嬢王
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『嬢王』(じょうおう)は、倉科遼・作、紅林直・画の漫画作品である。
概要

『嬢王』は、集英社発行の漫画雑誌ビジネスジャンプに連載された。単行本は全12巻。

第1部が2004年18号から2008年5号まで、第2部にあたる『嬢王 Virgin』(じょうおうヴァージン)が2009年11号から2010年19号まで連載。

2005年10月7日から12月23日にかけて、テレビ東京系でテレビドラマとして(スポパラ枠金曜日)放送された(全12回)。スポパラとしては初の連続ドラマ(『ドラマ24』の第1シリーズ)である。

2009年10月2日から12月18日にかけて、引き続き『ドラマ24』枠で、原幹恵主演で第2シリーズの『嬢王 Virgin』が連続ドラマとして放送された。

2010年10月8日から同じく『ドラマ24』枠で前作と同じく原主演で第3シリーズ『嬢王3 ?Special Edition?』(じょうおうスリースペシャルエディション)が放送された。この作品は『ドラマ24』枠では初めての字幕放送を実施する。

2009年10月11日の23:30からBSジャパンで、『嬢王』が放送され、2009年12月27日放送分は第11話と最終話の2話連続で放送された。また、CMで「嬢王 Virgin」が、ドラマ24で放送していることと「嬢王 DVD-BOX」が、発売されていることを紹介した。

2010年10月10日の23:30からBSジャパンにて『嬢王 Virgin』が放送され、BSジャパンにおける『嬢王 Virgin』終了後の2011年1月9日の23:30からは『嬢王3 ?Special Edition?』が放送された。

深夜番組という事もあって、キャストにはAV女優を多数起用している。
第1部

箱入り娘女子大生藤崎彩は父の会社倒産により1億5000万円の借金を背負ってしまい、追い討ちをかけるように父が倒れ入院してしまう。そんな中、彩の耳にキャバクラ嬢の友人からキャバクラ嬢ナンバーワン「嬢王」に賞金5000万円(原作では1億円)をプレゼントするというイベント「Q-1グランプリ」が開催されることを知り、借金返済のためキャバクラ嬢の道を歩むことを決意する。

本作品は、ナンバーワンのキャバクラ嬢を目指す主人公の生活をリアルに描いた作品である。生まれてから一度も男性と付き合ったことがなく(原作では同じ大学に通う彼氏がいるが、まだ体を許してはおらず処女である)また夜の世界とはまったく無縁だった彩だったが内に秘めた嬢王としての天性の素質を開花させ、また努力もあり1年間という長い戦いの中を勝ち抜いていくのであった。

そして彩はQ-1グランプリのファイナリスト3人の中の1人に選ばれ、さらに最終決戦で1対1の対決に挑む。その相手とは・・・?

1年間に及ぶ戦いを終えクリスマス・イブの日、ついに結果発表。勝者は彩か?それとも・・・

西崎達也直々に「嬢王、お目覚めを・・・」の一言で、Q-1グランプリ優勝者がついに決定した!
ルール(Q - 1グランプリ)

参加者は100名でスタート。当初の100名は全国各地のキャバクラ嬢(キャスト)による応募の中から書類選考で選ばれたが、開始後に退店者が出た場合の補充等では一般のキャバクラ同様に街頭でのスカウト等による採用も行っている。

店が六本木にあるということで東京以外の応募者が不利にならないように、開始後1ヶ月間はオープン戦として客の滞在は1時間・キャストは15分ごとに交代を原則とした。1ヶ月経過後に正式に予選がスタートし毎月月末の成績を元にポイント上位50名が「ダイヤモンドフロア」、下位50名が「プラチナフロア」に振り分けられた。店には他に「UVR(Ultra VIP Room)」と呼ばれるVIPフロアもある(1時間20万円)。予選ではキャストが特定の相手を指名してトーナメントバトル(原則として1ヶ月間だが延長もある)を行うことも可能で、1対1のポイント勝負で敗れたキャストは退店しなければならない(当然Q-1からも脱落となる)。

