存在の耐えられない軽さ
The Unbearable Lightness of Being
監督フィリップ・カウフマン
脚本ジャン=クロード・カリエール
フィリップ・カウフマン
原作ミラン・クンデラ
製作ソウル・ゼインツ
製作総指揮ベルティル・オルソン
出演者ダニエル・デイ=ルイス
ジュリエット・ビノシュ
音楽レオシュ・ヤナーチェク
撮影スヴェン・ニクヴィスト
編集ウォルター・マーチ
配給 オライオン・ピクチャーズ
松竹富士
公開 1988年2月5日
1988年10月29日
上映時間171分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$17,000,000
興行収入$10,006,806[1]
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『存在の耐えられない軽さ』(The Unbearable Lightness of Being)は、1988年製作のアメリカ映画。冷戦下のチェコスロバキアのプラハの春を題材にしたミラン・クンデラの同名小説の映画化。 舞台は、1968年前後のチェコスロヴァキアのプラハ。主人公トマシュは優秀な脳外科医だが、複数の女性と気軽に交際するプレイボーイでもあった。ある日、執刀のために小さな温泉街に行ったトマシュは、カフェのウェイトレスで、写真家の道を志すテレーザに出会う。街から逃げ出したかったテレーザは、トマシュを追ってプラハに上京してくる。うぶそうに見えたテレーザの、思いがけない情熱にほだされたトマシュは、彼女と同棲生活に入り、まもなく結婚する。 社会主義からの自由化の空気の中で、まずは幸福な新婚生活が始まったが、すぐにトマシュに女の影がちらつき始める。一度遊んだ女には見向きのしないトマシュであったが、例外的な女もいた。自由奔放な画家のサビーナである。彼女とはお互いに束縛し合わない関係が長く続いており、彼女にも別に愛人がいた。 都市プラハで孤独に苛まれたテレーザは、毎晩悪夢に苦しむようになる。それでもトマシュのもとからは去ろうとしない。結婚生活が暗礁に乗り上げた頃、1968年8月20日、ソ連軍によるチェコスロヴァキア侵攻
ストーリー
トマシュはテレーザと共に、一足先に亡命していたサビーナを頼って、スイス・ジュネーブへと逃避する。テレーザはサビーナの紹介で、雑誌のカメラマンの職を得る。急速に距離を縮めるテレーザとサビーナをよそに、トマシュはサビーナとの逢瀬を続け、行きずりの女性とも関係を持つことをやめない。トマーシュの止まない女癖の悪さ、生きることへの軽薄さに疲れ果てたテレーザは、手紙を残して、愛犬を連れてひとりプラハへと帰っていく。「私にとって人生は重いものなのに、あなたにとっては軽い。私はその軽さに耐えられない。」
ようやくトマシュは失ったものの大きさに気づき、ソ連の監視の厳しいプラハへと戻る。2人はこの時はじめてお互いを理解しあった。自分の主義を曲げようとしないトマシュは医師の職を得られず、窓拭きの仕事に甘んじるようになる。やがて2人は、プラハを逃れ、地方の農村でつましくも幸福な生活を送っていたが、それも唐突に終わる―。
後日アメリカで暮らすサビーナのもとに、2人が交通事故で死んだことを知らせる手紙が届いた。三角関係の恋愛といえど、大切な2人の人間を失ったサビーナは、異郷で涙にくれるのであった。
キャスト
ダニエル・デイ=ルイス:トマシュ
ジュリエット・ビノシュ:テレーザ
レナ・オリン:サビーナ
デレク・デ・リント:フランツ
ステラン・スカルスガルド:エンジニア
ダニエル・オルブリフスキー