子(訓: こ、呉音・漢音: し、唐音: す、普通話: ツー・ツ)
以下、読み方によって節を分ける。 通常は漢音で「し」と読む。漢字の部首として子部(部首の第39)。 中国語では元来ほとんどの語彙が単音節語だったのが、のちに接尾辞・接頭辞が発達した。「子」はもっとも多用される接尾辞のひとつである。日本語に入った経路・時期が複数あったため読み方は多様である。
訓
こ
親に対する子。
本人の直系卑属、すなわち実子もしくは養子のこと。主に息子のこと。娘は、子の他に女(おんな)と呼び分けられることも。
比喩的な用法。多くは文脈中で「親」の語も併用し、たがいに対置的な概念を表現する。接頭辞的な用例が多い。「子機」・「子プロセス」・「子集合」など。トランプや麻雀などで親以外のプレイヤー。
子ども(大人に対する)。やや文語的な表現で、「見知らぬ子」・「子らの遊ぶ声」など。また接尾辞的に「いじめっ子」・「鍵っ子」・「はみだしっ子」など。人間以外の動物では「仔」とも書く。「すずめの子」・「虎の子(比喩表現)」・「鳥の子(卵の意)」・「竹の子(筍)」など。 また接頭辞として、「子猫」・「子牛」・「子だぬき」・「子象」など。
卵、または蚕の繭。
子 (人名)。主に女性名の末尾に使う。
方言または方言的表現で、名詞の後ろにつける接尾辞。「花こ」(はな)・「茶碗こ」(茶碗)・「石こ」(石)など。
ね
十二支の子。漢語・漢文等以外では「ね」と読むことが多い。いわゆる生まれ年のほか、方角や時刻にも使われる。本来「ネズミ」の意であることから、日本語では「ね」の音をあてた。
その後「子」を「ね」と読むことが一般的になり、近代まで、「子」は一種の変体がなとして「ね」・「ネ」と同じように使われた。
日本船舶信号法による手旗信号では、ほかの多くの文字形象がカタカナを模して表現されるのに対し、「ネ」に関しては「子」を模した形象で表現される。
音
名詞
親子の親でない方。子供。男女問わない例: 第一子・母子、男子のみの例: 子女。
子 (十二支) - 十二支の第1。「甲子」(かっし)など。
助数詞
親に対する子(こ)を数える助数詞。例: 二子をもうける。
碁石を数える助数詞。
人物を表す称
子 (姓)(中国語版
中国人の字(あざな)に使う文字。「子?」という形で使う。「子貢」など。
「?子」の形で使うもの
子爵 - 五等爵(公侯伯子男)の第4。もとは殷の王子の意味だったが周代に士大夫の号になった。
先生(中国では男性に対する尊称:例えば、「子曰わく?」は『論語』で多い文章の始め。)。特に思想家に付けることが多い。老子、孟子、朱子など。
一人称に用い、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}同時に謙譲の意味を[要出典]添える接尾辞。「編集子」など。
名詞接尾辞
シと読むもの…骨子、冊子、獅子、種子、女子、男子、帽子、など
ス(ズ)と読むもの…杏子、椅子、扇子、様子、柚子、など
ザと読むもの…餃子
ツと読むもの…面子
ジと読むもの…王子
ゼと読むもの…竹子
ビと読むもの…茄子
ベと読むもの…郁子
造語成分としての接尾辞
種や幼虫などの名に使われる接尾辞。生き物の小さい子供の意味で漢方薬の生薬名などに使うことが多いがそれ以外もある。枸杞子、決明子、山査子、車前子、水蛭子[1]、石竜子、冬瓜子、檳榔子、など。
西洋語の翻訳語の一部。
生物学の用語。遺伝子(gene)、精子(sperm)、配偶子(gamete)、胞子(spore)、卵子(ovum)など。
ギリシア語由来の接尾辞 -on や動作主体を指す -or に相当する語。電子(electron)、重力子(graviton)、接続子(connector)、演算子(operator)、など。
注^ 「すいてつし」と読み、日本神話のヒルコとは無関係。
関連項目
子子子子子子子子子子子子 「子」の字の読み方を駆使した日本の言葉遊び。
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