奥茶臼山
鳥倉ルートから望む奥茶臼山(左)前茶臼山(右)
標高2,474.42[1] m
所在地 日本
長野県飯田市、下伊那郡大鹿村
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯35度29分06秒 東経138度04分09秒 / 北緯35.48500度 東経138.06917度 / 35.48500; 138.06917
奥茶臼山(おくちゃうすやま)は、長野県飯田市と下伊那郡大鹿村にまたがる赤石山脈(南アルプス)の標高2,474 mの山[3]。山頂には二等三角点が設置されていて[1]、山頂部は大鹿村に位置する[4]。 山域がシラビソ、コメツガなどの亜高山帯針葉樹林の国有林[5]となっている。山域は南アルプス国立公園の指定区域外である[6]。日本山岳会により日本三百名山の一つに選定されている[5]。別称が、上沢山、中山日向[7]。江戸時代には、キダル前山と呼ばれていた[7]。北麓の釜沢では東斜面に朝日が当らず、昼ごろに日が当たるころから「お昼山」と呼ばれている[7]。1343年(興国4年)から約30年後醍醐天皇の宗良親王が北山麓の大河原城に滞在した[5]。麓から林道が頂上近くまで延びるにつれて、国有林の伐採が進み、ニホンジカなどが生息している[7]。伊勢湾台風により倒木の被害を受けたが、天然更新が進み、樹林下ではオサバグサ、マイヅルソウ、コケ類などが自生している[7]。 二つのルートの登山道が開設されている。山頂は樹林に囲まれ展望はきかないが、北側斜面を少し下った辺りは伐採されているため、南アルプス、中央アルプス、伊那谷を望むことができる。従来は青木林道入口のゲートから長い林道歩きをするルートしかなかったが、2006年に飯田市が尾高山から奥茶臼山へ続く尾根伝いの登山道を開通させたため、奥茶臼山山頂まで登山口のしらびそ峠から8時間から8時間30分程度のコースタイムで往復できるようになりメインルートになっている[5][8][9]。付近に山小屋はないが、しらびそ峠登山口から南に徒歩10分ほどのところに宿泊施設のしらびそ高原 天の川がある。 登山経路は、しらびそ峠(標高1,833 m) - 前尾高山(標高2,089 m) - 尾高山(標高2,212 m) - 奥尾高山(標高2,266 m) - 岩本山(標高2,269 m) - 奥茶臼山(標高2,474 m)。前尾高山周辺ではコバイケイソウの小群落が見られ、シラビソ、トウヒ、コメツガなどの針葉樹林の床下には、ゴゼンタチバナ、ヤブレガサ、コケ類が見られる[8][10]。尾高山は、ヤブレガサを代表する花として、田中澄江により新・花の百名山の一つに選定されている[10]。台風の直撃などにより倒木が増え登山道が不明瞭になり、年によっては昭文社「山と高原地図」などで破線ルートとなることもあったが、2021年8月末までに約600本以上の倒木が処理されて登山道が比較的明瞭化され、同時点ではコースタイム通りに歩けるようになっている[11]。 登山経路は、青木林道ゲート - 林道終点 - 奥茶臼山(標高2,474 m)[5]。前茶臼山と奥茶臼山の間には木材を伐採した跡地からは、南アルプス北部、北アルプス、中央アルプス、塩見岳、赤石岳などを望むことができる[5]。 山頂の北東3.6 kmの小渋川右岸の山麓に、小渋温泉がある。
概要
登山
しらびそ峠からのルート
登山基地となるしらびそ高原
登山口のしらびそ峠から望む南アルプス南部の大沢岳、中盛丸山、 小兎岳、兎岳、聖岳(左から)の山並み
岩本山付近からの中央アルプスと北アルプス
2019年11月時点では岩本山から先は倒木で道が不明瞭だった(その後2021年8月までに約600本の倒木が処理され明瞭化[11])
奥茶臼山山頂付近から荒川岳と赤石岳
奥茶臼山山頂
易老岳
青木林道からのルート
地理
周辺の山東方の聖岳から望む奥茶臼山周辺の山並み
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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