姿勢制御装置
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この項目では、姿勢制御について説明しています。宇宙船の姿勢制御システム(Reaction Control System)については「姿勢制御システム」をご覧ください。

姿勢制御(しせいせいぎょ、英語: Attitude control)とは姿勢を制御すること。姿勢とはなんらかの物体がいかなる方向を向いているか、ということであり、一般にベクトルの組[1]などで表される。ロボットなどでも多用される語だが、以下ではもっぱら宇宙機のそれについて説明する。
概要

宇宙機の場合、観測機器を観測対象に向けたり、通信アンテナを正しい方向へ向けたり、軌道制御時の推進方向を精密に保つために、衛星や船体の全体の向きを制御する必要がある。また有人宇宙活動では人間の船内・船外活動に支障をきたさないような制御が必要となる。

次のような制御ループによって姿勢制御が行われる。
センサによって現在の姿勢を把握する。

制御プログラムによって、現在の姿勢から目的の姿勢にどう移行させるかを決定する。

アクチュエータによって、姿勢を変える。1に戻る。

航空機の姿勢制御詳細は「方向舵」、「昇降舵」、および「補助翼」を参照.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}方向舵(ラダー)昇降舵(エレベータ)補助翼(エルロン)

航空機の姿勢は、3つの方向で安定する。上下に走る軸を中心に、ヨーイングは機首を左または右に動かす。翼から翼へと走る軸を中心に、ピッチは機首を上下に動かす。横転、機首から尾まで伸びる軸を中心に回転する。昇降舵(水平尾翼のフラップを動かす)はピッチを生み出し、垂直尾翼はヨーを生み出し、補助翼(反対方向に動く翼のフラップ)はロールを生み出す。
宇宙機の姿勢制御

宇宙機の姿勢制御には次のような方式がある。
スピン安定方式

スピン安定方式は、主な姿勢制御を1軸方向で機体を回転させることでジャイロ効果(ジャイロ剛性)によりぶれを防ぐ方式である。機体全体を1軸で回転させる「単一スピン安定方式」が基本であるが、アンテナやセンサなどを回転させたくない用途では、宇宙機本体とは逆回転させることで実質は回転させない「二重スピン安定方式」もある。いずれも潮汐力安定化のような方法で、残る2軸を安定化させることが一般的である。
3軸安定方式

3軸安定方式は直交する3つの軸に対して安定させる方式である。
バイアスモーメンタム方式

3軸安定方式でもバイアスモーメンタム方式は、1軸方向のみ大きなモーメンタム・ホイールを内蔵し高速回転させることで、機体全体を回転させることなく1軸でのジャイロ剛性を得る。この方式では残る2軸、または3軸全ては別の姿勢制御が必要になる。
ゼロモーメンタム方式

ゼロモーメンタム方式は3軸、または冗長性を得るために4軸といった方向のリアクション・ホイールを内蔵することで、姿勢制御を行う[2]
センサ
ジャイロスコープ
外部を観測せずに3次元の回転を検出する機器。以前は回転する円盤を持った機械式の
ジャイロスコープを使っていたが、今ではミラー式を経て、光ファイバーを使った光学式のレーザー・リング・ジャイロスコープもある。これらはサニャック効果を利用している。ジャイロスコープは回転変化を検出するだけであるため、初期の方向を設定する必要がある。ジャイロスコープは徐々に誤差が拡大してくため、時折修正する手段が必要である。正しい姿勢を把握できる時間はせいぜい10時間以内とされている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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