大豆田とわ子と三人の元夫
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大豆田とわ子と三人の元夫
別名まめ夫
ジャンル
連続ドラマ
脚本坂元裕二
演出中江和仁
池田千尋
瀧悠輔
出演者松たか子
松田龍平
市川実日子
豊嶋花
角田晃広
岡田将生
高橋メアリージュン
オダギリジョー
石橋静河
石橋菜津美
瀧内公美
近藤芳正
穂志もえか
平埜生成
岩松了
ナレーター伊藤沙莉
音楽坂東祐大
エンディングSTUTS & 松たか子 with 3exes
Presence
(詳細は#主題歌・エンディング参照)
国・地域 日本
言語日本語
製作
プロデューサー佐野亜裕美
制作カズモ(協力)
製作関西テレビ放送

放送
放送チャンネルフジテレビ系
映像形式文字多重放送
番組連動データ放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域 日本
放送期間2021年4月13日 - 6月15日
放送時間火曜 21:00 - 21:54
放送枠火曜21時枠
放送分54分
回数10
公式ウェブサイト

配信
チェインストーリー
大豆田とわ子を知らない三人の男たち
出演者松田龍平
角田晃広東京03
岡田将生
小泉光咲
配信サイトGYAO!
配信国・地域 日本
配信期間2021年4月13日 - 6月15日
放送分10分
特記事項:
初回は15分拡大(21:00 - 22:09)。
最終話は「FIFAワールドカップ2022 アジア2次予選 日本×キルギス」の放送のため、30分繰り下げ(21:30 - 22:24)。また、カンテレやフジテレビでは直前に事前番組『このあと最終回!大豆田とわ子と三人の元夫』を別途放送。
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『大豆田とわ子と三人の元夫』(おおまめだとわことさんにんのもとおっと)は、坂元裕二によるオリジナル脚本のテレビドラマで、関西テレビ放送(カンテレ)の制作により2021年4月13日から同年6月15日までフジテレビ系の「火曜21時枠」で放送された[1]。主演は松たか子である[2]

公式サイトではハッシュタグとして「#まめ夫」の略称を用いている[3]

タイトル・コールは劇中で大豆田とわ子を演じる松たか子が行っている[注 1]
概要

本作は「"新感覚"ロマンティック・コメディ」「役者の演技を楽しむ雑談ドラマ」というコンセプトのもとに制作され、松たか子によるタイトル・コールの前に物語の要所要所をあえてダイジェストでピックアップしてしまうなど、今作においてはそのピックアップされた場面に至るまでの過程の物語や登場人物同士のやりとり、役者の演技、ドラマの細部や余白などに意識がいくような「雑談ドラマ」として楽しんでもらうための実験的な試みがいくつかされている[4][5]

役者の伊藤沙莉によるナレーションの脚本は『ちびまる子ちゃん』におけるキートン山田の距離感を参考にして作られている[6]

プロデューサー佐野亜裕美はドラマの制作に関するインタビューの際に今作のテーマに関して、今作の脚本を執筆した坂元との共通の知人が突然亡くなったことから「別れ」「不在」というテーマがこのドラマの企画の前提にあったと述べ、加えて「コロナ禍の環境で誰にも会えず1人で亡くなっていくご高齢の方のニュースを見て、残された人間の背中を押せるようなドラマを作りたいという思いがありました。だから、かごめは『大豆田とわ子と三人の元夫』を作るきっかけを背負っているとも言えます。市川さんにはオファーの段階から、6話でかごめが死を迎えることを説明していました。」「いつ自らに、周囲に起こるか分からない。身近な人を大切にするという当たり前のことに気づかされる日々だからこそ、かごめという登場人物が生み出されました。」と答えた[7][8]

また、今作においては人間個人の在り方の複雑性や、人間と人間との関係性にある奥行きやグラデーションなどの曖昧さを最後まで保った状態のままドラマの最終回を迎えたいという考えから、さまざまな登場人物個人の在り方の複雑さ、登場人物同士の曖昧な関係性に対して脚本や制作側が明確なラベリング、名前をつけるということをできるだけ避けるという試みがされている[9]
あらすじ
第1章

