大江山酒天童子
監督田中徳三
脚本八尋不二
原作川口松太郎
製作永田雅一
出演者長谷川一夫
音楽斎藤一郎
撮影今井ひろし
編集菅沼完二
製作会社大映(大映京都撮影所[1])
配給大映[1]
公開1960年4月27日[1]
上映時間114分[1]
製作国 日本
言語日本語
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『大江山酒天童子』(おおえやましゅてんどうじ)は、1960年に公開された田中徳三監督の日本映画[1]。 川口松太郎による原作を八尋不二が脚色し田中徳三が監督した作品である[1]。主題の酒天童子とは、日本三大伝統のひとつ「大江山の鬼退治」を描く物語で[1]、本作はこれの映画化であり、作品の権利を持つKADOKAWAはこれを「スペクタル時代劇」と謳っている[2]。 鬼面の妖怪から大蜘蛛に転じる鬼、酒天童子を演じるのは長谷川一夫、対する源頼光を演じるのは8代目市川雷蔵で、ヒロイン役に山本富士子、中村玉緒を配し、勝新太郎、本郷功次郎、金田一敦子、浜田ゆう子、阿井美千子、左幸子などのオールスターが競演している[2]。 また、大橋史典デザインによる数々の妖怪の姿が最大の魅力とされる[3]。 平安時代末期、関白藤原道長(小沢栄太郎)が恐れていたことは唯一つ、渚の前(山本富士子)を狙う妖怪の襲来だった[4]。そこで道長は都の治安維持を勤める源氏の大将源頼光(8代目市川雷蔵)に渚の前を下賜し、ひとまず妖怪の脅威から逃れた[4]。 その頼光は渡辺綱(勝新太郎)、坂田金時(本郷功次郎)、碓井貞光(島田竜三)、卜部季武(林成年)の頼光四天王に加えて平井保昌(根上淳)、近習の菊王丸(中村豊)を従えていた[4]。また、渡辺綱の妹こつま(中村玉緒)と頼光は恋人同士だった[4]。 渚が頼光の居館に来た夜、早々に妖怪茨木童子(左幸子)が現れ、渚を拐おうとするが頼光に阻まれる[4]。そのとき、別の場所では茨木と同じく酒天童子配下の野盗袴垂保輔(田崎潤)の一党が池田中納言(南部彰三)の館を襲っており、袴垂保輔は中納言の娘桂姫(金田一敦子)を連れ去った[4]。その後、茨木に襲われた渡辺綱は茨木の片腕を斬り落とし、妖魔の魂を監視していたものの、綱の伯母に化けた茨木童子によって腕は取り返されてしまった[4]。 これら一連の騒動に怒った道長は頼光に野盗および妖怪の退治を命じ、命令に従った頼光は大江山を根城としている妖怪の首領、酒天童子(長谷川一夫)を退治することを決意した[4]。 大江山に向かうにあたり、まずは兄、渡辺綱の失敗を償うべく妹こつまと共に坂田金時が二人で山に入ったが、早速妖怪に襲われてしまう[4]。
概要
あらすじ