奥さまは魔女_(テレビドラマ)
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奥さまは魔女
ジャンル
シットコム
ファンタジー
原案ソル・サクス
出演者エリザベス・モンゴメリー
ディック・ヨーク (1964?1969)
ディック・サージェント (1969?1972)
アグネス・ムーアヘッド
デヴィッド・ホワイト
テーマ曲作者ハワード・グリーンフィールド
ジャック・ケラー
作曲ウォーレン・バーカー
国・地域 アメリカ合衆国
言語英語
シーズン数8
話数254(各話リスト)
各話の長さ25分
製作
製作総指揮ハリー・アッカーマン
プロデューサーダニー・アーノルド
ジェリー・デイヴィス
ウィリアム・フロウグ
ウィリアム・アッシャー
撮影体制シングル・カメラ
製作スクリーン ジェムズ
アシュモント・プロダクションズ[1] (1971?72)
配給ソニー・ピクチャーズ テレビジョン (2002年-現在)

放送
放送チャンネルABC
映像形式白黒 (1964?66)
カラー (1966?72)
音声形式モノラル
放送期間1964年9月17日 (1964-09-17) - 1972年7月1日 (1972-7-1)

番組年表
次作タバサ
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『奥さまは魔女』(おくさまはまじょ、原題:Bewitched)は、1964年から1972年までアメリカABCで全254話が放送された、シチュエーション・コメディテレビドラマ

日本でも1966年から日本語吹替版がTBS毎日放送で放映された。

2004年にTBS系列の金曜ドラマ枠で放送されたリメイク版もこの項で説明する。
作品解説

第74話(第2シーズン)まではモノクロ放送だったが、第75話(第3シーズン)からはカラー放送となった。現在は第1・第2シーズンもデジタルリマスタリングに加え、カラライゼーションが成されており、再放送・日本版DVDはこのカラー版が採用されている。日本版DVDはカラー版のみの発売だが、アメリカでは第1・第2シーズンのモノクロ版DVDも発売されており、アメリカ版DVDはモノクロ・カラーの2種類が併存している。

本作の大人気によって、アメリカでは1965年に本作と同じスクリーン・ジェムスの制作でシドニィ・シェルダンによる類似企画『かわいい魔女ジニー』(NBC)が登場し、人気を二分した。日本では『魔法使いサリー』以下一連の「魔法少女もの」と呼ばれるジャンルが作成されるきっかけにもなった。8シーズンに及ぶ人気作となったため、アメリカでは1977年から1978年にかけスピンオフ作品として、成人となったタバサ(サマンサとダーリンの娘)を主人公に、その新婚生活などを描いた『タバサ』(主演:リサ・ハートマン)が制作され、米ABCで放送されたが、こちらは本作ほどの人気は得られず、キャスト及び設定の違う1本のパイロット版のあとキャストが変更されたパイロット版1本の後シリーズ化された11本で打ち切られた。『奥さまは魔女』から数人のオリジナルキャストが同役でゲスト出演しているものの、時代設定でのタバサの年齢の矛盾やアダムが兄(原語のみ)に変更されているなどパラレル要素もあり本編とは繋がらない点もある。

またアメリカではアニメ『The Flintstones』の1965年に放送されたエピソード"Samantha"においてフリントストーン家の近所にスティーブンス夫婦が越してくるクロスオーバーエピソード、1972年『The ABC Saturday Superstar Movie』枠において"Tabitha and Adam and the Clown Family"として10代に成長したタバサとアダムがサーカス興行をする叔母家族を訪ねるエピソードのスピンオフアニメが放送されている。

英語版と日本語版では構成がやや異なっている。英語版ではプロローグシーンのあとにタイトルが放送され、本編に入るが、日本語版では最初にタイトルが放送され、その後プロローグシーンに該当する部分が放送される。

テレビ東京で本作が再放送された際、タイトルを『へんしん!サマンサ』に変更して放送したことがあり、地方局の再放送でもこれに準じてこのタイトルが使用された事がある。

2004年には日本で同名の翻案ドラマも日本語吹替版と同じくTBS系列で制作された。設定を現代の日本に移している為、大幅にアレンジされているが、基本的な設定(主人公が新婚夫妻であること、夫が普通の人間で、妻が魔法を使うことに好意的でないことなど)は踏襲している。また、オリジナルにインスパイアされたと思われる部分も多々存在する(夫が広告代理店勤務であること。主人公の母のメイクや立ち居振る舞いなど)。
あらすじ