スタートから半年経過したところで予選が終了。同時点の累積ポイント上位10名+社長推薦枠の5名(推薦枠には新たに達也がスカウトしてきた人間を含む)の15名が本選に進出した。予選落ちのキャストについては退店も自由としたが、店に残る場合は時給はそれまでの倍額が保証される。また本選開始に伴いプラチナフロアにショーステージが設けられ、ショーのみの観覧客に対してはチケットを販売する(チケットもポイント対象となる。ショーは主にターニャ・ゆうこらが担当)。本選では一旦ポイントをリセットした上で毎月末にランキングを発表し、その時点の下位2名ずつが脱落するルールとされた(しかし例外的な運用が多く行われた)。

11月末時点での本選ポイント上位3名が決勝に進出。決勝はそれまでとルールが変わり「12/1 - 24までの店の純利益勝負」で競われ、3名が「レジェンド(ただしダイヤモンドフロア+UVRのみ)」「プレシャス」「ピアニシモ」のいずれかの店舗を選び店長と共に店舗を切り盛りする。純利益には当然店の他のキャストの売上なども影響してくるため、店全体を巻き込んだ団体戦の様相を呈した。ドラマ版では名前が「R-1」に変更。
登場人物
キャバクラ嬢
藤崎 彩(ふじさき あや)
演 -
北川弘美主人公(ヒロイン)。大学三年生。小さい町工場を経営していた父が突然倒れ経営の継続が困難になり工場の負債として約1億5000万円もの借金が残ってしまったため、借金返済のためキャバクラ「ピアニシモ」に勤めだしその中で達也に認められQ-1へ参加。途中何度もQ-1から脱落の危機を迎えるも様々な幸運に恵まれぎりぎりで踏みとどまる。第2部では水商売から足を洗っており、保育園保母として勤めている。本人はキャストを続けるつもりだったが、父の死を契機に達也が「母親のそばにいてやれ」としてキャストを引退させたことが後に明らかにされている。
二階堂 亜莉沙(にかいどう ありさ)
演 - 蒼井そら元々は新宿・歌舞伎町の店で長きに渡りNo.1を張っていたが、Q-1参加のため「ピアニシモ」→「レジェンド」に移籍。歌舞伎町時代からの太客を多数持ち、「年12回誕生日がある女」の異名をとる。太客である大神のことは単なる金ヅルとしか思っておらず、夜の誘いには「生理の為」と断り、彼氏とSEXをしていた。Q-1では上位3人で争われる決勝へトップで進出を果たすが…。
荒河 静香(あらかわ しずか)
演 - 小川奈那元々は彩の高校・大学の同級生で親友。彩の父親の借金問題を聞き、自らが働いていた「ピアニシモ」に彩を紹介する。彩がQ-1出場のため「レジェンド」に移籍した際もウェイトレス(バニーガール)として一緒に移籍し彩を様々な面から支援するが、途中からQ-1本選に社長推薦枠で出場する。彩とは親友である一方で、高校時代の彼氏が実は彩のことが好きだったことや自らも達也に好意を抱いていることなどから彩をライバル視しており愛憎相反する感情を持っている。本名は純(じゅん)だが店で一緒の時間が長いため、彩も店の内外を問わず「静香」と呼ぶようになっている。
橘 真帆(たちばな まほ)
演 - 麻丘実希Q-1開始時点で36歳と、Q-1参加者の中で最年長。人呼んで「銀座の女郎蜘蛛」。元々は銀座の高級クラブのオーナーママであったが経営者として六本木に進出しようとしたところを真沙奈グループに潰され、結果として5億円の借金を抱え自らの店も手放さざるを得なくなり起死回生の策としてQ-1に参加した。当初はQ-1で「嬢王」に選ばれた者と組んで銀座にキャバクラを出店しそこの経営者になるつもりであったが途中で自ら嬢王を目指すことに方針を変更する。
相沢 ゆうこ(あいざわ ゆうこ)
かつての人気アイドル。元々の所属事務所と契約等で揉め芸能界を干されていたところを真沙奈グループに拾われ、同グループのキャバクラ「プレシャス」でショーを行うようになる(他のキャスト同様に接客もする)。
ターニャ
