大般涅槃経
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この項目では、主として大乗仏教の『大般涅槃経』について説明しています。上座部仏教パーリ語経典における『大般涅槃経』については「大般涅槃経 (上座部)」をご覧ください。
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この記事には参考文献外部リンクの一覧が含まれていますが、脚注による参照が不十分であるため、情報源が依然不明確です。適切な位置に脚注を追加して、記事の信頼性向上にご協力ください。(2015年11月)
代の『大般涅槃経』写本(西漢南越王博物館蔵)

『大般涅槃経』(だいはつねはんぎょう、: महापरिनिर्वाणसूत्र(Mah?parinirv??a S?tra、マハーパリニルヴァーナ・スートラ)、: महापरिनिब्बानसुत्तन्त Mahaaparinibbaana Sutta(nta)(マハーパリニッバーナ・スッタ(ンタ))は、釈迦入滅(=大般涅槃(だいはつねはん))を叙述し、その意義を説く経典類の総称である[1]阿含経典類から大乗経典まで数種ある[1]。略称『涅槃経』。

大乗の『涅槃経』 は、初期の『涅槃経』とあらすじは同じだが、「一切衆生悉有仏性」を説くなど、趣旨が異なる。

涅槃経を宗旨とする宗派涅槃宗が中国で興ったが、日本には直接伝来しなかった[2]
概要

『涅槃経』に括られる経典の内、初期のものとしては、上座部仏教パーリ語経典では、長部第16経の『大般涅槃経』が、漢訳としては、『長阿含経』(大正蔵1)第2経「遊行経」、『仏般泥?経』 (2巻、大正蔵5)、『般泥?経』(2巻、大正蔵6)、『大般涅槃経』(3巻、大正蔵7)等がある。釈尊の晩年から入滅、さらに入滅後の舎利の分配などが詳しく書かれている。

これらに基づいて大乗仏教の思想を述べた、大乗仏教中期に成立した大部の経典として、『大般涅槃経』等(大正蔵374-378)等がある。
原始仏教経典の『涅槃経』「大般涅槃経 (上座部)」も参照

釈尊の最後の旅からはじまって、入滅に至る経過、荼毘(だび)と起塔について叙述する経典[1]。原典に近いテキストとしては、

パーリ語経典長部[1]の『大般涅槃経』(マハー・パリニッバーナ・スッタンタ)

や、漢訳では、

長阿含経』(大正蔵1)第2経「遊行経」[1]

『仏般泥?経』(2巻、大正蔵5)

『般泥?経』(2巻、大正蔵6)

『大般涅槃経』(3巻、大正蔵7)

[3]、計9種の異本があるが、それぞれに後世の脚色が加わっており、どれがより正確かは断言できない[4]。元来は『律蔵』中の仏伝の一部であったと考えられている[5]

この中では、釈尊が、自分の死後は「法を依(よ)りどころとし、自らを依りどころとせよ」(自灯明・法灯明)といったこと、また「すべてのものはやがて滅びるものである。汝等は怠らず努めなさい」と諭したことなどが重要である[5]
大乗発展途上の『涅槃経』

大乗に至る過渡期のものとして、数種の『涅槃経』が漢訳として現存する[1]。たとえば『遺教経』[6]では、釈迦仏が入滅に臨じて、その遺言として教誨を垂れたものである。ちなみに禅宗では特に重んじて仏祖三経の一つとしている。
大乗の『涅槃経』

大乗の『涅槃経』(大乗涅槃経)

大乗経典にはしばしばその経典そのものを写経する功徳を説くものが見られるが、大般涅槃経にもそのような一節がある[7](塚本, p. 74, 大般涅槃経(南本)III)。
成立年代

龍樹(紀元150年頃に活躍)には知られていないことなどから、この経の編纂には瑜伽行唯識派が関与したとされ、4世紀くらいの成立と考えられる。原典は失われている[8]
訳本
『大般泥?経』(だいはつないおんきょう)6巻〔法顕本、六巻本ともいう〕(418)
[注 1]法顕[1]仏陀跋陀羅

『大般涅槃経』40巻〔北本[1]、また大本[10]、大本涅槃、大本涅槃経[11]ともいう〕(421)、三蔵法師曇無讖(どんむせん、どんむしん)訳[1]

『大般涅槃経』36巻〔南本〕[1](436)、慧厳慧観謝霊運[12]により校合訂正した経典。

2の北本は北涼で翻訳された事から、3の南本とは南朝宋の時代に翻訳し1と2を統合編纂(.mw-parser-output ruby.large{font-size:250%}.mw-parser-output ruby.large>rt,.mw-parser-output ruby.large>rtc{font-size:.3em}.mw-parser-output ruby>rt,.mw-parser-output ruby>rtc{font-feature-settings:"ruby"1}.mw-parser-output ruby.yomigana>rt{font-feature-settings:"ruby"0}再治(さいじ))した事から名づけられている[12]。他にチベット訳2種、梵文断片などが現存する[1]

なおインドには焼身品・起塔品・嘱累品があったともいわれ、まだ翻訳されずに伝えられなかったといわれる。そのため未完の経典ともいわれるが、唐の若那跋陀羅により北本の後を受けて『大般涅槃経後分』[13]2巻が翻訳され、遺教・入滅・荼毘・舎利を加えられた。

仏教界においては北本がよく引用されるが、基本的には北本と法顕本と統合訂正して『南本涅槃経』が編集されたことから、もっとも内容が整っているとされ、近年では南本を引用する場合も多い。
基本的教理

大乗涅槃経の基本的教理は、
如来常住(にょらいじょうじゅう)

一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)

常楽我浄(じょうらくがじょう)

一闡提成仏(いっせんだいじょうぶつ)

以上の4つを柱として要約される。釈迦入滅という初期仏教の涅槃経典と同じ場面を舞台にとり、また諸行無常という仏教の基本的理念を踏まえながら、如来の般涅槃(はつねはん)は方便であり、実は如来常住で変易(へんやく)することがないとして、如来の法身(ほっしん)の不滅性を主張する[1]


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