大相撲中継
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『大相撲中継』(おおずもうちゅうけい、Grand Sumo Live)とは大相撲取組の模様を中継する放送事業者(テレビラジオ)の放送番組もしくはインターネット配信業者が配信する番組(スポーツ中継)である。2023年現在、本場所日本放送協会 (NHK) がテレビおよびラジオで生中継を実施し、一部の動画配信サイトが動画配信を実施している。また、花相撲の一部をNHKおよび民放テレビ局が中継を行う。

本項目ではこれらの放送・配信について記す。
NHKにおける大相撲中継
概説

大相撲中継は、1928年1月12日からNHKのラジオ放送により始まった[1]。このとき放送時間内に勝負を納めるため幕内10分、十両7分の制限時間設定とともに土俵に仕切り線を設けた。ラジオ放送が始まる直前は相撲人気が低迷していたこともあって「ただで聞ける(見られる)ようになれば国技館の客が減る」という反対論もあった[2]というが、杞憂に終わった。テレビ放送は同じくNHKより1953年5月16日に始まった[3]

以降、本場所は一部の例外を除きほぼ毎場所、全ての開催日において、NHKでラジオ・テレビ中継されている。

その他のNHKの相撲関連番組としては、花相撲はNHKとNHK厚生文化事業団が勧進元となるNHK福祉大相撲(毎年2月に両国国技館で開催)の中継を行う(基本的に録画放送となる)。また、毎年12月下旬の年末編成が実施される日は、NHKの大相撲解説者好角家のタレントなどをゲストに招いてその年の大相撲を振り返る「大相撲この1年」と題した45分の特番が行われる。
放送時間及び形態

以下、全て2024年1月場所現在、日本時間。

原則、13時から18時まで(三段目中位から幕内まで)を、BS総合テレビのリレー方式で放送する形態である。

波別曜日放送時間備考
総合テレビ平日15:10 - 18:0016時および17時過ぎに約3分間ずつニュースが挿入される(平日のみ)[注釈 1][注釈 2]
1978年5月場所までは、総合テレビでの中継開始は16:05であった(土日のみ15:30放送開始の場合もあり)[4]
2020年3月場所(春場所)からネット常時同時配信・見逃し番組配信サービスのNHKプラスでも配信される[5]
土・日・祝15:05 - 18:00
BS全開催日13:00 - 総合テレビ放送開始時刻月 - 金メインチャンネル、土・日・祝サブチャンネル
平日は13時台、14時台にNHK BSニュースが挿入される。
総合テレビで国会中継または特設ニュースがあってBS1での中継を延長する場合は、15:20まではサブチャンネル、以降はメインチャンネルで放送される。
(過去に17:05までサブチャンネルで放送した例もあった。[注釈 3]))
関東地方の総合テレビで政見放送がある場合は、政見放送の放送終了までメインチャンネルで延長放送される。この場合、関東地方以外の地域では、政見放送終了まで総合テレビとBS1の両方で放送される。
なお2023年11月場所終了までは旧NHK BS1が担当(平日は原則101、週末と祝日は102)していたが、同場所終了後の12月1日からBSを再編するのに伴い、2024年1月から前半リレー部分はNHK BS(2K放送)で継続されている。
BSP4K全開催日13:00 - 18:002020年7月場所より中継を開始。BS1・総合テレビと同時放送だが、両局がニュース等で中断をする場合でも中継は継続される[注釈 4]
なお2023年12月のBS再編前はNHK BS4Kで放送された。
ラジオ第1千秋楽以外16:05 - 18:0017時過ぎに数分間ニュースが挿入される[注釈 1]
毎時25分前後の取組間に交通情報が挿入される。
インターネットラジオNHKネットラジオ らじる★らじるradiko)でも配信される。
千秋楽15:05 - 18:00
NHKワールド・プレミアム平日15:55 - 18:005時台に1時間ダイジェスト版の時差放送あり。
平日は2012年3月場所まで16:00開始
また、NHKワールドTV(日本では主要ケーブルテレビで配信)においても、期間中の日曜日を中心に、日本時間17時台の後半の取り組みを、国内向け副音声の英語解説と同じ内容で放送する「Grand Sumo Live」が放送されている。
土・日・祝16:00 - 18:00
千秋楽15:30 - 18:00
NHKワールド・ラジオ日本日替わり16時台 - 18:00開始時刻:平日は16:05、土曜日・平日と重なる祝日は16:11、日曜日は16:15。千秋楽は衛星ラジオのみ15:30から開始し、短波は16:15から開始。土日祝は国際放送独自の日本語ニュースと海外安全情報が放送されるため途中飛び乗りでの開始。
以前は17時台から放送されたが、ラジオ第1放送と同時放送枠が拡大された。現在も、国会中継や選抜高校野球中継などラジオ第1放送の編成状況により、17時台からの放送となる場合がある。
中継中は時報1分前に流される日本語放送の周波数案内はどの時間帯も放送されない(17時前、18時前とも同)。