広告代理店に勤めるダーリン・スティーブンスが結婚した相手、サマンサは魔女だった。彼女の結婚に反対する母親のエンドラを始めとする彼女の親戚たちも現われ、スティーブンス家に次々と珍騒動が巻き起こる。
登場人物・キャスト

吹替え音声は製作された1960年代後半?1970年代前半当時のものであるため、現在では不適切な表現や放送禁止用語になった言葉が使用されている部分があり、再放送では一部のセリフを新たに録りなおすか、無音化している。これによって会話と音楽が突然途切れるシーンがある。DVDの吹替え音声はこの理由で再録されたり、当時の吹替え音声が欠落している部分が新たに録音されており、オリジナルとは異なる声優が演じていることもあるため、その部分だけ声が変わっていることがある。また撮り直しがある一方で現在でも使用は問題ないが既に一般的ではない表現の翻訳(Halloweenを万聖節、virusをビールス など)でそのまま収録されていて逆に意味が分かりにくい会話の問題も起こっている。
スティーブンス家前列左から初代ダーリン役のディック・ヨーク、サマンサ役のエリザベス・モンゴメリー、後列にエンドラ役のアグネス・ムーアヘッド時計回り:最終シーズン(1971? 1972年)のディック・サージェント、エリザベス・モンゴメリー、エリン・マーフィー、デビッド・ローレンス
サマンサ・スティーブンス(Samantha Stephens)
演:エリザベス・モンゴメリー、吹替:北浜晴子[2]金髪のかわいい若奥様。相思相愛でダーリンと結婚したが、実は魔女。「魔法は使わないこと」とダーリンと約束するが…。一時期魔法の国の女王に任命され、主婦と女王の仕事を兼任していた。

原語では「well」が口癖で特にダーリンに反論しようとするときに何度ととなく耳にするセリフだが、日本語ではニュアンスが生かせないため吹き替えでは割愛されている。

ダーリン・スティーブンス(Darrin Stephens)
演:第5シーズンまでディック・ヨーク・第6シーズン以降ディック・サージェント(英語版)、吹替:柳澤愼一サマンサの夫。広告代理店「マクマーン&テイト社」の若き重役兼優秀な宣伝マン(今で言うコピーライター)。生真面目で叩いても埃が出ないほどの堅物、故に魔法で楽をすると言う発想はなく、魔法自体を嫌っている。愛妻家だが、魔女であるサマンサと結婚したせいで彼女の係累に日々悩まされる。そのせいで、舅のモーリスや姑のエンドラからまともに名前を呼ばれた事はほとんどない。「マクマーン&テイト社」入社前の経歴については、第1シーズンで第10話で軍隊にいた事が触れられたほか、第20話で「ミズーリ大学、50年(1950年)卒」と本人が述べている。

第5シーズンでダーリン役を降板したデイック・ヨークは1959年に出演した映画『コルドラへの道』[3]で落馬事故に遭遇し負傷、以来、持病となった腰の激痛を緩和させる目的で鎮痛剤を濫用し始め、本作撮影中はその副作用から情動が不安定になったり、ろれつが回らなくなる事もあり、既に薬物依存の状態だった。第5シーズンの撮影開始の頃には更に痛みが悪化。座っているシーンやソファーで横になっているシーンを増やして対応した。しかし、第5シーズン「Daddy Does His Thing (猛烈パパ登場)」の撮影リハーサル中に突然倒れ、一時意識を失う事態が発生。治療とリハビリのため降板となった。降板に近い時期のエピソードでは、ダーリンの出張中や出社している時間帯にスティーブンス家でサマンサが巻き込まれる騒動を描く事で不在の辻褄を合わせていた。

ダーリン(Darrin)は、「最愛の人」を意味する「darling」ではない。

ディック・サージェント(英語版)はディック・ヨークより先にダーリン役のオファーを受けていたが『Broadside (男性ピンチ作戦)』に出演するため辞退していた。

