学名
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出典検索?: "学名" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2012年5月)
Orcinus orca, シャチ

生物学における学名(がくめい、scientific name)は、生物学(かつては博物学)の手続きに基づき、世界共通で生物分類群に付けられる名称である。

の学名は種名(しゅめい、species name)と呼ばれ、[属名〈ぞくめい、generic name〉+ 種小名〈しゅしょうめい、specific name〉](細菌では[属名 + 種形容語〈しゅけいようご、specific epithet〉])の構成で表す。この表し方を二名法(英語版)(にめいほう[1]: binominal nomenclature、二語名法[2])という。二名法は「分類学の父」と呼ばれるカール・フォン・リンネによって体系化された。二名法による名称を二連名(にれんめい[1]、binomen, binominal name、二語名[2])という。

命名には一定の規則があり、語構成要素が何語に由来しようとも、あくまでラテン語文法に則ったラテン語形で表記される。この規則は、生物学の3つに大別された分野ごとにある命名規約によって取り決められている。動物には「国際動物命名規約」があり、藻類菌類植物には「国際藻類・菌類・植物命名規約」が、細菌古細菌には「国際原核生物命名規約」がある。日本語独自の和名(特に標準和名)などと異なり、全世界で通用し、以下の名を重複使用しない規約により、一つのに対して有効な学名は一つ切りでなければならない。ただし、過去に誤って何度も記載されていたり、記載後の分類の変更などによって、複数の学名が存在する場合、どの学名を有効とみなすかは研究者によって見解が異なる場合も多い。
属名と種小名詳細は「en:Binomial nomenclature」を参照Echinopsis pachanoi, サンペドロサボテン(英語版)

種名の初めの部分である属名とは、分類上の位置が近いをまとめて取り扱う分類単位であるの名称で、同じ属に分類されている全ての種で共通の名前である。

第2の部分である種小名は、属名と結合させることによりそのに固有のものとなる。例えば、タイリクオオカミコヨーテは同じイヌ属 Canis に分類されている別種なので、学名はそれぞれ Canis lupus、Canis latrans となる。なお、これ(たとえば lupus)を「種小名 specific name」というのは、属名と種小名を合わせた「種名 species name, name of a species」(たとえば Canis lupus)と区別するためである。

種小名は属が異なれば同一の物が認められるため種小名だけでは種を表すことにはならず、種を表す場合には属名(または後述のような属名の頭文字)との併記が必須である。種小名の大文字開始を禁則としている動物命名規約においては、種小名(亜種小名も)が文頭にくることにより大文字で記述されてしまうことを回避するためにも、種小名単独で文頭に配置することを避けるように特別に勧告がなされている。

属名と種小名とで同じものを用いること(反復名、トートニム、tautonym)は国際藻類・菌類・植物命名規約では認められていないが、国際動物命名規約では許容されているため、動物ではこれが存在する(アメリカバイソン Bison bison など。トートニム を参照)。

種小名(種形容語)がラテン語の文法に則っている場合は、文法的には名詞または形容詞、動詞の分詞形を用いることになる。名詞(名詞化した形容詞を含む。)ならば語形としては属格または同格の形をとることになり、属格の場合は2名法による学名「○○○ ×××」は全体として「×××の○○○」という意味をもつ(例は次の段落)。同格の時は主格同格形を取り、○○○即ち×××の意味となる(地の文がラテン語ではない場合、多くの言語で学名自身は格変化させないので、同格は主格形を取ることとなるが地の文がラテン語の場合は属名の格・数に合わせる。ただし同格名詞には不活用形が認められており、これはいわゆる種小名がラテン語の文法に則っていない場合の一つである。)例えば先の Canis lupus はラテン語で属名は犬、種小名は狼の意味の名詞単数主格形である。この場合当然性が異なっても構わない。種小名が形容詞ならば「×××な○○○」といった意味となる。例えばシャガの種名 Iris japonica の japonica は「日本の、日本産の」を意味する形容詞で、種名は「日本のイリス」というほどの意味。この際、種小名の形容詞はそのを属名の名詞に一致させなければならない。この japonica は Iris に同じく女性単数形で、男性名詞の属名には japonicus、中性名詞なら japonicum となり、いずれも同じ「日本の」意味になる。また、分詞形の場合、「×××する○○○」といった意味になる。例えば、ヘテロ乳酸菌の学名 Lactobacillus fructivorans の fructivorans は「果物をむさぼり食う」という意味の分詞形容詞で、種名は「果糖を代謝する乳酸菌」というほどの意味になる。この場合も性を一致させる必要がある。ライチョウ Lagopus muta は性が一致していないように見えるが、属名がギリシャ語由来であり女性名詞だったことから、従来の Lagopus mutus から修正された[3]

なお、献名などで人名を種小名につける場合もあるが、この場合は属格の形をとることになり、「○○○ ×××」は全体として「×××の○○○」という意味をもつ。例えばシュンラン Cymbidium goeringii の種小名 goeringii は、採集家ゲーリングの名をラテン語化した goeringius の語尾を男性名詞属格の -i にしたもので、種名は「ゲーリングのシンビジウム」というほどの意味。概ねこの語尾が -i ならその人名は男性、-ae なら女性と考えて良い。

属名、種小名は、地の文と明確に区別できる異なる字体で表記しなければならない。欧文では一般にイタリック体(斜字体)が使用されることが多い。イタリック体による表記が難しい場合は、下線を引くことでも代用できる。

属名は最初の1文字のみ大文字で表記し、種小名は(植物の例外規則を別として)すべて小文字で表記する。学名表記は長いため、文章中で最初の1回だけはつづりをすべて書き、どの属のことを指すか明確であれば、2回目以降に登場するときは、属名を頭文字+ピリオドで短縮して、C. lupus のように表記してもよい。
命名

学名を命名するには、過去に命名されたどの種とも別種であることを証明する手続きが必要とされるため、発見者が命名者になるとは限らない。一般には、その種の特徴、近縁種との区別を明確に示した「記載論文」を発表するので、その論文の発表者が命名したことになる。その際、その種類の生物の標本を1体以上指定するが、この標本(模式標本)は、永久保存される必要がある。一度命名された種名は、分類が変更されない限り変更できない。このため発表時に誤植された種名がそのまま使われている例もある。ただし例外として、属名と種小名のの不一致があった場合だけは種小名は正しい語尾に変更される必要がある。

学名がまだつけられていない生物も、多く存在する。この場合の名前の表記は、分類されると予想される属名+「sp.」とし、Canis sp. と書けば、「Canis(イヌ)属の一種」の意味になる。複数であるならば「sp.」を複数形の「spp.」にする。たとえば報告に Canis spp. とあれば、「イヌ属の動物を複数種確認したが、種名は同定できなかった」ことを意味する。
命名者表記

学名の後ろに命名についての情報(命名者や年号など)が付加されていることがある。本来、学名が指し示すものはそれだけで一意に決まることが理想である。しかしたまたま違う生物に同じ学名が与えられることもあり、この場合でも最終的にはどちらか一方だけがその学名を使えるが、常に一意に決まるわけではない。そこで、便宜のため引用情報を付加することで、学名の示す生物をより明確にするのである。さらに詳しく書名やページ番号まで引用することもある。それぞれの命名規約では、学名の後に命名者の名前と年号を続けて記すことが推奨されている。ただしこれは学名の一部ではなく、分類学関連の著作以外では省略して構わないし、表記する方が正式ということでもない。


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