元々は札幌・すすきののショーパブの人気ダンサーだったが、真沙奈グループの引き抜きに対抗すべく地方のキャバクラにスカウトに動いていた達也の目に留まり「レジェンド」に移籍。Q-1本選に社長推薦枠で出場することになる。日本とロシアのハーフ。実はロシアのとある石油王が24年前に北海道で中古車の買い付け業を営んでいた際に函館に住んでいたとある女性との間に作った子供で、戸籍上の本名は「雪乃(ゆきの)」。「ターニャ」はその石油王が名づけたロシア名で、源氏名として用いている。
その他
西崎 達也(にしざき たつや)
演 -
金子昇Q-1の舞台となるキャバクラ「レジェンド」や、彩が最初に勤めたキャバクラ「ピアニシモ」などを経営するレジェンドエンタープライズの社長。後にレジェンドエンタープライズの親会社で、芸能プロダクション等を傘下に持つレジェンドグループ本社のCEOに就任する。戸籍上の本名は中坊健次(なかぼう けんじ)。その名の通りレジェンドグループ社長の父・精二が愛人に生ませた息子であるが、普段は母親が付けた名前である「西崎達也」を名乗っている。第2部でも引き続きレジェンドグループのCEOを務めているが、キャバクラ運営の実務は雨宮に任せている。
長谷川 平蔵(はせがわ へいぞう)
初登場時はキャバクラ「ピアニシモ」の店長。レジェンドエンタープライズにおける事実上のNo.2で達也の片腕であり、Q-1でも達也が不在の時の店長として「レジェンド」を切り盛りしている。彩に対して片想いしておりQ-1の現場責任者として許される範囲で彩を支援し、Q-1決勝では「ピアニシモ」店長として彩をバックアップした。
中坊 精二(なかぼう せいじ)
演 - 中原丈雄レジェンドグループの総帥。達也のスポンサーでもあり、当初達也が「キャバクラをやりたい」と言ってきたときに初期投資として3億円を貸したところ見事に店を成功させたため、達也のQ-1構想のスポンサーとなり20億円を出資する。心臓に持病を抱えており、第1部終盤で心臓発作のため死去。遺言で後継者に「Q-1を成功させることが条件」としながらも達也を指名した(ドラマ版では名前が「精二」ではなく「精治」に変更され、亡くならなかった)。
中坊 慎一(なかぼう しんいち)
演 - 元木行哉精二の長男(正妻との子)で、レジェンドグループでは芸能部門の責任者。しかし経営者としての才能は薄く、芸能部門は低迷が続いている。達也のことをライバル視しており、何かと対立する。
大須田(おおすだ)
いわゆる「芸能界のドン」と呼ばれる存在。妹が精二の下に嫁いでおり(その間に生まれたのが慎一)、その関係で達也とも古い知り合い。
真沙奈 泉美(まさな いずみ)
芸能プロダクション・キャバクラなどを広く手がける真沙奈グループの3代目。当初Q-1潰しのため「レジェンド」に傘下の芸能事務所のレースクイーンを送り込んだりライバル店舗として「プレシャス」を開店しQ-1参加者の引抜を図ったりしたが、最終的に達也の動きに乗る形で共闘。第1部終盤ではレジェンドグループと共同で新たに芸能プロダクション「レガシィ」を設立した。普段はかなり強気な性格だが本質的にはマゾヒストであり、泉美を足蹴にする達也に惚れている。
彩の母親
演 - 大島さと子作中で名前は出てこないが、度々登場する。彩の父が倒れた際に工場を除く家屋等を借金返済のために全て売却したため、現在はアパート暮らし。天然ボケの気がある。一度彩がアパートに携帯電話を忘れたため「レジェンド」に携帯を届けに行った際にばったり達也と出会い、達也のことを店の黒服と勘違いする。ドラマ版では名前が「藤崎美津子」となっている。
テレビドラマ

嬢王
ジャンル
テレビドラマ
原作倉科遼(作)
紅林直(画)
脚本遠藤彩見
演出松田秀知
石川淳一
岩田和行
佐藤源太
松木創
城宝秀則
出演者北川弘美
金子昇


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