タバサ・スティーブンス(Tabitha Stephens)
演:シンシア・ブラック(第2シーズン-18話)、ハイディ・ジェントリーとローラ・ジェントリーとのスイング(第2シーズン-19話)、ジュリア・ヤング、タマー・ヤングとのスイング(第2シーズン-20~36話)、エリン・マーフィー(英語版)とダイアン・マーフィー(英語版)とのスイング(第3シーズン-第5シーズン)、エリン・マーフィー(第6シーズン-第8シーズン)、吹替:桂玲子(第3シーズン-第8シーズン)、追加吹替:斉藤梨絵サマンサとダーリンの娘。第1子。撮影スケジュールの効率化と年少者の労働時間の制限に関する問題の解消を図るため、双子を起用したエピソードがある。[4]

成長するにつれ見た目に違いが出たため第6シーズン以降タバサはエリン・マーフィーだけが演じていたが、ダイアン・マーフィーも別のキャラクターで第6シーズン以降もゲスト出演していた。ただし実際は第4シーズンの時点でほぼエリンがメインで演じている事が多かった。

アダム・スティーブンス(Adam Stephens)
演:デヴィッド・ローレンス又はグレッグ・ローレンス、吹替:山本嘉子第6シーズンから登場するサマンサとダーリンの第2子で息子。第7シーズンの子役はクレジットされておらず、第7シーズンからはデヴィッドのみがクレジットされていたがタバサのケースと同様に、双子を起用した。

エリザベス・モンゴメリーは本作品出演中、当時の夫で映画監督・本作プロデューサーのウィリアム・アッシャーとの間に3人の子を儲けているが、第1子・長男ウィリアムJr.の妊娠は本作放送開始直前だったため、お腹が目立つ頃にはバスト・ショットや代役を使って乗り切った。1965年、第2シーズンが開始する頃、2人目の妊娠が発覚。この時にはそれを前面に出してドラマ上の設定でも「サマンサの妊娠」とし、次男ロバートの出産にあわせて「長女タバサ誕生」とした。この時の大きな反響を受け、1969年初頭の3人目の妊娠の際にも「サマンサの第2子妊娠」と設定、長女レベッカ・エリザベスの出産にあわせて「長男アダム誕生」としている。

サマンサの関係者
エンドラ(Endora)
演:
アグネス・ムーアヘッド、吹替:北原文枝、林洋子、津田延代[5]、追加吹替:谷育子サマンサの母。気が強く派手好きの魔女で各国のパーティーに参加したり旅行や買い物をするのが趣味。自慢の娘が下等動物(人間)と結婚した事が気に入らず、始終スティーブンス宅にやってきては娘の家庭を引っかき回す。基本的に魔女仲間以外を見下している事もあり、娘想いで行う行為が騒動の元になる事も多々ある。ダーリンの1番の天敵で、彼の事を「ダーウッド」あるいは「ドナルド」など「D」が頭文字の名前で適当に呼んで蔑んでいる。夫・モリースとの仲は冷え切っており、口論が絶えないが、魔法の実力では夫に敵わず、夫が登場すると姿を消す事もしばしば。名前は旧約聖書「サムエル記上」28章に出てくる「エンドルの魔女」にちなんだもの。エンドラはセイラム魔女裁判で知られるセイラム(吹替では「サレム」)出身の魔女の家系とされており、第7シーズンの第1話「ヒキ蛙の悩み (To Go or Not To Go, That is the Question)」でサマンサがエンドラの策略によって100年に一度のセイラムでの魔女会議に出席しなければならなくなるよう仕向けられるのを発端に、3話「ついてきちゃイヤーン! (Salem Saga)」から8話「魔力を失った魔女 (Samantha's Old Salem Trip)」において実際にセイラムでロケ撮影が行われた[6]

エンドラは日本にも馴染みの魔女専門店があるという設定で第3シーズン第17話『月が出た出た』でサマンサと来日し日本人店主と流暢な日本語の会話を披露している。ただし、話の騒動の原因となるアイテムが日本のイメージを悪くするためか吹き替えでは場所も店主の人種も日本とは関係のないものに変えられている。

モリース(モーリス)(Maurice)
演:モーリス・エヴァンス[7]、吹替:川久保潔島宇志夫サマンサの父。厳格で尊大な態度の魔法使い。サマンサを溺愛する半面、ダーリンのことは見下している為に、ダーリンを「ダニエル」や「デヴィッド」と呼んで蔑んでいる[8]。妻・エンドラとの仲は冷え切っており、顔を合わせると口論が絶えない。
アーサーおじさん(Uncle Arthur)
演:ポール・リンド、吹替:浦野光山内雅人エンドラの弟で大変ないたずら者。例にもれずエンドラとは仲が悪く顔を合わせれば、サマンサ達を巻き込んで姉弟喧嘩を始める。結婚まで考えた魔女のためにいたずら心を捨てた事があるが、スティーブンス家(文字通り家)に捨てた事により大騒動に発展させている。

