嫌われ松子の一生_(映画)
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嫌われ松子の一生
Memories of Matsuko
監督中島哲也
脚本中島哲也
原作山田宗樹
嫌われ松子の一生
製作石田雄治
佐谷秀美
製作総指揮間瀬泰宏
小玉圭太
出演者中谷美紀
瑛太
柴咲コウ
伊勢谷友介
黒沢あすか
キムラ緑子
市川実日子
片平なぎさ
本田博太郎
角野卓造
香川照之
柄本明
音楽ガブリエル・ロベルト
渋谷毅
主題歌BONNIE PINK
LOVE IS BUBBLE
撮影阿藤正一
編集小池義幸
配給東宝
公開 2006年5月27日
上映時間130分
製作国 日本
言語日本語
興行収入13.1億円[1]
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『嫌われ松子の一生』(きらわれまつこのいっしょう、: Memories of Matsuko )は、山田宗樹の小説『嫌われ松子の一生』を原作とした映画。2006年5月27日公開。主演は中谷美紀。監督・脚本を中島哲也が務めた。台湾および香港でも公開されていた。
概要

修学旅行中に教え子が起こした現金盗難事件を収めるためにその場しのぎの対応をとったため教師の職をクビになり、家族とのいざこざから家を飛び出したことから転落して行く、川尻松子の悲劇の人生を描いた物語。キャッチコピーは「松子。人生を100%生きた女。」。

映画は悲劇的な物語を、CG合成による星・花・小鳥が舞い踊るファンタスティックなミュージカルシーンやコミカルなタッチで綴り、絢爛たる演出で描いている。なお、映画倫理委員会の審査では、PG-12に指定されている。
ストーリー

恋人に振られた川尻笙は、会ったこともない伯母の松子が殺されたことを父紀夫から知らされる。伯母の周辺にいた奇妙な人々と出会い、松子の一生を振り返る。

福岡県の川尻家の長女として生まれた松子は、病弱の妹ばかり心配する父に振り向いてもらいたいと教師となるが、教え子の龍の窃盗の罪を被ったために辞職する。また、妹に対する不満を爆発させ実家との縁を切る。

家を出た松子は、作家志望で自身を太宰治の生まれ変わりだと話す八女川と同棲するが、金をせびられて暴力を振われる毎日を過ごす。その上八女川は自殺してしまう。その後、八女川の友人で作家志望の岡野の愛人となるが松子が岡野の家に訪れたことで妻にばれてしまい、捨てられる。

岡野にお前の身体は良かったと言われたことからソープ嬢となり、店の売り上げトップを取るが時代の変化と共に人気が衰退、最終的には店をクビになる。その後、中洲で声をかけられた小野寺とコンビを組むがその売上げを別の女に貢いだことを知り、殺してしまう。松子は東京へ向かい自殺しようとしたところで理容師の島津に声をかけられ一緒に暮らすようになる。しかし、1ヶ月後殺人罪で逮捕される。8年間の収監中に美容師の資格を取り、出所後島津の元に戻ろうとするが、彼に妻子がいることを知りその場を去る。

松子は銀座の美容室に勤め、同じ時期に刑務所にいた沢村と再会し親友となる。しかし、突然沢村と距離を置くようになる。そんな中ヤクザとなっていた龍と再会し、本当はずっと好きだったと告白され交際を始める。当初は、足を洗いカタギに戻るよう彼を説得するものの最終的には極道の女として生きていくと覚悟を決める。しかし、組の金を使い込んでいた龍と共に追い詰められ自殺を試みるも失敗、龍は殺人を犯したと警察に通報し収監される。松子は龍が出所した後の幸せな暮らしを想像し、それを頼りに生きるが龍は迎えに来た松子を自分から遠ざける為、殴りつけ逃げ出してしまう。

半ば世捨て人となった松子は一人で生きることに決め、故郷の筑後川と似た風景の荒川のそばのアパートに住み、ゴミにあふれた部屋で酒食にふけって肥満し、光GENJIの熱狂的なファンとなる。ファンレターの返事が返ってこないことに発狂し、次第に幻覚を見るなどの症状が出る。通っている精神科病院で会社経営者となっていた沢村と再会し、その場から逃げ出そうとするも沢村に「会社専属の美容師を探している。その気になったら連絡してほしい。」と名刺を渡される。彼女はそれを河原に捨ててしまうが、その夜美容師をしていた頃の感覚を次第に思い出し、もう1度やってみようと決める。捨ててしまった名刺を探しに河原へ向かい無事見つける。その時お酒を飲みながら遊んでいた中学生たちを注意するが、バットで殴られて死んでしまう。

死んだ松子は、明るく歌いながら天国への階段を昇る。それは、妹の久美が待つ実家の二階への階段でもあった。
キャスト

川尻松子 - 中谷美紀(幼少時代:奥ノ矢佳奈

川尻笙 - 瑛太
松子の甥(紀夫・悦子夫婦の息子)。ミュージシャンになるために18歳で上京したが、挫折し、汚部屋で生活しつつ、バンドを辞め、恋人にも「一緒にいると死にたくなる」と言われ振られてしまう。そのことで荒んだ人生を歩んでいたが、急に上京してきた父に、実は叔母がいる事を明かされ、今日中に帰らなくてはいけない父の代わりに松子の住んでいたアパートの片付けを頼まれ松子の人生に触れることに。そして彼女の人間性を知っていく。松子の隣人で松子を知る大倉となんとなくで仲良くなる。よく「火サス」を観ている。アダルトビデオ好きで水沢葵(沢村めぐみ)の「未亡人は超淫乱」というデビュー作を持っている。沢村めぐみから「松子に似ている」と言われるが内心「似てねぇよ」と思っている。松子の人生に触れるうちに「松子叔母さんに会いたかった」と思い、電話してきた父に伝えると実は子供の頃に一度会った事があると明かされる。松子が人を殺した事があると父から聞き、笑顔で「すげぇ…」と言う少し変わった考えの持ち主。