(#1 - #6)建設会社「しろくまハウジング」社長、大豆田とわ子には三度の離婚歴があり、従姉妹の結婚式の際にはひさしぶりに再会した人に間違えて以前の姓で呼ばれるなどうんざりすることもあるが、自身の娘である大豆田唄と2人で安寧に暮らしていた。ある日とわ子は亡くなった母が使っていたパソコンのメールソフトに設定されたパスワードロックを解くため、設定したと思われる元夫たち三人(田中八作・佐藤鹿太郎・中村慎森)に連絡を取らざるを得なくなる。再会をきっかけにとわ子は自身の娘・唄を交えて、八作の経営するレストラン「オペレッタ」で元夫たちと図らずも度々顔を合わせるようになってしまう。佐藤や中村の2人は結婚時に輝くような時間を過ごしたとわ子への未練を抱きつつも、八作は親友の恋人・三ツ屋早良から迫られ、カメラマンの鹿太郎は仕事で知り合った女優・古木美怜に不倫スキャンダルの隠れ蓑として交際するふりをするよう頼まれ、弁護士の慎森は派遣切りにあったと称する依頼人・小谷翼からの身に覚えのない問いかけに頭を抱えるなど、周囲の女性たちに振り回されてゆく。

とわ子は社長として苦慮しながらもどうにか今の立場でやるべきことに一つ一つ慣れていく。また、とわ子と八作の離婚原因が、八作が別の女性に片思いしたまま結婚したことをとわ子が許せなかったからだったということが明らかになり、あることがきっかけでその相手が「男と女という立場になるとなにかとすぐ恋愛になってしまうのが苦手だしめんどくさい」「自分の人生に恋愛はいらない」と決めているとわ子の親友・綿来かごめであったことが判明する[10]。また、とわ子は会社の取引相手で彼女と同じくバツ3の社長・門谷に結婚前提の交際を申し込まれるが、3回離婚したとわ子を傷物として見下す彼の本性が明らかになる。唖然としながらも会社の大口取り引き相手であるため、ビジネス上の付き合いを継続させようとするとわ子にプライドを傷つけられた門谷はビジネス上の圧力をとわ子にかける。交渉のため彼に会いにゆきその門谷の車に乗ったとわ子は遅い時間になっても戻らず、「オペレッタ」で彼女を案じる唄と元夫たちのもとに、早良・美怜・翼の3名がやってくる。

一同は「オペレッタ」で自己紹介をし合った後、とわ子の父・大豆田旺介の誘いで訪れることになったとわ子の自宅で会食するが、女性たちはそれぞれ思いを寄せていた元夫たちの態度を腐すうち、彼らへの思いに整理をつけ、別れを告げ去ってゆく。その後「オペレッタ」に帰った八作のもとにとわ子から連絡が入り、彼女が突然死したかごめの元に駆け付けるため、門谷との交渉を放棄し決裂したことが明らかになる。とわ子は友人代表として親族に紛れ込み、かごめの葬儀に使う華選びや曲選びを取り仕切らせてもらう。
第2章

(#7 - #10)一年後のとわ子は唄の進学に伴い一人暮らしとなり、社長業ではオーナーの身売りによる他社からの買収交渉、それに伴う社員のリストラ阻止に悩まされていた。部下の松林カレンとは交渉に関する意見が対立、買収を進めようと情報を漏洩した彼女を、とわ子は処分せざるを得なくなる。そのような日々の中、出会った謎の男性にとわ子は抱えていたかごめへの思いを吐露し、慰められる。だが、彼は買収相手であるマディソンパートナーズの法務部長・小鳥遊大史であると分かる。しかも彼は交渉の席でとわ子による社員へのパワハラを主張して退任を迫りながら、プライベートの場面では変わらず親し気な態度を継続する。とわ子は困惑するが、大史の考えを受け入れてビジネスとプライベートを割り切り、その後も親しく付き合う。

大史は恩義があるという社長からその娘との結婚を勧められ、とわ子は女性との交際に慣れていないという彼にコツを教えるよう頼まれたびたび会話する。しかし社長に忠実なあまり結婚に対して自分の意思を持たない大史に呆れたとわ子は、彼を自宅に誘って食事をする。とわ子に説得され結婚を断るという大史は、逆に彼女に対して、生前のかごめによる「あなたみたいな人がいるってだけでね。あぁ、私も社長になれるって、小さい女の子がイメージ出来るんだよ。いるといないとじゃ、大違いなんだよ。」という言葉に縛られ無理をして社長を続けているのではと指摘する。そのとき、とわ子が新しい恋をしていると疑う鹿太郎と慎森、次いで八作が訪れ、とわ子は慌てて大史をベランダに隠す。元夫たちが帰っていったあと、ベランダの外れた網戸を直してくれようとした大史ととわ子は偶然手が触れ合い、そのまま抱きしめあう。

