天使のたまご
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この項目では、OVA『天使のたまご』について説明しています。他の「天使のたまご」、「天使の卵」については「天使の卵」をご覧ください。

天使のたまご
OVA:天使のたまご
監督押井守
脚本押井守
キャラクターデザイン天野喜孝
音楽菅野由弘
アニメーション制作スタジオディーン
製作徳間康快
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『天使のたまご』(てんしのたまご)は、1985年12月15日に発売された日本のOVAである。原案・監督・脚本は、押井守。71分。発売元は徳間書店[1]。OVAながら新宿東映ホール1でOVA発売前に劇場公開された[1]DVD版も2001年パイオニアLDCから販売されている。2007年1月に徳間書店よりDVD版再発。2013年8月にはBlu-ray版が発売された。発売元は徳間書店、販売元はポニーキャニオン
あらすじ.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

作品の性質上、憶測が含まれている可能性もあります。

ノアの方舟が陸地を見つけられなかったもう1つの世界。巨大な眼球を模し、中に複数の人型の彫像が鎮座する宗教の象徴のような機械仕掛けの太陽が海に沈み、世界は夜を迎える。

方舟の中の動物がすべて化石になった頃、忘れ去られた街で一人の少年と一人の少女が出会う。

少女は思い出せないくらい昔からそこにいて卵を抱いている。それが「天使のたまご」だと信じて。

少年は少女に言う。「卵というのは、割ってみなくては中に何が入っているのか分からないのだよ」と。

夜ごとに、忘れ去られた街では魚の影が現れ、影を狩るために漁師たちが銛を打つ。そして激しい雨が街を水没させる。

少年が「鳥を知ってるよ」という少女に連れられて見たものは羽の生えた人間を模した天使の骸骨の化石だった。少女はこの天使を孵すために卵をあたためているのだと言う。

少女が深い眠りについている時、眠れない少年は卵を打ち砕いて、彼女の元を去った。

その事に気づいた少女は去っていく少年を追う。だが、途中で地面の裂け目に気づかず、水を湛えたその裂け目の中へ真っ逆さまに墜落してゆく。まるで水に映ったもう一人の自分と出会うようにして。

海岸でまた一人になった少年は海を見つめる。再び世界が朝を迎え、海から太陽が上がる。その中に新しい彫像があった。卵を抱いた少女のものであった。少年は、いつまでも少女の彫像を見上げるのだった。

空を見上げる少年を上から見る映像。その映像はどんどん引いていき、最後に少年の立っている海岸、世界の形が明かされる。世界が巨大な方舟であることが明らかになり、物語は幕を閉じる。
登場人物
少年
- 根津甚八十字架にも見える大きな武器を担いだ少年。赤い戦車に乗って、どこからともなく廃墟の町へやって来る。鳥を追いかけて、さまよい続けてきた。それ以前の記憶は無くしてしまっている[2]
少女
声 - 兵藤まこ廃墟の町でガラスの瓶を集めながら、独りで暮らす幼い少女。たまごを抱きかかえている。何十万年も瓶を集め続けて生きてきた[3]
作品概要

生死や世界の変化は描かれるものの起伏のあるストーリーはほとんど存在しない前衛的内容である。押井が言うに、見所はストーリーではなく、たまごの中に何が入っているのかという点であるという[要出典]。

旧約聖書創世記に登場するノアの方舟のエピソードを独自に解釈した物語をベースにしている[4]。キーワード「方舟」は押井の複数の後作に形を変えて登場しており、押井の作品世界を語る上で重要な一作である[要出典]。なお「はこぶね」の一般的な漢字表記としては「箱船」「箱舟」等複数の表記があるが、押井はこの作品以降「方舟」に統一した[要出典]。

この作品は海外へのロケハンの予算が得られなかったため、フランスの地方都市の写真集を基にして構想されている[要出典]。その無人の路地・石畳の舗道・建築の奇怪な意匠・空を映す窓等の写真から、半ば自動的に設定が生まれ、街の様式や意匠を描写することで物語以前の何かを表現のみで成立するアニメを実現しようと試みたという[要出典]。

登場する意味深げなモチーフは聖書におけるシンボルの暗喩で、例えば「魚」は「言葉」、「鳥」は「命」を意味するなどが挙げられるという考察もある[5]。原画担当だった当時若手の貞本義行曰く、この時の押井は聖書のシンボル事典を横に置いて作業していたという。全体のモチーフは、押井が影響を受けたアンドレイ・タルコフスキーの『惑星ソラリス』に酷似している[6]

この作品自身もビデオソフト[7]が後に廃盤になり、DVDなどで再発されるまでの間、作品の入手手段が完全になくなる不遇の時代を経験している。監督料はもらわずに、制作者印税のみの契約だったが[8]、印税はほとんど入らなかったので貧乏生活を送った。

日本国外での権利は、著作権者である徳間書店の尾形英夫が独断でロジャー・コーマンに売却し、その後は転売が繰り返されて、2010年時点での国外での著作権者は不明になっている[9]。海外での反応は大きいものの、海外展開は「未来永劫不可能」と言っても過言ではない状況になっている[8]
製作
背景

当初押井はこの作品を、「わけのわからない連中がたむろする24時間営業のコンビニエンスストアに、何故か毎夜8時になると空から方舟が降りてくる[10]。ある日卵を抱えた少女が突如方舟から降りてくる[11]」という、コミカルで軽い雰囲気に仕上げようと考えていた[12]そうだが、天野の絵を見た途端に「このキャラで現実の日本を舞台にするのは辛い」[10]「これはまっとうなファンタジーでやらないと駄目だ」と考えを改めた。

基本コンセプトは「基本は固定された画面で進行し、フォロー・ショット、パンは使わない」[13]「時代の中の無意識を取り出す。それに成功すれば、観客個人の無意識の中にある風景に共感してくれるのではないか」「語っても言葉にならない部分を伝えて、時代を違った角度から明かす」[2]「日常を忘れてスカッとさせるのではなく、観客が予想もしなかった物を見つけ出す喜びを見出せるようなエンターテイメント作品を作る」[14]「「物語性は極力排除して、シンプルにする。アニメーションの面白くて、豊かな表現力を積み重ねて、その上で物語性を出す様にする」」[15]カール・グスタフ・ユング分析心理学の『元型』『集合的無意識』の要領であらゆるモチーフを象徴的表現・暗喩で埋め尽くす」[16]事とした。


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