川尻恒造 - 柄本明
松子の父。病気の久美を心配する反面、松子には厳しく接する。久美の病気が重いため、いつも暗い顔をしていたが、久美の見舞い帰りに寄ったデパートの屋上で見た「ドタバタコント」での、ボケが頭を叩かれた時に決める変顔を松子が真似したところ、笑顔になる。それ以来、松子の真似する変顔には必ず笑顔を見せていたが、松子が大人になった頃になると笑わなくなった。松子が失踪した3ヶ月後に脳卒中でトイレで亡くなる。いつの日記にも最後に必ず「松子からの連絡なし」と書き記し、最後まで松子を気にかけていた。

川尻久美 - 市川実日子
松子の妹。病弱で、2階の自室でほぼ寝たきりの状態。松子の事を「お姉ちゃん」「松子姉ちゃん」と呼んでいる。松子の心とは裏腹に、松子の事が大好きで松子が失踪する際「行っちゃダメ」と縋りつき、押し倒されて「あんたなんか!」と首を絞められる。たまたま母の多恵に見つかり、死なずに済む。松子が隠れて実家に帰宅した時には階段を駆け下りて松子に抱きつき「松子姉ちゃんが帰ってきた」と泣きながら喜ぶも、松子に振り払われ、倒れても松子にしがみついた。松子が再び家を出ると「お姉ちゃん!行っちゃダメー!」と泣きながら絶叫した。数年後、肺炎をこじらせて他界。最後の言葉は「姉ちゃん、おかえり」だった。

川尻紀夫 - 香川照之
松子の弟。笙の父親。川尻家を崩壊させた松子を恨んでいる。松子に金をせびられて「女なんだからいくらでも働けるだろ」と遠回しに水商売で働く事を勧め、手切金を渡して去る。松子の人生を「どうしようもなか姉」「つまらん人生たい」と言う。結婚後も長男として実家に残り、久美の面倒を見ていた。

川尻悦子 - 濱田マリ
紀夫の妻。松子の事は知っているのか、「誰!?」とビックリしたものの「松子…さん?」と聞く。

川尻多恵 - キムラ緑子
松子の母。

龍洋一 - 伊勢谷友介
松子の転落人生のきっかけを作った元教え子。修学旅行で売店の手提げ金庫から1万2000円を盗むが、松子のせいにした。その後ヤクザとなる。松子が働いている美容院で再会し、交際する。組の人間から逃れるために刑務所に入り、二度と松子に会わないと決めていたところ、出所後迎えに来た松子の愛に恐怖を感じて逃げ出してしまう。再び殺人を犯し、2度目の服役中に信仰に目覚める。その中で松子を自分にとっての「神」だと考えるようになり、出所後彼女を探し回る。しかし松子の死を知ると、再び刑務所に入りたがり「松子を殺したのは俺だ!」と警察に言い、暴れ回る。

沢村めぐみ - 黒沢あすか
松子の親友。会社社長。AV女優「水沢葵」。元ストリッパー。両性愛者で松子の前での一人称は「俺」。松子との出会いは刑務所。刑務所では「金のため」に生きていた。松子より後に出所し、刑務所にあった美容院「アカネ」と同じ名前の美容院に行き、松子と再会。結婚し、「東(あずま)」から「沢村」になっていた。ストリッパーからAV女優に転身。デビュー作「未亡人は超淫乱」の髪は松子にメイクしてもらった。その後、松子とケーキバイキングに行き、松子から「(撮影中)泣かなかった?」と聞かれ「泣くわけねぇだろ!マネージャーの旦那が横で見てるんだぜ?」と言うも、松子に手を握られ、号泣。本当はAVに出たくなかったと思われる。「旦那とこの世界で天下を取ってやる」と宣言した通り、アダルトビデオメーカー「サワムラ企画」の女社長になり、高級車に乗り、付き人が3人いる成功者となる。松子の死の前日に見舞いに行った病院で松子に再会し、会社専属のヘアメイクアーティストになるよう頼むが断られ、「気が向いたら連絡しろ」と名刺を渡す。松子が遺体となって発見された時に右手に自分の名刺を握りしめていたことから、独自に犯人を探し出そうとしている。黒と白に西陣織が入った和服を着ており、サングラスをかけている。松子の事を「あたしなんかよりもずっと良い女だった」と振り返る。

綾乃(斉藤スミ子) - BONNIE PINK
「白夜」のソープ嬢。松子(源氏名 - 雪乃)とコンビを組み一時代を築く。しかし、時代の流れで熟女の需要はなくなり、「仙台に帰って小料理屋でもやる」と言い残して去る。

大倉修二 - ゴリガレッジセール


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