大桃の舞台(おおもものぶたい)は、福島県南会津郡南会津町にある農村舞台。国の重要有形民俗文化財に指定されている。 南会津町伊南地域の大桃集落にある駒嶽神社の境内にあり、1895年(明治28年)7月9日の再建である。 舞台は、正面上部に破風があるが、前面に小廂が付いた切妻造で、軒端の様式がこの地方独特であり、「兜造」と呼ばれる。舞台中央は、固定式二重[1]二層機構になっており、上段の二重には唐紙を入れることができ、その奥は一段低く、下段の二重の同じ高さの床が張られており、楽屋となっている。 「習芝居」といわれる地芝居は、1907年(明治40年)に上演されたのが最後で、それ以降は買芝居[2]を上演している。舞台は芝居の上演の他、年3回行われる宮籠りの場所にもなっている。 農村舞台の一典型をなすものとして、隣村である檜枝岐村の「桧枝岐の舞台」とともに、1976年(昭和51年)8月23日に国の重要有形民俗文化財に指定されている。
概要
文化財指定
所在地
福島県南会津郡南会津町大桃字居平164番地
脚注[脚注の使い方]^ 二重舞台:平舞台より一段高くなっている舞台のこと。
^ 地芝居に対して専業劇団の興行や他の地域の地芝居のこと。
参考文献
景山正隆「檜枝岐と大桃の舞台と芸能」『企画展 村芝居の世界』(1995年)福島県立博物館
外部リンク
大桃の舞台 - 国指定文化財等データベース(文化庁)