天王星の衛星
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2023年9月4日ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した天王星の特に大きな6個の衛星と、天王星の近くを公転する8個の衛星が写る画像。6個の特に大型の衛星は、アリエルパックミランダウンブリエルチタニアオベロンである。同年2月6日に撮影されていた同様の画像とは異なり、ビアンカクレシダデズデモーナジュリエットポーシャロザリンドベリンダペルディータの8個の小さな衛星も確認できるようになった。コーディリアオフィーリアは非常に明るい天王星のε環に紛れており、マブキューピッドは小さすぎて確認できない。

本項では、太陽系の第7惑星である天王星衛星(てんのうせいのえいせい)について述べる。2024年3月時点で、天王星を公転している衛星は28個確認されている[1]。それらのほとんどは、ウィリアム・シェイクスピアアレクサンダー・ポープの作品に登場する、または作品の中で言及されている登場人物にちなんで命名されている[2]。天王星の衛星は13個の内衛星、5個の主要な大型衛星、そして10個の不規則衛星の3つのグループに分けることができる。内衛星と主要な大型衛星はすべて天王星の自転方向に対して順行する軌道を持ち、規則衛星に分類される。対照的にほとんどの不規則衛星は天王星の自転方向に対して逆行している。

内側を公転している衛星は、天王星の環と共通の性質と起源を共有していると考えられている小さく暗い天体である。5個の主要な大型衛星は形状がほぼ楕円体であり、過去のある時点で静水圧平衡の状態に達していたことを示している(現在も静水圧平衡の状態にある可能性がある)。そのうちの4個は、その表面に峡谷の形成や火山活動などの天体内部が駆動するプロセスが存在していた兆候がみられる[3]。これら5個の衛星のうち最大の大きさを持つチタニアは直径が 1,578 km で、これは太陽系内で8番目に大きい衛星であり、質量は地球の衛星であるの約20分の1である。規則衛星の軌道は、軌道面に対して97.77度傾いている天王星の赤道面とほぼ同一平面上にある。不規則衛星は、天王星から遠く離れたところを公転し、楕円形の大きく傾斜した軌道を描いている[4]

ウィリアム・ハーシェルによる観測で、1787年に天王星を公転する最初の2個の衛星、チタニアとオベロンが発見された。他の3つの楕円体の形状となっている大型衛星は、1851年ウィリアム・ラッセルアリエルウンブリエル) によって、1948年ジェラルド・カイパーミランダ)によって発見された[2]。残りの衛星は1985年以降、ボイジャー2号フライバイ探査中、または地上の望遠鏡での観測から発見された[3][4]
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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