪人であっても基本的に自分より弱い者の命を奪うことはせず、悟空が一対一の戦いで相手に対する殺意を見せたのはこの一件から始まるピッコロ大魔王との戦いのみ。ただしベジータ、フリーザ、セル、純粋の魔人ブウなど、地球や宇宙にとって危険な存在と判断し、追いつめられた際は相手の殺害もやむ無しという態度を取っている[注 16]。そのため、ナメック星では同様にクリリンを殺害したフリーザに対して「気は済んだ」と見逃そうとしており、復活したフリーザが地球に襲来した際にも「反省していないようだからやっつけてやろうと思った」という趣旨の発言をトランクスにしている。また劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』でも一時的だが超サイヤ人ゴッド超サイヤ人でも苦戦するほどパワーアップしたゴールデンフリーザに対してもデメリットの多さから「これ以上戦っても無駄だ」とトドメを刺さず見逃そうとした。原作の物語終盤のブウとの戦いでベジータが見出した悟空の強さへの姿勢は「"勝つために戦う"のではなく、"負けないために戦う"」というもので、それ故に「相手の命を絶つことにはこだわらない」と評されて、ついにはライバルであった彼からもNo.1と認められた。

戦いへの姿勢が時期に応じて変化しており、多くの場合は私闘に関しては一対一を望むが、地球、ひいては宇宙全体を巻き込む大敵との闘いでは(本意ではないにせよ)総力戦もいとわない。怒りに目覚めて覚醒した悟飯がセルを追い詰めた際に、早くにトドメを刺すよう忠告する描写がある。鳥山明は「こっちは多人数なのに、敵はひとりなんですよ。卑怯じゃないですか。一対一で闘いたかったというのが、悟空の本音じゃないでしょうか」と語っている[1]

鳥山は「悟空はある意味、本当に誰かを助けたいなら手を組んで戦えば助けられるのに、という場面でも戦いにこだわるという、真にいいやつじゃないところや健全さを欠いた部分が好きですね。何も邪念がなく、ただ強くなりたいだけという部分が描いてて面白いですね。結果的には人々を助けるけど、純粋がために何かを犠牲にしてでも勝ちたいという、助けたい一心で戦うわけじゃないところが好き。戦いたいから戦うだけで、実はあんまり健全じゃないんです」[10][注 17]「悟空に友情は無いです。たまたま友情になっている感じです。意識せずに描いてたまたまそうなったらいいなっていう感じです」と言っている[11]。また、鳥山は「基本的に悟空は人のために闘っているのではなく、自分が強い奴と闘ってみたいだけでやっているような部分がある。だから『ドラゴンボール』のアニメで正義のヒーローもの的な作り方をしている部分はずっと不満で、陰に見え隠れするちょっとした『毒』の要素がなかなかつかんでもらえなかった」と語っている[12][注 18]

一方で長年悟空を演じた声優の野沢雅子はインタビューでは「悟空は大人になっても子供の頃と変わらないんですよね。絶対に上辺だけで人を判断しませんし、差別しない。常識はずれなところもありますけど、子供のままの心を持った本当にピュアな人です。悟空はたくさんの敵と戦ってきましたが、どの相手のことも“悪”だとは思っていないんですよね。」[13]「悟空を悪く言われるのは嫌なんです。悟空って素直で純じゃないですか。悪く言う人はいないんですけど『もう?悟空は』なんて言われることあるんですよ。そうすると自分のことじゃないのに『え? 何?』って」[14]「悟空はねぇ、誰でもすぐにお友だちになりますからね。」[15]「世の中の人がみんな悟空のようだったら、とってもいい世の中になると思います。


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