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天竜川
天竜川(浜松市天竜区、2012年5月12日)
水系一級水系 天竜川
種別一級河川
延長213[1] km
平均流量135 m³/s
(鹿島観測所1939年?2002年)
流域面積5,090[1] km²
水源諏訪湖(長野県)
水源の標高759 m
河口・合流先遠州灘(静岡県)
流域 日本
長野県・愛知県・静岡県
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諏訪湖より流れ出た天竜川(長野県岡谷市)
天竜川(てんりゅうがわ、天龍川)は、長野県から愛知県、静岡県を経て太平洋へ注ぐ天竜川水系の本流で、一級河川のひとつ。幹川流路延長は213km[1](日本全国9位)、流域面積は5,090km2[1](日本全国12位)。 歴史書『続日本紀』が遠江国の「麁玉河」が霊亀元年(715年)に水害を起こしたことを記す[2]。同書の別の箇所には「荒玉河」ともあり、どちらも「あらたまがわ」であろう[3]。平安時代には「広瀬川」、鎌倉時代には「天の中川」、その後は「天竜川」と呼ばれるようになった。「天竜」はもともと、天から降った雨が諏訪湖へ流れ出て天竜川の流れとなることから、「あめのながれ」と読まれたが、のちに音読みとなったという説がある[4]。 「竜」の字が使われたのについては2つの説がある[4]。 天竜川の源流は長野県と山梨県にまたがる八ヶ岳連峰にあり、その最高峰の赤岳が源となっている[1]。諏訪盆地の諏訪湖に集まった水は、西岸の釜口水門(長野県岡谷市)から「天竜川」として流出する[1]。一般的には、「天竜川」としての水源は諏訪湖とされている[5][6][7][8]。国土交通省による幹線流路延長は213キロメートル[1]、流域面積は5,090平方キロメートル[1]。 水門をでると、赤石山脈(南アルプス)と木曽山脈(中央アルプス)のあいだを流れ南へ向かう。この谷あいは伊那谷と呼ばれる。その後は一部愛知県をかすめ、静岡県へ抜ける。浜松市天竜区二俣町鹿島で平野部に出、三方原台地(浜松市)と磐田原台地(磐田市)の間の低地を流れ、遠州灘に注ぐ。 上流部の伊那谷は、幅約30キロメートル、南北約70キロメートルの盆地で、天竜川はその中央を北から南に流れる[9]。開けた地形であるが、河川勾配は100分の1から250分の1で、かなりきつい[10]。東の赤石山脈と天竜川の間には、1600から1800メートル級の山が連なる伊那山地があり、これと赤石山脈の間を中央構造線が通っている。その険しい谷を南あるいは北に流れた支流が、伊那山地の切れ目から西に出て天竜川に合する[11]。西の木曽山脈からは急勾配を下る短い川がいく本も流れこむ。 中流部の山地帯は直線で約65キロメートルであるが、谷間を曲がりくねっていくため、流路の長さは約100キロメートルにもなる[12]。深い峡谷が続く地形で、多くのダムが造られている[13]。河川勾配は上流部とあまり変わらない。 平地に出てから海までは約25キロメートル、そのうち扇状地が南北約23キロメートルである[13]。河口付近の河川勾配は960分の1である[10]。 慶長11年(1607年)、角倉了以が東大寺大仏殿改築に用いる木材の運搬のため、天竜川を浚渫し、信濃国平出(長野県辰野町)から遠江国掛塚(静岡県磐田市)まで通船させて以来、江戸の建築用木材が流域の山林で伐採され、天竜川を使った木材流送(筏流し)により届けられた。
名称
天竜川の水の流れが速く、竜が天に昇っていくかのように見える。
天竜川の流れ出る諏訪湖の近くにある諏訪大社に祭られている竜神から取った。
地理
主な支流「天竜川の支流一覧」を参照
流域の自治体
長野県
岡谷市、上伊那郡辰野町、箕輪町、南箕輪村、伊那市、上伊那郡宮田村、駒ヶ根市、上伊那郡飯島町、中川村、下伊那郡松川町、高森町、豊丘村、喬木村、飯田市、下伊那郡下條村、泰阜村、阿南町、天龍村
愛知県
北設楽郡豊根村、東栄町
静岡県
浜松市(天竜区・浜名区・中央区)、磐田市
歴史天竜川の浮き橋の綱が切れ、とっさに宙を跳んで対岸に渡る新田義貞と船田義昌。月岡芳年画