元プロ野球選手の「大野雄次」あるいは元テニス選手の「大野雄治」とは別人です。
大野 雄二
別名ピーター・ストーン (Peter Stone)
生誕 (1941-05-30) 1941年5月30日(82歳)
出身地 日本 静岡県熱海市
学歴慶應義塾大学法学部政治学科
職業作曲家
編曲家
ピアニスト
担当楽器ピアノ
レーベルバップ
共同作業者You & The Explosion Band
公式サイト大野雄二 OFFICIAL WEBSITE
大野 雄二(おおの ゆうじ、英: Yuji Ohno、1941年〈昭和16年〉5月30日[1] - )は、日本のジャズピアニスト、作曲家、編曲家。静岡県熱海市出身[1]。『ルパン三世』シリーズの作曲家としても知られる[2]。
日本テレビ音楽専属、フリーを経て、バップ専属で活動している。 静岡県熱海市にある旅館瑞雲荘大野屋(後のホテル大野屋)の創業家に生まれ、小学生の時からピアノを始める[1]。6年生の2学期までは地元の小学校に通い、その後は小田原にある小学校・中学校まで越境通学していた[3]。小田原市立第一中学校(現:小田原市立城山中学校)卒業後は慶應義塾高等学校に進学[3]。同級生だった明石勇(クラリネット担当、後にNHKアナウンサーとなる)らと「ジュニア・ライト・ミュージック」を結成[1]。同時期に、独学でジャズを学ぶ[1]。慶應義塾大学法学部法学部政治学科に入学後は、名門ビッグバンド「慶應義塾大学ライトミュージックソサエティ」に所属[1]。鈴木"コルゲン"宏昌、佐藤允彦らと共に「慶應のピアノ三羽烏」と呼ばれた。佐藤は『証言で綴る日本のジャズ史』の中で、慶應在学中に大野と遊びながら和音を作ったと証言している。大野は前田憲男に師事した。 大学在学中、渋谷毅の推薦で藤家虹二クインテットに所属し、プロ・ピアニストとなる[1]。その後白木秀雄(大野のアルバム・デビューは、東芝から発売された白木秀雄クインテットでのLP『HIDEO SHIRAKI MEETS YUZO KAYAMA』)のバックを経て、自らのバンド「大野雄二トリオ」を結成する[1]。 1970年代前半にピアニストを休業し、作曲家活動に専念[1]。テレビドラマや映画の劇伴などを手がけ始める。1975年には、しばたはつみの「シンガー・レディ」を作曲した。アルバムでは11曲中8曲を作曲している。 1976年、映画『犬神家の一族』の音楽を担当[1][4]。なお、同作に主演した石坂浩二は慶應義塾高等学校・慶應義塾大学法学部の同級生であり、アルバム『音楽と幻想』をリリースしている。劇場公開時のパンフレットには、石坂が大野のレコーディングスタジオを訪ねた記事が掲載されている。 多いときは、ルパン1シリーズで200曲も書いたという。楽器は使わず、朝起きたらすぐに鉛筆を握り、五線紙に向かう。新シリーズのたび、1日15時間を作曲や編曲に費やす生活を3カ月間続けた[5]。 1977年にはテレビ版『ルパン三世』第二シリーズの音楽を担当[注釈 1][1][6]。大野は、70年代前半の「ジャズロック」「クロスオーバー」を継承し、映画音楽や歌手のアルバムに反映させた。1977年の映画『人間の証明』ではジョー山中が歌った「人間の証明のテーマ」を担当する[7]。1978年には『野性の証明』の主題歌、町田義人の「戦士の休息」を作曲した。
来歴
演奏家・作曲家として
ルパン三世と映像音楽
「You & Explosion Bandバンド」は大野の所属事務所であった日本テレビ音楽がプロデュースした作品で便宜的に使用される名義で、『ルパン三世』の第二シリーズでサントラを発売する際、名義が必要になったため形式的に名付けられたのが起源である。このため、制作作品に合わせて大野がセクションごとにミュージシャンを選抜し、恒久的なメンバーはいない。オリジナルアルバムとしては『SPACE KID』(2007年にCD化)・『FULL COURSE』などをリリースしている。後年の『ルパン三世』TVスペシャルのサウンドトラック録音でも、数原晋、杉本喜代志(ギター)ら、1970年代当時のメンバーも多い。2005年には「You & Explosion Band」名義のアルバム『Made In Y.O.』が発売された。内容は大野のこれまでの曲の、全て再アレンジの上での新規録音で、大野はアルバム制作のためライブ活動を3ヶ月休止した。
