大滝山_(飛騨山脈)
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大滝山
池田町中鵜から望む大滝山(2009年3月)
標高2,616[1] m
所在地 日本
長野県松本市安曇野市
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯36度16分27秒 東経137度44分36秒 / 北緯36.27417度 東経137.74333度 / 36.27417; 137.74333座標: 北緯36度16分27秒 東経137度44分36秒 / 北緯36.27417度 東経137.74333度 / 36.27417; 137.74333[1]
山系飛騨山脈常念山脈
初登頂1828年播隆、中田又重郎(登山記録上)[2]
.mw-parser-output .locmap .od{position:absolute}.mw-parser-output .locmap .id{position:absolute;line-height:0}.mw-parser-output .locmap .l0{font-size:0;position:absolute}.mw-parser-output .locmap .pv{line-height:110%;position:absolute;text-align:center}.mw-parser-output .locmap .pl{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:right}.mw-parser-output .locmap .pr{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:left}.mw-parser-output .locmap .pv>div{display:inline;padding:1px}.mw-parser-output .locmap .pl>div{display:inline;padding:1px;float:right}.mw-parser-output .locmap .pr>div{display:inline;padding:1px;float:left}大滝山の位置

大滝山 - 地理院地図

大滝山 - Google マップ

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プロジェクト 山
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大滝山(おおたきやま)は、飛騨山脈(北アルプス)南部に位置し、長野県松本市安曇野市にまたがる標高2,616 m[1]最高点は北峰。三等三角点(点名が「大滝」、標高2,614.63 m)が南峰に設置されている[注釈 1][3]。別名が、大嶽(おおだけ、信府統記による)、崩岳(くずれだけ、安曇郡誌による)、手水嶽(ちょうずだけ、播隆絵図による)[2]
概要

古くは修験道の対象の山であり、東山麓の安曇野から見た山容がお椀を伏せたように均斉がとれた広い山頂部を持つことから「大嶽」と呼ばれていた[2]梓川支流島々谷川の上流部の大滝沢の源頭部の山であることが、山名の由来であるとみられている[2]常念山脈の稜線を南下すると、常念岳蝶ヶ岳の南にある。山体すべてが長野県に属する。山体は秩父古生層の黒色粘板岩が主体で、硬砂岩チャートを含み、山頂部から北にかけては硬砂岩が多い[2]。山域の西側は中部山岳国立公園の特別保護地区、上部の山域はその特別地域の指定を受けている[4]。山頂部は森林限界をわずかに越え、ハイマツに覆われていて[5] 二重稜線の地形が見られ、大滝山荘付近ではオオシラビソコメツガトウヒなどが分布し、その林床にはカニコウモリイワカガミ、ヒメタケシマランなどが分布する[2]。山頂近くの稜線上の登山道付近には小さな池塘[6]高山植物などの群落(コバイケイソウミヤマキンポウゲハクサンフウロシナノキンバイなど[2])があり[7]、盛夏にはミヤマモンキチョウベニヒカゲコヒオドシなどの高山が見られる[2]2015年には、常念岳山脈の燕岳から大滝山にかけての山域で絶滅が危惧されているライチョウ生息実態緊急調査が実施された[8]。長野県松本市の大滝山の一帯は日本郵便により交通困難地に指定されているため、地外から当地へ郵便物を送付することは出来ない[9]
登山

1828年文政11年旧暦7月20日)に、播隆が山麓の案内人の中田又重郎と槍ヶ岳登頂の際にこの山に登頂していて、これが登山記録上の初登頂である[2]。山頂からは、蝶ヶ岳の長塀尾根越しに槍ヶ岳穂高連峰が望める[2][5]
登山ルート

主な登山ルートを以下に示す。最も古いルートはかつて飛騨新道として利用されていた鍋冠山からのルート[10]。常念山脈主稜線上の大滝山から徳本峠へ至るルートは、大滝山荘を経営していた中村喜代三郎が1942年(昭和17年)頃から数年かけて切り開かれたルートで「中村新道」と呼ばれている[10]。上高地の徳沢から徳沢に沿って大滝山の北峰へ至るルート[7]廃道となった[2][11]

鍋冠山からのルート:三郷スカイライン展望台 - 冷沢分岐 - 鍋冠山 - 蝶ヶ岳分岐 - 大滝山[2][6]
鉢盛山から望む常念山脈(手前の尾根)、徳本峠から大滝山へと至る中村新道

徳本峠からの中村新道:上高地 - 明神 - 白沢出合 - 徳本峠 - 大滝槍見台 - 大滝山南峰 - 大滝山荘 - 大滝山北峰[12]、徳本峠へは上高地へのバスが開通する昭和初期以前のメインルートであった南麓の島々からのルートもある[13]。大滝山から徳本峠に至る登山道の「大滝山徳本峠線」は中部山岳国立公園計画上の施設として位置づけられている[14]

三股からのルート(蝶ヶ岳新道[7]):三股 - 本沢吊橋 - まめうち平 - 蝶ヶ岳分岐 - 大滝山[15]、上高地側からの徳沢と横尾から蝶ヶ岳経由で登頂されることもある。三股から隣接する蝶ヶ岳へ至る登山ルート(無雪期・天候良好時)は、長野県山岳総合センターによる「信州 山のグレーディング」で、技術的難易度が「ランクB/(A-E)」(低い-中程度)、体力度が「4/1-10」(中程度、1泊以上が適当)とされている[16]

周辺の山小屋

周辺の山上には以下の山小屋[17]キャンプ指定地[18] がある。大滝山の北峰直下南には、大滝山荘がある[11]1925年大正14年)に地元の三郷村の有志らにより建設とされ運営が行われた[19]。その後1931年(昭和6年)に中村喜代三郎が山小屋を買い取り、経営を行うようになった[19]1936年(昭和11年)に従来の小屋の隣に新しい本館が建てられた[19]。収容人数は30人の小規模な山小屋で、営業期間は夏期の約一カ月のみ[20]クマ出没情報などが小屋の戸に張られることも多い[20]

外観名称所在地標高
(m)大滝山からの
方角と距離(km)
[注釈 2]収容
人数キャンプ
指定地備考
蝶ヶ岳ヒュッテ蝶ヶ岳山頂直下北の肩2,668北西 2.3250テント30張1958年開業[21]
大滝山荘大滝山北峰直下南2,614南西 0.130テント10張1925年建造[19]
木曽駒ヶ岳麦草岳から望む鉢盛山と大滝山周辺の常念山脈、手前に味噌川ダム(2007年4月)
地理

飛騨山脈南東部の常念山脈の主稜線上にあり、北峰付近でその枝尾根が東の鍋冠山へと延びる[11]。北峰と鍋冠山との中間点付近のなだらかな稜線部は「八丁ダルミ」と呼ばれている[6][11]
周辺の主な山

周辺の主要な山を以下に示す。

山容山名標高(m)
[1][3]三角点等級
基準点名[3]大滝山からの
方角距離(km)備考
鍋冠山2,194.24 三等
「鍋冠」東 3.7
蝶ヶ岳2,677(三等)
「蝶ケ岳」北西 2.1(基準点の標高2664.48 m)
大滝山2,616(三等)
「大滝」 0(基準点の標高2614.63 m)
霞沢岳2,645.77 二等
「霞沢岳」西南西 10.9日本二百名山

周辺の峠

常念乗越 - 山頂の南西6.7 km、横通岳と常念岳との
鞍部


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