太陽神
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この項目では、神話としての「太陽神」について説明しています。アース・ウィンド・アンド・ファイアーのアルバムについては「太陽神 (アルバム)」をご覧ください。
天照皇大神(春斎年昌画、明治22年(1889年))

太陽神(たいようしん、英語: solar deity[1][2])は、 太陽信仰の対象とみなし神格化したもの。
概要アテンを崇拝するファラオアメンホテプ4世と彼の家族エジプト神話の太陽神ラーギリシア神話の太陽神ヘーリオス紀元前4世紀

古代より世界各地で太陽は崇められ、崇拝と伝承は信仰を形成した。

ブライアン・ブランストンなど神話学者の一部には「もともと太陽神は男神よりも女神の方が主流だったのにギリシア神話ヘーリオスアポローンエジプト神話ラーアメンなどが著名になったせいで太陽神といえば男神という先入観が生まれたのだ」という者もいる。しかしギリシアエジプトだけでなく世界各地の神話において男神であることが多く、女神となっている北欧神話やバルト神話の例は例外的なものである。「太陽=男=光」と「月=女=闇」の二元性は、オルペウス教グノーシス主義の思想を源とするヨーロッパ地方の説話にも多い。

日本神話の太陽神天照大神は現在では一般に女神とされるが、古来から男神とする説がある(詳細は「天照大神」を参照)。対をなす月神月読命は性別が明らかでない(一般には男神)。

太陽崇拝は、単一神教から始まり唯一神教に終わるとされる。古代エジプト第18王朝のアメンホテプ4世(アクエンアテン)は、伝統的な太陽神アメンを中心とした多神崇拝を廃止し古の太陽神アテンの一神崇拝を行った。太陽神の乗り物としては、古代エジプトにおいては空を海に見立てた「太陽の舟」(ラーホルス)や、インド・ヨーロッパ語族圏では空を大地に見立てた「日輪の戦車」(ローマ神話ソル、『リグ・ヴェーダ』のスーリヤ、ギリシア神話のヘーリオス)がある。メソポタミア神話シャマシュは、青銅器時代の間、重要な役割を果たす。南アメリカにはインカ神話インティを代表とする強い太陽崇拝があった。
太陽の消失

「太陽の消失」は、世界の太陽神話共通のテーマとなっている。夜になると太陽が姿を消すこと(エジプト神話)、冬になると日照時間が短くなること、日食(日本・北欧神話)などといった、太陽にまつわる自然現象を説明するのに一役買っている。



日本神話では、須佐之男命の横暴に怒った天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸(あまのいわと)に篭ってしまい、世界が暗闇になってしまう。天岩戸の神隠れで有名であり、日本の太陽信仰(天照大神信仰)は約7300年前の鬼界カルデラ大噴火に起因すると考える説も存在する。


エジプト神話では、毎晩ラーは冥界ドゥアトを通り抜けていた。そこでアペプは、ラーと彼の太陽の舟が毎朝東に現れるようにした。

北欧神話では魔狼フェンリルの眷属であるスコルが太陽に、ハティが月に追いつき一時食らいつく事で日食・月食となる。最終的にラグナロクにおいてはどちらも完全に飲まれる事になる。

中国の神話

他の多くの文化と異なり、中国では太陽と月が神格化して崇拝されている。また、そこに哲学思想を加えて述べられることも多い。そのもっともな理由としては、月を陰、太陽を陽とみなす、中国の文化における道家易経の強い影響力があると思われる(詳細は「陰陽思想」を参照)。

中国神話によると、初め10の太陽がにあった。世界が非常に熱かったので、大地には何も生えなかった。そこで、后?(こうげい)という弓の達人が9つの太陽を射落としたという。
主な世界の太陽神ファイル:Shri Surya Bhagvan bazaar art, c.1940's.jpgスーリヤは、インド神話に伝わる太陽神詳細は「太陽神一覧」を参照

アイヌ神話 -トカプチュプカムイ

インカ神話 - インティ

エスキモー・イヌイット神話 - マリナ

エジプト神話 - アテンアトゥムアメンケプリホルスラーハトホルセクメト

ギリシア神話 - アポローンヘーリオス

ケルト神話 - ベレヌスルー

スラブ神話 - ダジボーグベロボーグ

中国神話 - 東君、金烏(三足烏)、羲和、日主、太陽星君

日本神話 - 天照大神天道天火明命天之菩卑能命稚日女尊八咫烏饒速日命

ペルシア神話 - フワル・フシャエータミスラ

北欧神話(ゲルマン神話) - ソール

リトアニア神話 - サウレー

メソポタミア神話 - シャマシュ

ヴェーダ神話 - インドラヴィヴァスヴァットダクシャバガミトラサヴィトリプーシャンヴィシュヌ

ローマ神話 - アポロソルエル・ガバル

ヒンドゥー教神話 - ヴィシュヌスーリヤサヴィトリ


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