天照大御神
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天照大神/天照大御神
『岩戸神楽ノ起顕』(部分)
1857年安政4年)歌川国貞
三貴神
地神五代 初代
先代(神代七代
伊邪那岐命伊邪那美命
次代天忍穂耳命

神祇天津神
全名.mw-parser-output ruby.large{font-size:250%}.mw-parser-output ruby.large>rt,.mw-parser-output ruby.large>rtc{font-size:.3em}.mw-parser-output ruby>rt,.mw-parser-output ruby>rtc{font-feature-settings:"ruby"1}.mw-parser-output ruby.yomigana>rt{font-feature-settings:"ruby"0}天照大御神(アマテラスオオミカミ)
別名天照大神、日神、大日?貴、天照大日?尊、大日?尊、日神尊、撞賢木厳之御魂天疎向津媛命、伊勢大神など
別称天照皇大神、天照皇太神、皇大御神、天照坐皇大御神
神階神階を超越
神格高天原主神、太陽神、幡織神、農業神、皇祖神
陵所伝承あり
伊邪那岐命
伊弉冉尊(日本書紀のみ記述あり)
兄弟姉妹ツクヨミ、スサノオ
配偶者スサノオ(誓約上の夫)
五男三女神(本文中参照)
神社神宮皇大神宮(内宮)、神明神社 など
記紀等古事記日本書紀先代旧事本紀古語拾遺などに登場
関連氏族皇室出雲国造二方国造島津国造素賀国造津島県氏武蔵国造三上氏凡河内国造茨城国造筑波国造師長国造石背国造須恵国造馬来田国造菊麻国造道尻岐閇国造道奥菊多国造上海上国造下海上国造千葉国造相武国造新治国造須恵国造山代国造、周芳国造、大島国造など
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天照大神(あまてらすおおかみ)または天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、日本神話主神として登場する女神と解釈され、高天原を統べる主宰神で、皇祖神である。『記紀』においては、太陽神の性格と巫女の性格を併せ持つ存在として描かれている。神武天皇来孫

太陽神、農耕神、機織神など多様な神格を持つ。天岩戸の神隠れで有名な神で、神社としては三重県伊勢市にある伊勢神宮内宮が特に有名[1]
名称

古事記』においては天照大御神(あまてらすおおみかみ)、天照大神(あまてらすおおかみ)と表記される。『日本書紀』においては日神、大日?貴(おおひるめのむち)、天照大神、天照大日?尊、大日?尊、日神尊、撞賢木厳之御魂天疎向津媛命、伊勢大神などと記される。神社によっては大日女尊(おおひるめのみこと)[2]、大日?(おおひるめ)[3]、大日女(おおひめ)[4]とされている。

伊勢神宮においては、通常は天照大御神の他に天照皇大神/天照皇太神(あまてらすすめおおかみ)、あるいは皇大御神(すめおおみかみ)と言い、神職が神前にて名を唱えるときは天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)と言う[5]

なお、「大日?貴」の「ムチ」とは「貴い神」を表す尊称とされ、神名に「ムチ」が附く神は大日?貴のほかには大己貴命(オオナムチ、大国主)、道主貴(ミチヌシノムチ、宗像大神)など[注釈 1]わずかしか見られない[6]
系譜「日本の神の家系図」も参照

父 イザナギ(伊邪那岐神、伊邪那岐命、伊弉諾尊)

母 イザナミ(伊弉冉尊、伊弉弥尊)(日本書紀でのみ、古事記では誕生に関与していない)

三貴子(イザナギ自身が自らの生んだ諸神の中で最も貴いとしたアマテラスを含む三姉弟の神)

弟 ツクヨミ(月読命、月夜見尊)(記紀に性別についての記述がなく実際は性別不明)

弟 スサノオ(建速須佐之男命、須佐之男命、建素戔嗚尊速、素戔男尊、素戔嗚尊)


夫 なし(ただしスサノオとの誓約が両神の結婚を表しているという解釈もある[7]

五男三女神(アマテラスとスサノオの誓約の際に生じた神:女神がスサノオの剣を天照大神が口に含み先に生んだ子、男神がスサノオがアマテラスの玉を口に含み後に生んだ子)

女神 多紀理毘売命 - 別名:奥津島比売命(おきつしまひめ)

女神 市寸島比売命 - 別名:狭依毘売命(さよりびめ)

女神 多岐都比売命

男神 正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命

男神 天之菩卑能命

男神 天津日子根命

男神 活津日子根命

男神 熊野久須毘命

ツクヨミ同様、明確な性別の記載があるわけではないが、『日本書紀』ではスサノヲに姉と呼ばれていること、アマテラスとスサノオの誓約において武装する前に髪を解き角髪に結び直す、つまり平素には男性の髪型をしていなかったことに加え、機織り部屋で仕事をすることなど女性と読み取れる記述が多いことなどから、古来より一般に女神と解されている。

別名の「オホヒルメノムチ(大日?貴)」の「オホ(大)」は尊称、「ムチ(貴)」は「高貴な者」、「ヒルメ(日?)」は「日の女神」[8]を表す。但し「?」は「巫」と同義であり、古来は太陽神に仕える巫女であったとも考えられる[9]。「ヒコ(彦)・ヒメ(姫・媛)」、「ヲトコ(男)・ヲトメ」、「イラツコ(郎子)・イラツメ(郎女)」など、古い日本語には伝統的に男性を「(子)」・女性を「メ(女)」の音で表す例がみられ、この点からも女神ととらえられる[10]。後述するように中世には仏と同一視されたり、男神説等も広まった[11]

天照大神のモデルは淮南子山海経などに出てくる東海の海の島(日本)に住んでいる十の太陽神の母である羲和が該当するとする説[12]や、淮南子の冒頭と日本書紀の冒頭にて重なる部分が存在する事から記紀の執筆者が淮南子を読んでいたとする説がある。

天照大神は太陽神としての一面を持ってはいるが、神御衣を織らせ、神田のを作り、大嘗祭を行う神であるから、太陽神であるとともに、祭祀を行う古代の巫女を反映した神とする説もある[13]。ただし、「メ(女)」という語を「妻」「巫女」と解釈する例はないともいわれる[10]

もとはツングース系民族の太陽神として考えると、本来は皇室始祖の男神であり、女神としての造形には、女帝推古天皇や、持統天皇(孫の軽皇子がのち文武天皇として即位)、同じく女帝の元明天皇(孫の首皇子がのち聖武天皇として即位)の姿が反映されているとする説もある[14][15]


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