女房は生きていた
Something's Got to Give
監督ジョージ・キューカー
脚本ナナリー・ジョンソン
『女房は生きていた』(にょうぼうはいきていた、Something's Got to Give)は、ジョージ・キューカー監督が20世紀フォックスのために制作し、マリリン・モンロー、ディーン・マーティン、シド・チャリシーが主演した1962年のアメリカ合衆国の映画。この作品は、ケーリー・グラントとアイリーン・ダン主演でスクリューボール・コメディの形をとった1940年の映画『ママのご帰還 (My Favorite Wife)』のリメイクであり、モンローの遺作となった。本作の制作は初期段階から、モンローの個人的トラブルによってしばしば中断を余儀なくされていたが、1962年8月5日にモンローが死去してしまうと、以降の制作は断念された。撮影済みであった映像の大部分は、その後、長きにわたり公開されないままになった。
20世紀フォックスは、本作の制作案を全面的に見直し、翌1963年に、キャストと撮影陣の大部分を入れ替え、改めて『ママのご帰還』のリメイクとしてドリス・デイ、ジェームズ・ガーナー、ポリー・バーゲン主演による 『女房は生きていた (Move Over, Darling)』(日本語題は本作と同一であるが、英語原題は異なっている)を制作した。目次 写真家で、幼いふたりの子どもたちの母親でもあるエレン・アーデン(Ellen Wagstaff Arden:モンロー)は、太平洋で行方不明となり、失踪宣告によって法的に死亡したものとされていた。夫ニック(Nick:ディーン・マーティン)は再婚し、彼とその新しい妻ビアンカ(Biance:シド・チャリシー)が新婚旅行に出かけたところへ、漂着して5年間を過ごしていた島から救出されたエレンが戻ってきた。飼い犬は彼女のことを覚えていたが、子どもたちは母親を覚えていなかった。しかし、エレンを気に入った子どもたちは、彼女を家に迎え入れる。エレンは異国風の発音で喋り、イングリット・ティック (Ingrid Tic) という別人であるかのように振る舞う。ニックは、自分が重婚の状態になったことに気づき、新妻ビアンカに本当のことが知られまいとあらゆる手を尽くし、ビアンカの愛情が高ぶらないように仕向けようとする。エレンが、漂着した島で、スティーヴン・バーケット(Stephen Burkett:トム・トライオン この映画の脚本は、アーノルド・シュルマン
1 あらすじ
2 プリプロダクション
3 製作の進行
3.1 プールの場面
3.2 モンローの最後の撮影
3.3 モンローの降板
4 その後
5 復元
6 キャスト
7 脚注
8 外部リンク
あらすじ
プリプロダクション
本格的な撮影に入る数週間前から、キャストと撮影陣は、衣装合わせのために、ジョージ・キューカー監督のビバリーヒルズの自宅を再現したセットに集まって来ていた。美術監督のジーン・アレンは、コーデル・ドライブ (Cordell Drive) 9166番地にあったキューカー邸にスタッフたちを送り込み、邸宅やプール周辺の写真撮影を行わせた。