演じたリンドは第1シーズンの『とかく女と車は・・・』(原題:Driving Is The Only Way To Fly)では自動車教習官のハロルドとして出演している。

セリーナ(Serena)
演:パンドラ・スポックス(Pandora's Box=パンドラの箱をもじったもの)=実際にはエリザベス・モンゴメリーの変名でダブルキャスト、吹替:北浜晴子サマンサとそっくりないとこ。黒髪である点が異なり惚れっぽく、恋愛遍歴も多い。見た目はサマンサと瓜二つではあるが性格はエンドラも手を焼くほど自由奔放。エンドラ同様基本的に人間(特にダーリン)の事は見下しているが、相手がイイ男となれば人間でもお構いなく受け入れて関係を持つ奔放さで過去にタイムトラベルした際、ダーリンの祖先にも手を出している。
クララおばさん(Aunt Clara)
演:マリオン・ローン、吹替:関弘子サマンサの伯母で趣味はドアノブ収集の魔女。魔法の力が年のせいで衰えており、自信喪失気味。空から落下してくる事も多い。間違った魔法でサマンサとダーリンを窮地に陥れる事もしばしば、更に呪文を忘れて事態を長引かせる事もあるが、温和な人柄で夫婦からは親しまれている。衰えに関してはエンドラを含む他の叔母たちには魔女の威厳にかかわると問題視されており、魔女の能力をはく奪したうえ残りの人生を人間以外で過ごす裁判にかけられた事がある。

演じたローンは本作の制作中、第5シーズン開始早々、1968年5月9日心臓発作のため急死。満79歳没。没後にエミー賞 コメディ部門助演女優賞が贈られている。

ハガサおばさん(Aunt Hagatha)
演:リタ・ショウ、ナンシー・アンドリュース、イザベル・マックロスキー、ケイ・エリオット、ドリーン・マクリーン、吹替:来宮良子ほかサマンサの叔母。
エンチャンドラ(Enchantra)
演:エステル・ウィンウッド、吹替:来宮良子サマンサの叔母。第3シーズン「タバサのテスト」に登場。
ダーリンの関係者
フィリス・スティーブンス(Phyllis Stephens)
演:マーベル・アルバートソン、吹替:
高村章子麻生美代子ダーリンの母。ダーリン同様エンドラからは会えば皮肉を言われるため、顔を合わせると一触即発な状態となる。シリーズ途中からは頻繁に魔法を目撃するようになるが、グラディスと違い自分の頭がどうにかなったと気にするようになる。
フランク・スティーブンス(Frank Stephens)
演:ロバート・F・サイモン、ロイ・ロバーツ、吹替:巌金四郎辻村真人館敬介井上弦太郎ダーリンの父。ダーリン、フィリスの扱いとは打って変わってエンドラからはダーリンの血縁者でありながら何故かそれなりに好意を持たれている。
ラリー・テイト(Larry Tate)
演:デヴィッド・ホワイト、吹替:早野寿郎、追加吹替:小島敏彦ダーリンの上司で社長。プライベートではダーリンと親友というほど仲が良い。結果に対して良くも悪くも「やってくれたな。」というニュアンスでの「この野郎 (son of a gun)」が口癖。堅物なダーリンと異なり、利益(こと大口契約)のためならあっさり意見を百八十度変える、ダーリンにクビをちらつかせるなど効率的でお調子者。基本的に契約が全てという姿勢ではあるが、第7シーズン第13話「水玉姉妹 (Sisters at Heart)」のように相手がレイシストだと判明した後は自分から契約を断るなど常識人の面も持っている。ダーリンはラリーに対し全幅の信頼を置いているようで友人や取引相手から好待遇での引き抜きや独立を持ち掛けられた際、裏切れないと誘いを一蹴している。
ルイーズ・テイト(Louise Tate)
演:第2シーズンまでアイリーン・ヴァーノン→第3シーズンからケイシー・ロジャース、吹替:赤木靖恵→水城蘭子ラリーの妻。
ベティ・ウィルソン(Betty Wilson)
演:ジル・フォスター、吹替:増山江威子ダーリンの秘書。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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