放送時間の特例


国会中継、スポーツイベントの中継、その他特別番組(報道特別番組を含む)(以下、前番組)などのため総合テレビでの放送時間帯が短縮される場合があるが、17時台は必ず放送される[注釈 5][注釈 6]。幕内の取組の内、総合テレビで生放送できなかったものは、取組の合間にVTRで流される。

前番組が当初の編成予定時刻よりも早く終了して、大相撲中継の総合テレビ放送開始時刻を繰り上げた場合でも、編成の関係上、BSではそのまま当初予定の総合テレビ放送開始時刻まで放送が継続される(事実上、総合テレビとBSのサイマル放送となる)[注釈 7]

やむを得ずに放送できない場合は、それぞれ次のように振り替えることもある。

総合テレビ→Eテレリアルタイム字幕放送およびデジタル放送における2か国語放送は通常通り実施)。ただし、近年は総合テレビのマルチチャンネル放送で対応する事例もある[注釈 8]

ラジオ第1→FM(音声はモノラル。2010年3月以降はステレオ放送であるものの、音声自体がモノラルのままステレオ信号で送出)

国会中継がある場合はBS1で15時15分から放送していた(ただし、十両・幕内の取組におけるリアルタイム字幕放送は行われない)。その場合は15時25分から15時55分までL字画面で『東京マーケット情報』が、16時台の中入りの休憩時間に『NHK BSニュース』が挿入されていた(2010年度まで)。2010年11月場所六日目(11月19日)は国会中継(第176回国会 参議院予算委員会 平成22年度補正予算案質疑[8])の放送が大相撲中継終了から5分後の18時05分(散会は18時04分)まで続いたため最後までBS1で放送。

その他、大規模な災害や緊急有事が発生し、やむを得ない理由で、17時台も含め全編で総合テレビ・ラジオ第1が放送できず、教育テレビ(Eテレ)・FM放送に迂回して放送された例もある。

1991年1月17日(初場所5日目)、クウェートで起きた湾岸戦争勃発の影響を受けて、総合テレビ・ラジオ第1は午前8:52以後終日、その関連ニュースを放送した都合により、17・18日ともに大相撲放送ができず[9]、2日間とも16時以後、教育テレビ・FM放送に迂回[10]した。

1995年1月17日(初場所10日目)、兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)の発生により、17-19日は総合テレビ・ラジオ第1放送で終日震災関連の放送を行った[11]、この間、テレビ中継は17時台のみで教育テレビに迂回して放送[12]。またこの間はラジオ放送は震災関連情報(第1)、安否放送(FM)に充当したため3日間放送が休止され、1月20日に17時台のみに限定して再開された[13]


2011年7月場所からは、総合テレビで国会中継や特設ニュースを放送しているとき、15時20分から17時05分までトップ中継扱いとしてBS1で放送され、17時05分から総合テレビでの放送となり(メインチャンネル・サブチャンネルに関係なくBS1ではリアルタイム字幕放送は実施するが、連動データ放送は行われない)、16時台の中入りの休憩時間に『NHK BSニュース』が挿入される。『東京マーケット情報』については当初は15時25分から15時42分までL字画面で伝えていたが、2011年11月場所以降はサブチャンネルに移して通常通り15時25分から15時50分に放送されている。


BSでの放送は、BS2時代は国会中継等により開始時間が遅れたり途中で中継が打ち切られることがあったが、BS(旧BS1)での再開後は原則として放送時間が短縮されることはなくなった。


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