天井
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、構造物の部分について説明しています。関数・数学記号については「天井関数」をご覧ください。
ヴェルサイユ宮殿「鏡の間」の天井

天井(てんじょう)とは、部屋など構造物内部の上側の面である。天井仕上材及び天井下地構成材の総称である[1][2]栃木市立文学館の格天井
機能

天井には室内の温度調整、あるいは照明による明るさの確保、収納、屋根裏からの塵埃の落下防止、悪天候を避けるといった機能がある[1][2]。広い部屋なのに天井が低かったり、天井を暗い色彩の色にしてしまったりすると圧迫感を受ける。また、住宅でむやみに天井が高いと暖房の面で不利である。

日本では、居室の場合、建築基準法施行令(第21条)により、平均の高さは2.1m以上と定められている。なお、学校建築(床面積50平方m)の場合、3m以上という特例があったが、2005年(平成17年)11月の政令にて削除された(教室#天井高規制を参照)。
天井の照明設備

天井に設置される照明には、天井面に埋め込むダウンライト、天井面に直接取り付けるシーリングライト、引掛シーリングという器具によって天井面からぶら下げるペンダントライトなどがある。
天井の空調設備

天井に設置される空調設備としてはエア・コンディショナーがあるほか、天井扇(シーリングファン)と呼ばれるファンも用いられる(詳細は「扇風機」の項目参照)。
天井の分類.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。

天井の形状による分類としては、平天井、勾配天井、船底天井、下がり天井などがある[1][2]

鉄骨造の建造物では、吊木によって上階スラブから天井面を吊るして支持する構造とした吊天井(二重天井)が一般的である[2]
日本の建築における天井折上小組格天井
仁和寺宸殿上段の間)

この節の加筆が望まれています。

構造

近世農家では天井を張らず、小屋組を露出させていることが多かった(養蚕などで2階や屋根裏を造る場合は別)。農家でも床の間のある座敷を設けるようになると天井を造るように変化してゆくが、土間部分では火を使うこともあって小屋組を見せるのが一般的であった。

寺院建築のうち、現存最古の法隆寺金堂を見ると、の間に木材を格子状に組んだ天井を造っている(組入天井)。平安時代以降の和様の仏堂では梁・桁の下に格子を組んだ天井(格天井)を造るようになった。格天井(ごうてんじょう)は格縁(ごうぶち)天井ともいう[1]。組入天井では構造材(梁・桁)を見せるが、格天井では構造材を隠してしまう。和様特有の天井の低い穏やかな空間が生まれるようになった。これらに対して、禅宗様など構造材をそのまま見せる(天井を張らない)形式の仏堂も多い。

書院建築では、天井の造りによって格式が決まってくる。格天井の中で周囲の部分を一段持ち上げるようにしたものが折上格天井である(二重に持ち上げたものは二重折上格天井)。二条城書院を見ると、将軍の座る位置が二重折上格天井で、その下手に折上格天井、格天井と格式によって天井の造りも変化させている。数寄屋造りの場合、こうした序列は用いず、竿縁天井とする。竿縁天井は小屋組等から吊木で野縁を吊って竿縁を渡し、天井板をその上に乗せたものである[1]茶室の場合は狭い空間の中に網代天井、掛け込み天井など変化を持たせる。
吊り天井吊り天井

吊り天井(Dropped ceiling)は、吊り木や吊り金具で天井板を吊っている天井である[3][4]。日本家屋の他、体育館やホール、トンネルなどでも採用されているが、施工は簡素に留めている・引っ掛けているだけなど揺れに対して強度がある状態ではなかったため、地震[5]、特に東日本大震災で天井が崩落し、被害が多かった。この事から学校などで対策が講じられている[6][7][8]。また笹子トンネル天井板落下事故以降、トンネルの天井施工についても問題が指摘されている[9]

あらかじめ天井を吊り上げておき、標的が部屋内にいる時に天井を落とし、標的を押し潰して殺害する装置()も吊り天井と呼ばれる[10]江戸時代幕府の重臣・本多正純が吊り天井を仕掛け将軍徳川秀忠の謀殺を企てたとされる宇都宮城釣天井事件がある。



竿縁(さおぶち)天井 - 近世以降、日本建築の和室で多く用いられている天井。

中国語の天井

中国の住宅建築では、小さな中庭を中心に四方部屋を配し(四合院など)、あるいは一方がとなった中庭の三方に部屋を配して、周囲につながった屋根を作る場合がよくあり、その時に庭の上にできる屋根のない四角い空間を「天井」と呼ぶ。建築様式によっては居住空間の上にこの「天井」を配して、天窓とする例もある。なお、日本語でいう天井のことを、中国語では「天花板」という。
天井の装飾
天井画システィーナ礼拝堂天井画二条城二の丸御殿の天井画

天井の装飾に天井画がある。移動が容易でないため戦災などで建物とともに失われてしまったものも多いが、「名古屋城旧本丸御殿天井板絵」のように戦災を避けるために取り外され後に国宝に指定されたものもある。
天井画の有名な建築物

(50音順)
日本国外


ガルニエ宮

ゲーテアヌム

ジェズ教会

システィーナ礼拝堂天井画システィーナ礼拝堂

バチカン宮殿

ヒルデスハイムの聖マリア大聖堂と聖ミカエル聖堂

日本国内


池上本門寺

永平寺

円覚寺

建長寺

久遠寺

下谷神社

清瀧寺楼門

南禅寺

晴海トリトン


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:40 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef