この項目では、和菓子の大福について説明しています。
近鉄大阪線の駅については「大福駅」をご覧ください。
かつて芸名が「大福」だったお笑い芸人については「みさわ大福」をご覧ください。
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大福(だいふく)は、小豆でできた餡を餅で包んだ和菓子の一種。大福餅(だいふくもち)とも。
餅はきめ細かく作られているものを使い、餡の量は餅と同量以上であることが多い。食用の粉(餅とり粉、多くの場合コーンスターチ)をまぶしてあることも多い。餅に豆やヨモギを加えたものや、餡の代わりにイチゴやカスタードクリームを入れたものなどさまざまなバリエーションが存在する。そのまま食べることが多いが、好みによって焼いたり、汁粉に入れたりする。大福を自宅で作る際は、餅に砂糖を混ぜておくと硬くなりにくい。工場で生産され、流通経路を介して販売される製品も同様の傾向がある。 一説には1772年(明和9年)冬に江戸・小石川御箪笥町のおたまという女性が考案し「腹太餅(はらぶともち)」として売り歩いたのが始まりとされる[1]。寛政の改革時には、行商が焼きながら売り歩く熱い大福が流行した[2]。長崎街道の原田宿(福岡県筑紫野市)を描いた『田嶋外伝浜千鳥』には「はらふと餅」の暖簾を出す店が描かれている[3]。江戸中期の『柳多留』には「腹ぶとを一口くって頬を焼き」という川柳がある[3]。 「大福」は「腹太餅」が「太腹餅(ふとはらもち)」になり縁起の良い「大福餅」になったという[1]。また、大腹を吉字に変えた呼び方とも、餅を大福長者[4]に見立てた呼方ともいう。当初は焼いたものを大福餅、焼いていないものは生の餡餅(あんもち)と呼んでいた。また「餅まんじゅう」とも呼ばれていた[5]。18世紀末頃には甘い餡も見られるようになったが、当時は砂糖は贅沢品であり、その後明治・大正期にかけて塩餡の大福餅も広く売られていた[6]。
歴史
種類(一例)豆大福大福(紅白)よもぎ大福葡萄大福
大福 - 塩などが混ざっておらず、餅の皮と餡のみの最もシンプルなもの。
豆大福 - 餅に赤エンドウや大豆を混ぜ込んだ大福。
草大福(よもぎ餅) - ヨモギを入れてついた餅を皮にしている大福。ヨモギのために皮が緑がかる。
塩大福 - 皮や餡が塩味の大福。元々は砂糖ではなく塩を味付けに使っていたが現在は砂糖のともに適量の塩を加えている。
塩豆大福 - 塩大福と豆大福が合わさったもの。
あわ大福 - 餅に粟を混ぜ込んだ大福。
いちご大福 - 小豆餡の中にイチゴが入っている大福。その他イチゴのみ、イチゴと生クリーム、イチゴと白餡などがある。
果物を使った大福としては、栗大福、オレンジ大福、ピーチ大福、メロン大福、ブルーベリー大福、葡萄大福等がある。
梅大福 - 小豆餡の代わりに梅の甘露煮が入っている大福。または、餅に梅の果汁とシソを混ぜ込んだ大福。
コーヒー大福、カフェオレ大福 - 小豆餡にコーヒーの風味を付けたもの。生クリームが入っているもの等がある
モンブラン大福 - 小豆餡の代わりにマロン・クリームが入っている大福。
プリン大福・カスタード大福 - 小豆餡の代わりにカスタード(カスタードクリーム、カスタードプディング、両者の中間的な状態のものなど)が入っている大福。
ティラミス大福 - ティラミスのクリームをコーヒー味の餅でくるんだ大福。
なんじゃこら大福 - つぶあんの中に栗、イチゴ、クリームチーズが入った大福。宮崎市の和菓子屋「お菓子の日高」で販売されている。