姫路市企業局交通事業部
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姫路市企業局交通事業部・日出車庫(2009年2月)旧塗装(1992年撮影)末期の塗装(2005年撮影)

姫路市企業局交通事業部(ひめじしきぎょうきょく こうつうじぎょうぶ)は、兵庫県姫路市路線バスモノレールロープウェイ書写山ロープウェイ)事業を行っていた地方公営企業である。水道局と組織統合するまでは姫路市交通局と称していた。

モノレールは累積赤字の影響で廃止、書写山ロープウェイは姫路市観光交流推進室に移管、路線バス事業もモータリゼーションの進展等で利用者が減少し2010年3月26日で神姫バスに路線移譲された。
沿革

1946年昭和21年) - 市営乗合自動車業務開始。

1950年(昭和25年) - 一般貸切旅客自動車運送事業開始。

1955年(昭和30年) - ワンマンバスの導入を開始。

1958年(昭和33年)3月19日 - 書写山ロープウェイ運行開始。

1966年(昭和41年)5月17日 - モノレール線、姫路駅 - 手柄山駅間(1.6km)が開業。

1968年(昭和43年)1月31日 - モノレール線大将軍駅休止。

1968年(昭和43年)7月21日 - モノレール線をそれまでの15分間隔から20分間隔に減便。

1971年(昭和46年) - 交通事業再建対策審議会が発足。

1972年(昭和47年)12月22日 - 路線再編成を翌1973年の2回に分け実施。神姫バスと路線交換する。

1974年(昭和49年)4月11日 - モノレール線休止。本来は3月31日休止予定だったが、運輸省(当時)への手続きミスで延びていた。さよなら運転は前日4月10日[1]

1979年(昭和54年)1月26日 - モノレール線正式廃止。

1980年(昭和55年)11月1日 - 姫路駅南バスターミナル(現神姫バス駅南のりば)開業。

1983年(昭和58年)4月1日 - 中型ワンマンバスの導入を開始。

1985年(昭和60年)4月1日 - 乗合バス冷房化100%達成。

1986年(昭和61年)3月1日 - 姫路駅北バスターミナル全面改装。

1992年平成4年)10月1日 - 書写山ロープウェイリニューアル。

2005年(平成17年)1月 - 「姫路市交通事業経営健全化計画」策定、市営交通事業の見直し始まる。

2005年(平成17年)3月31日 - 一般貸切旅客自動車運送事業(姫路市営観光バス)廃止。

2006年(平成18年)4月1日 - 書写山ロープウェイを姫路市観光交流推進室に移管して運営から撤退。神姫バスが、同日より書写山ロープウェイの運行受託業務を開始。

2007年(平成19年)7月1日 - 水道局と組織統合により姫路市企業局交通事業部に名称変更。

2008年(平成20年)9月16日 - 姫路市営バスの全路線を民間に移譲し、バス事業を廃止することを発表。

2008年(平成20年)11月6日 - 姫路市営バスの路線移譲に係る運行事業者が神姫バスに決定。

2009年(平成21年)3月28日 - 姫路駅南口発着路線と飾磨駅発着路線、網干駅発着路線を神姫バスに移管。

2010年(平成22年)3月26日 - 同日をもって事業廃止。

2010年(平成22年)3月27日 - 廃止時点の路線をすべて神姫バスに移管。

姫路市営バス

1946年11月に、当時の姫路市長・石見元秀による戦災復興事業の一環として、姫路市経済部に輸送課を設置し開業した。この時点では運輸省からの経営免許を取得しないままであったが、翌12月に臨時経営免許、1948年1月に正式な認可を受けた[2]。戦後の混乱期に民間事業者のバスがストライキ等で麻痺した経験から、市民のための交通機関として石見が主導して設立された。姫路合同貨物から譲渡された木炭車5台を幌バスに転用し、網干線、野里線、白浜線で営業運転を開始した。1953年1月に地方公営企業法の適用を受け、市交通事業となり、同年8月の組織再編により創設された交通局へと移管された[3]

姫路地区では戦前から神姫合同自動車(現在の神姫バス)がバス事業を展開していた。この状況での市バス参入の背景には、同年の広域合併(ラモート合併)の際、合併条件としてバス路線の敷設されていない地区への路線新設が要請されていたこともあった。競合関係にある神姫バスとの協議は難航し、交渉の結果1954年2月に第一次運輸協定を締結し、神姫バスの収益源であった野里線への市営バスの参入を認めること、市営バスが料金体制を神姫バスに合わせること等を定めた。その後も両者の対立は続き、大阪陸運局(現・国土交通省近畿運輸局大阪運輸支局)の仲介により1958年7月に協定改正に至る[3]
概略

22路線44系統、営業距離 105.74kmの路線を運行していた。姫路駅の南北にターミナルを設けており、飾磨駅網干駅発着の路線もあった。平成18年(2006年)年度末時点での輸送人員は12,327人/日[4]。神姫バスと区別するため、単に「市バス」もしくは「市営」とも呼称されていた。

モータリゼーションの進展と、運行エリアがインナーシティ問題や重化学工業衰退の影響を強く受ける地区のため経営状況は非常に厳しく、累積欠損額は平成18年度決算で約11億5千万円に達しており[4]、様々な合理化が行われてきた。


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