大史はマディソンを辞め友人に誘われたマレーシアへの転職を決意し、とわ子にそちらで一緒に暮らそうとプロポーズする。とわ子は松林と和解し社長職から手離れできる状況となり、大史のプロポーズ受諾に心が傾いてゆく。だがプロポーズの件を知った慎森がとわ子宅を訪れ、彼女が今でも内心では八作のことを思っていると指摘する。そんな中、マディソン社長による株式不正取引疑惑が明るみとなり、とわ子は社債の発行でマディソンに買われた株を買い戻す準備を進める。とわ子は自宅に招いた大史から再度マレーシアでの生活を提案され「夢がかないますね」と言葉をかけられる[11]。とわ子は「オペレッタ」を訪れ、八作へ大史からのプロポーズを断ったことと「1人でも幸せになれると思う」と本音を話し、今まで通りこれからもずっと誰とも結婚せずに生きていくことを伝える。八作、かごめ、とわ子の互いの想いは今のままで、とわ子は八作へ「3人で生きていこうよ」と話し、彼に亡きかごめへの想いを聞く。もし別れずに夫婦を続けていればあったかもしれない自分たちの生活を想像したり、かごめとの思い出話をしたあと、とわ子は店を後にする。

その後、とわ子は初恋の相手・甘勝岳人と再会したり、唄が玉の輿を狙う交際相手・西園寺とのトラブルに巻き込まれたりする中で、亡き母・つき子が投函できないまま残した手紙を発見する。結婚後も思い続けていた恋人宛てと思われる内容のその手紙を読み、とわ子は唄の提案もあって一緒にその相手・國村真に会いにゆく。とわ子たちを出迎えた真は女性だった。彼女はとわ子が、母が結婚して自分を産んだために真との思いを貫けず不幸になったのではと考えていることを見抜き、自分との関係を断ち切って結婚したことを一生後悔していたことと、それでも家族を愛していたことは矛盾しているようでどれも本当のつき子なのではないか?と伝える。真の生き方に触れた唄は諦めていた国立の志望校受験の勉強を再開する。また、つき子に本当に好きな人がいたことを気づいていた父・旺介も、夫婦関係の破綻などからとわ子を支えられなかったと謝罪するが、とわ子は三人の元夫たちと同様、旺介も自分の支えになっていたと感謝を伝える。

とわ子はなりゆきで甘勝と会食するが、とわ子が何を言うまでもなく彼はとわ子を全く恋愛対象とは見ていない話をしはじめ、なんとなく憮然としたまま帰宅するとわ子の自宅に三人の元夫たちが訪れる。彼らは慎森のハワイ土産を受け取るなどしながらホームパーティーを開き、恋愛感情とはまた違う、お互いへの「好き」の気持ちの意味を伝え合う。また、とわ子が寝ている間に「いつまでもこういう感じではいられないだろうね」と元夫たちは会話をする。そして、とわ子の日常が続いてゆく姿で物語は終了する。
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この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2021年5月)

主要人物
大豆田とわ子(おおまめだ とわこ)〈40 → 41〉
演 -
松たか子[2](少女期:木下渓[12][13]、10歳時:高丸えみり[14])本作の主人公で、建設会社「しろくまハウジング」の新社長。3度の離婚歴があるため、田中・佐藤・中村の名字で呼ばれることがあるが、説明するタイミングを逃しているため特に訂正もせず適当に話を合わせている[2]。最初の夫・八作との間に産まれた中学3年生の娘・唄と2人暮らし[2]。26歳の時に八作と離婚。原因は彼が他の女性への思いを消せないまま自分と結婚したことに気づいたためだが、とわ子の41歳の誕生日に八作が靴下をプレゼントしたことを切っ掛けにその相手が親友のかごめだと知る[10]。母親は自分を産んだことで生きたいように生きられなかったのではないか、自分は生まれてきて良かったんだろうか、という思いを抱えている[9]。前の社長に指名をされたことで社長に就任するも、立場が変わり、社員たちと距離ができてしまい寂しさを感じている。社長になる前は設計部にいたため、社員たちの気持ちやこだわりを尊重したいと思っているが、社長という会社の利益を考えなくてはならない立場から現場と対立することもあり、自身は社長に向いていないとこぼすこともしばしば。ベランダの網戸をよく外す。(なお、物語の最後には、自分で直せるようになっている。)家具の組み立てが苦手。悩みごとが多い夜は数学の問題を解く。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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