大奥?誕生[有功・家光篇]
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大奥?誕生[有功・家光篇]
ジャンルテレビドラマ時代劇
原作よしながふみ大奥
脚本神山由美子
演出金子文紀
渡瀬暁彦
藤江儀全
出演者堺雅人
多部未華子
田中聖
平山浩行
尾美としのり(兼ナレーション)
段田安則
内藤剛志
麻生祐未
オープニング村松崇継「大奥メインテーマ」
エンディングMISIADEEPNESS
時代設定江戸時代寛永 - 慶安期)
製作
プロデューサー磯山晶
荒木美也子
(アスミック・エース)
制作アスミック・エース(協力)
製作TBSテレビ

放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域 日本
放送期間2012年10月12日 - 12月14日
放送時間金曜日22:00 - 22:54
放送枠金曜ドラマ
放送分54分
回数10
公式サイト
特記事項:
初回は15分拡大(22:00 - 23:09)。
第6回は(23:00 - 23:54)
前作:映画『大奥
次作:映画『大奥?永遠?[右衛門佐・綱吉篇]
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『大奥?誕生[有功・家光篇]』(おおおく たんじょう[ありこと・いえみつへん])は、2012年10月12日より12月14日までTBS系列金曜ドラマ枠(毎週金曜22時 - 22時54分〈JST〉)で放送された日本の連続テレビ時代劇

よしながふみによる漫画、『大奥』の実写映像化シリーズの第2作で、第1作の映画『大奥』(2010年)の続編かつ前日譚にあたる内容である。さらに放送終了後の2012年12月22日より、本作の次世代を描く続編映画『大奥?永遠?[右衛門佐・綱吉篇]』が公開された。

他の大奥をテーマとした諸作品(フジテレビ版ドラマなど)と違い、歴史上実在した人物は一部性別が逆転して登場する歴史改変SFである。このため、前作映画と同様、キャッチコピーなどで「男女逆転」が強調されている。
概要

赤面疱瘡(あかづらほうそう)という架空の伝染病によって若い男性の比率が極端に減少し、男女の立場が逆転した日本の江戸時代で運命に翻弄される大奥の人々を描くシリーズ。第1作『大奥』は原作第1巻を基にした映画作品で、女性の徳川吉宗の時代が描かれたが、本作は原作2 - 4巻を基に連続テレビドラマとして制作され、時代をさかのぼって「全ての男女逆転はここから始まった…。」をキャッチコピーとし、ジェンダーの男女逆転が起きた背景、女将軍徳川家光の誕生および側室・万里小路有功(史実上のお万の方)との愛が描かれる。

2012年12月にTwitterが発表した1年間のトレンド(Twitter上での会話の盛り上がりの指針)では、本作はテレビドラマのランキングで5位を記録している[1]。主演陣の演技は高く評価され、堺雅人と多部未華子は本作における演技でギャラクシー賞などを受賞している。
企画・制作

メイン演出は前作の映画を監督した金子文紀が務め、以上3作の映像作品はプロデューサーも共通している同一のプロジェクトである。主演は堺雅人で、万里小路有功を演じ、ヒロインにあたる家光役は多部未華子が演じる。なお、堺雅人は『大奥?永遠?』でも主演として右衛門佐を演じ、同プロジェクト内での一人二役となる。これは原作漫画で有功と右衛門佐の姿が似せて描かれていることから発想された[2]

撮影は同年8月10日から滋賀県京都府近郊で始まり[3]、11月下旬頃にクランクアップした[4]。また、金曜ドラマ枠としては初めて[5][6]、民放では2012年3月まで放送された『逃亡者 おりん2』(テレビ東京)以来、半年振りに放送された時代劇であり、1990年代後半から退潮の加速したテレビ時代劇に、原作漫画読者である若い世代や女性層を視聴者に取り込む新しい試みとして注目された[6]
放送・配信

初回は15分拡大(22:00 - 23:09)で放送された。第6話は野球中継『侍ジャパンマッチ2012 日本×キューバ』のため当初22:30 - 23:24の放送予定だったが、野球放送延長のため23:00 - 23:54で放送された。

本作は台湾でも放送されている。放送局は台湾の大手ケーブルテレビ「ビデオランド」のチャンネル・緯來日本台で、2012年10月13日(日本での放送翌日後)から日本語音声のまま繁体中国語字幕付きで放送された。日本国外で日本の連続テレビドラマが翌日に放送されるのは史上初である[7]。台湾でのタイトルは『大奧【男女・逆轉】』。

インターネット配信では、TBSオンデマンドにより放送2日後の毎週日曜日23:00より最新話が有料配信された[8]
あらすじ原作によるストーリーについては「大奥 (漫画)#有功・家光編」を参照

ドラマ版のストーリーは原作漫画の2 ? 3巻のストーリーにほぼ忠実に描かれている。この中で大きな相違点となるのは、原作で家光篇に並行して描かれる農民・神原さとのエピソードが登場しないこと、稲葉正勝の妻・雪とその子供たちがドラマのオリジナルキャラクターとして登場する展開である。以下はオリジナル部分の話の流れである。

稲葉は男子の家光の死と同時に、実母・春日局の発案で公の場で彼になりすますために赤面疱瘡で死亡したことにされ、「遺族」である妻子にもその事実は伝えられない。正勝は頭巾で顔を隠して江戸城内の隠し部屋に生活し、妻子を偲びながら生き続ける。第4話で正勝の七回忌を執り行った雪は、姑の春日局に対し夫が実は生きているのではないか、という疑惑をぶつけるが、その訴えは一蹴される。ある日、雪と子供たちは大奥に春日局を訪ね、正勝はその様子を密かに覗き見る。息子の鶴千代は元服して正則と名乗り、将軍に謁見するため江戸城を訪れる。頭巾姿で息子と対面する正勝は、正則を傍に寄らせあくまでも家光としてではあるが優しい言葉をかける。正則は感激してその様子を母に報告し、正勝は一人で息子の成長に喜びを噛みしめる。

