女体棧橋
Jotai sanbashi
監督石井輝男
脚本佐川滉
石井輝男
製作大蔵貢
出演者宇津井健
筑紫あけみ
三原葉子
音楽渡辺宙明
撮影平野好美
『女体棧橋』(じょたいさんばし)は、1958年(昭和33年)製作・公開、石井輝男監督の日本の長篇劇映画である。 モダニズムの鬼才・石井輝男の監督デビュー2年目にして、すでに10本目の監督作である。前年に連打した「スーパージャイアンツ」シリーズ以来の宇津井健とのタッグであるが、日活無国籍アクション的な新東宝の潜入捜査ものである。 コールガール組織のボス役で登場する外人俳優「コン・ウェイ」は、日本映画の外人役で知られるハロルド・コンウェイである。旗照夫は、当時コロムビア・レコード(現在の日本コロムビア)の専属歌手であった。彼ら以外の俳優は、基本的には新東宝の専属俳優であった。 クラブ「アリゾナ」の司会者役「ビン・コンセプション」はフィリピン人で、1965年?1967年に掛けてザ・ベンチャーズの来日公演で司会者を務め、その軽快な喋りは来日公演を収録したレコード・CDで聴くことが出来る。 DVDは、ハピネット・ピクチャーズが、2001年(平成13年)3月25日に発売した。 東京租界。吉岡圭三(宇津井健)は、「公金横領を働き、手配中の犯人だ」と名乗り、とあるコールガール組織に潜入しているが、その正体は東京警視庁の刑事である。このコールガール組織は、売春防止法の施行を背景に跋扈する、新興の国際組織であった。 同組織の新しいボス、J・トムソン(コン・ウェイ)と、香港からその香港から新しいボスの情婦ルミ(三原葉子)が入国すると聞く。吉岡はナイトクラブ「アリゾナ」に向かう。香港帰りのルミとは、吉岡の6年前の恋人であった。「アリゾナ」の支配人・黒川(植村謙二郎)も、ピアノを弾き語る照夫(旗照夫)も、ルミの美しさに惚れたが、もちろんルミの眼中にはない。 「アリゾナ」に、また新しい女が迎えられる。ファッションモデルの佐田晴子(筑紫あけみ)だ。吉岡は、この女とも面識があった。かつて神戸で、吉岡は捜査課長であり、晴子は新聞記者なのであった。吉岡と晴子の空気を察知した照夫は、彼らが組んで組織に調査に入っているのではないか、とボスの女であるルミに密告。ルミは晴子を部屋に閉じ込めたが、吉岡を再び愛しはじめたルミは、照夫が黒川支配人に報告するのを抑える。 吉岡は、黒川支配人に商談を持ちかける。組織の売上のボスの搾取は甚だしい。これは俺たちで分配しよう、と。今夜、横浜の大桟橋を発つ「グレイト・スカイ号」の船上で、ボスと交渉しよう、と。ルミは晴子を解放し、吉岡とともに「グレイト・スカイ号」に向かう。黒川は寝返った。トムソンと黒川は拳銃を放ち、ルミは撃たれてしまう。警官隊がすでに包囲しており、トムソンと黒川は挙げられる。吉岡は次の任務のためにクールに立ち去る。
略歴・概要
スタッフ
製作 : 大蔵貢
企画・脚本 : 佐川滉
監督・脚本 : 石井輝男
撮影 : 平野好美
照明 : 矢口明
美術 : 加藤雅俊
録音 : 沼田春雄
助監督 : 下山堯二
音楽 : 渡辺宙明
キャスト
吉岡圭三 : 宇津井健
佐田晴子 : 筑紫あけみ
ルミ : 三原葉子
大野 : 小倉繁
速水 : 浅見比呂志
高木 : 原聖二
今井 : 高松政雄
飯島 : 国創典
丹羽 : 佐山幸夫
斎藤 : 中村彰
黒川 : 植村謙二郎
ヘレン : 吉田昌代
三恵 : 葉山由紀子
サリー四条 : ジーン・谷
宮下千代 : 宮田文子
兵藤 : 中島一豊
中野 : 真木裕
バーテン : 大江満彦
照夫 : 旗照夫 (コロムビア)
J・トムソン : コン・ウェイ
マリ子 : 矢代京子
クラブ「アリゾナ」の司会者:ビン・コンセプション
「希望の友」社の親爺 : 守山竜次
ヌード・スタジオ女事務員 : 三島京子
ファッションショウ司会者 : 玉井千鶴子
オリンピック女店員 : 姿まゆみ
倉庫の男 : 佐伯一彦
ホルモン焼屋の店員 : 小森敏
ホルモン焼屋の小娘 : 双葉みどり
ストーリー
註
外部リンク
⇒女体棧橋 - 日本映画データベース
女体棧橋
⇒女体棧橋 - KINENOTE
Jotai sanbashi - IMDb(英語)