大野の音楽性の特徴は、演奏能力のあるミュージシャンを積極的に起用し、自身のキーボード演奏(主にフェンダー・ローズによるもの)に、リズムセクションにジャズ・ルーツらしいホーンセクション・ストリングセクションを加えたバンド編成で、複雑な調性や和音、リズムを導入した。
劇伴のジャンルで名を馳せた大野だが、弘田三枝子・ソニア・ローザといった歌手のプロデュースも手がけ、成功を収めている。これらの作品は1990年代にレアグルーヴとして再評価された。
また、電子音楽のレーベル「トランソニック」主宰の永田一直によるドラムンベース・プロジェクト「FANTASTIC EXPLOSION」は、1970 - 1980年代のテレビCMなどの音ネタと共に、大野やYou & Explosion Bandが手がけた作品の多くをサンプリングして使用し、1990年代後半に話題となった。『ルパン三世』のリミックスアルバム『PUNCH THE MONKEY!』では「非常線突破」のリミックスを(YOU & FANTASTIC EXPLOSION MIX)と題し手がけている。
『ルパン三世』を通じて山田康雄、小林清志、納谷悟朗らレギュラー出演者と交流があり、特に山田とは自宅兼スタジオ「STUDIO YOU」に招いて酒を酌み交わすほど親しい仲であった。1992年には、山田のCDアルバム制作で自宅スタジオを使い、劇中の台詞に「大野雄二」を呼ぶアドリブがある。1995年に山田が亡くなり、翌年のGWに公開された劇場映画第六作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』並びに毎年恒例となっているTVスペシャルの第八弾『ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密』の音楽担当は辞したが、翌1997年には復帰している。PlayStation 2専用ソフト『ルパン三世 ルパンには死を、銭形には恋を』では劇中やクリア特典にポリゴンモデルとしてカメオ出演している。
テレビ音楽では主に日本テレビとNHKでの仕事が多かった。『ルパン三世』の他には、NHK連続テレビ小説『マー姉ちゃん』『いちばん太鼓』、SFアニメ『キャプテン・フューチャー』、『おひかえあそばせ』にはじまる石立鉄男ドラマ、NHKの紀行番組『小さな旅』、特撮ヒーロー『星雲仮面マシンマン』、NHKテレビアニメ『学園戦記ムリョウ』、テレビドラマ『俺はご先祖さま』『外科医 有森冴子』、NHK報道番組『ニュースセンター9時』(2代目テーマソング)『海外ウィークリー』『サンデースポーツ』『NHKニュースTODAY』なども担当。フジテレビでは時代劇『戦国ロック はぐれ牙』、テレビアニメ『スペースコブラ』の主題歌(劇中音楽は羽田健太郎)を手がけた。映画音楽では『犬神家の一族』『人間の証明』『野性の証明』『黄金の犬』のほか、劇場版『義務と演技』、にっかつ映画『おさな妻』などがある。
毎年夏恒例の日本テレビ『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』の第1回放送(1978年)では、ピンクレディーの曲を除き、テーマ曲「LOVE SAVES THE EARTH」からコーラス曲、手塚治虫のアニメに至るまで、音楽監督的な立場で参加。第2回以降も大野の音楽は使用され、第14回まで携わった。
イベントへの音楽提供としては1981年の「ポートピア'81」において神戸館の「神戸プラネタリウムシアター」の音楽を担当(アルバム『COSMOS』)や、ハウステンボスのエッシャー館の上映フィルムの音楽などがある。 2000年代は作曲活動を極力抑え、井上陽介
大野雄二トリオ・Yuji Ohno & Lupintic Five?Yuji Ohno & Lupintic Six
楽曲提供アーティスト
麻倉未稀
石川さゆり[9]
石坂浩二
岩城滉一
岩崎宏美
尾崎紀世彦
梶芽衣子