太陽系外惑星(たいようけいがいわくせい、英語: Extrasolar planet)または系外惑星(英語: Exoplanet[3])とは、太陽系の外にある、太陽以外の恒星を公転する惑星である。
初めて太陽系外惑星が正式に確認されたのは1992年で、太陽系外惑星エンサイクロペディアの統計によると2024年5月1日時点で5,660個の太陽系外惑星が確認されており、惑星系を持つことが確認されている恒星は4,168個で、そのうち895個が複数の惑星を持っている[4][注 1]。 その存在を示すとされた初めての証拠は1917年に記録されたが、その証拠は認められなかった[5]。科学的観測に基づいて初めて太陽系外惑星が発見されたのは1988年であったが、後にそうであると確認されるまでは太陽系外惑星としては受け入れられなかった。 2004年から観測を行っている高精度視線速度系外惑星探査装置(HARPS)では約100個の太陽系外惑星が発見されているが、2009年から観測を行っているケプラー宇宙望遠鏡は2,000を超える太陽系外惑星を発見しており、また数千個もの[6][7]惑星候補を検出しているが[8][9]、そのうちの約11%は誤検出である可能性が示されている[10]。いくつかの恒星では、周りを複数の惑星が公転している様子も観測されている[11]。 太陽のような恒星の約5分の1[注 2]はハビタブルゾーン内に「地球サイズ[注 3]」が存在するとされており[注 4][12][13]、銀河系に2,000億個の恒星があると仮定すると[注 5]、潜在的に居住可能な惑星は銀河系内に110億個存在していることになり、赤色矮星の場合も含めるとその数は400億個に及ぶと見積もられている[14]。 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}知られている中で最も質量が小さな太陽系外惑星はDraugr(PSR B1257+12 A、PSR B1257+12 b)で、月の約2倍の質量しか持たない[要出典]。一方で、NASA Exoplanet Archiveに記載されている最も質量が大きな太陽系外惑星はHR 2562 bで[15][16]、木星の約30倍の質量を持つが、惑星の定義に基づくとこの質量は惑星とみなすには大きすぎるため、褐色矮星に分類される可能性がある。太陽系外惑星には主星に非常に近い軌道をわずか数時間で公転しているものや、とても遠くに離れて数千年かけて公転しているものもあり、中には主星と重力的に結び付いているかどうかも曖昧なほど離れているものもある。これまで発見されてきた太陽系外惑星のほとんどは銀河系内に位置しているが、銀河系から遠く離れた別の銀河内に存在する銀河系外惑星が存在する可能性を示す証拠も見出されている[17][18]。現在、知られている最も太陽系に近い太陽系外惑星はプロキシマ・ケンタウリbで、約4.2光年(約1.3パーセク)離れている[19]。 太陽系外惑星の発見は、地球外生命探索への関心を強めてきた。
概要