座標: 北緯39度02分34秒 東経141度43分44秒 / 北緯39.04278度 東経141.72889度 / 39.04278; 141.72889
大船渡湾(おおふなとわん)は、岩手県南東部にある湾。湾口は太平洋へ東南東方向に開けている。リアス式海岸であり、屈曲したL字状の形状をしており、湾内は南北方向に長く、奥行き約6km。湾内の最大幅は約2kmあるが、湾口は約720mほどであり、さらに湾口防波堤が建設されているため、実質幅約200mまで狭くなっている。
湾内には広域漁港として大船渡漁港
[1]があり、湾奥には大船渡市の市街地と重要港湾である大船渡港がある。流入河川として、湾奥に盛川があるほか、須崎川や後ノ入川等の小河川がある。津波対策用に大船渡湾口防波堤が1963年に建設されており、海底までの水深38mの地点であるが、潜堤も含め水深16mまで堤防が作られていた[2]。全長は、湾口全部をカバーしており736mある。うち、海面上は北堤43.7m、南堤291.0mとなっている。この湾口防波堤は、2011年の東北地方太平洋沖地震に伴う津波により、倒壊した。このため、想定対象をチリ地震津波規模から明治三陸地震津波規模に拡大し、堤防を拡大・復旧することが計画されている[3]。
大船渡湾内ではカキ等の養殖が行われているが、湾口が狭く閉鎖水域となっているため、水質汚濁には関心が払われてきた。湾口防波堤と市街地化による水質の悪化が見られていたが、下水道の整備等により改善が行われてきていた[4][5]。東日本大震災により湾口防波堤が倒壊した結果、水質が改善されてこともあったため、堤防復旧にあたっては、水質維持も考慮されることとなっている[6][7]。
脚注^ ⇒大船渡漁港
^ ⇒東北地方整備局釜石港湾事務所 大船渡湾口防波堤
^ ⇒大船渡港湾口防波堤の復旧事業について 国土交通省東北地方整備局釜石港湾事務所 2012年5月
^ 大船渡湾における流況・水質の現状再現と養殖カキの役割について,片岡真二 、田中昌宏、小林英一,海岸工学論文集45-2,1998年,P1006-1010
^ ⇒海域の水質 - 大船渡市
^ ⇒大船渡湾の水質改善 湾口防波堤の倒壊が一因か 岩手日報 2011年12月22日
^ ⇒大船渡港湾口防波堤水質保全検討会 「二律背反」の協議始まる 東海新報 2012年2月14日
外部リンク
⇒大船渡湾
更新日時:2019年1月13日(日)15:59
取得日時:2019/01/15 11:46