しかし、間もなく正則は赤面疱瘡に感染し死去、雪は他の大名たちの例に習い、正則の妹・野乃を男装させて正則を名乗らせ、稲葉家の家督を継がせる。しかし、女子の家光が女将軍であることを明らかにしたことによって、野乃は男装をやめ女子として当主となる。雪はなおも夫との再会を望むが、野乃は父の行動は自ら望んでのことであろうと考え、母にあきらめるように言う。雪は、正勝が死んだとされる日に彼と起こした小さな諍いを後悔していたことを野乃に語る。その頃正勝は、家光の影武者という役目を終えて江戸城にいたが、将軍としての立場の孤独を知った家光に気遣われ、出家し死んだ息子の菩提を弔い生き続けるよう命じられる。しかし、正勝は家光を支える自らの役目に誇りを持ち、それを全うすることを望んで江戸城に留まる。そして家光が薨去したのち、正勝はその後を追って殉死し、死んだ正則の霊が彼を迎えに来る。雪と野乃の元には正勝の遺言状が届けられ、そこには別れる前の雪との諍いを謝り、良き妻であったという言葉が書かれていた。雪は正勝の死を確信するが、彼は使命を全うしたのだと悟り、野乃とともに公務の準備に励むところで稲葉家の物語は終了する。
登場人物

登場人物の細かな詳細については大奥 (漫画)を参照する。また、劇中に登場する人物と同一の場合は大奥 (漫画)から引用する。
主要人物
万里小路有功(までのこうじ ありこと)
演 - 堺雅人公家・万里小路家の三男。万里小路家が財政逼迫の折、出家慶光院院主の位を与えられる。院主継目御礼の挨拶で江戸城を訪れたが、春日局の脅迫により還俗して大奥入りし御中の一人となる。将軍である少女の家光に、戯れにお万(おまん)と名付けられるが、恋愛関係になってからは有功と呼ばれている。家光から賜った子猫に若紫(演:たま・こたま)と名付けて飼い、それをきっかけに家光が有功のもとを訪れるようになる。やがて家光と心を通わせて結ばれるが、二人の間に子ができないため春日局により寝所(しんじょ)から遠ざけられ嫉妬に苦しむこととなる。大奥内で次第にリーダーシップを発揮し、病に倒れた捨蔵や春日局を献身的に看護し信頼を得て、春日局の死後空席であった大奥総取締の座につき、お万の方と呼ばれることになる。次代の将軍選びに対して家光に意見を求められ、争いごとを避けるため長幼の序に従い千代姫を推し、家光もそれを採用する。家光の最期を看取り、死後は彼女の遺言に従って将軍家綱となった千代姫の後見として江戸城に留まる。
徳川家光(とくがわ いえみつ)
演 - 多部未華子(幼少期:庵原涼香)三代将軍になりすます。女名は千恵(ちえ)だが、第1話の稲葉の言葉によれば大奥内ではあくまでも父・家光の影であり名前のない存在とされている。父である男子の家光が庶民の女性・お彩を強姦して生まれた落胤。父の死により春日局らに無理矢理江戸城に連れ去られ、男装させられ将軍の小姓のふりをしている。14歳で武士に凌辱され懐妊し、15歳で女児を出産するがその赤子は生後間もなく死亡したという過去を持っている。有功と愛し合うようになってからは部屋では女の姿に戻り、春日局の死後に初の女将軍を宣言して公私ともに女性として振舞うようになる。最愛の人である有功との間に子が生まれず、側室たちとの間にも姫君だけが生まれている。
玉栄(ぎょくえい)/ お玉(おたま) → 桂昌院(けいしょういん)
演 - 田中聖(当時KAT-TUN)(幼少期:田中陽太)有功の弟子。幼少期に両親と死に別れ道端で行き倒れているところを有功に助けられる。有功を強く慕っており、彼に付く部屋子(へやこ)として大奥入りする。角南らの嫌がらせに憤るも彼らに性的虐待や暴行を受け、殺意を抱くがそのことを誰にも言わず隠している。その復讐のため、家光のかわいがっていた若紫を殺して角南を陥れ、自害に追い込んだが、のちに有功に気付かれ悔悟することになる。子をなす能力のない有功の願いにより、家光の側室になってお玉と名付けられる。有功以外の側室、特にお夏には嫌味を言われることもあり、対抗心を抱いている。家光との間に三女の徳子姫をもうけ、かつて隆光に予言された「天下人の父」になる野望を抱くが、有功の意見により打ち砕かれたことに不満を示す。しかし、家綱の将軍就任に伴い徳子姫が江戸城を離れる頃には全てを受け入れ、姫とともに江戸城を去る。続編となる映画『大奥?永遠?』では、老境の姿を西田敏行が演じる。
稲葉家
稲葉正勝(いなば まさかつ)
演 - 平山浩行(幼少期:玉山詩丹後守。春日局の息子で幼名は千熊(せんくま)。男子の家光の死後影武者として将軍になり済まし、頭巾で顔を隠し公の場で家光の振りをしている。稲葉自身は赤面疱瘡で死んだことにされているため、普段は隠し部屋に住まい、妻子のことを偲びながら暮らしている。初めは有功と頭巾姿で対面し、のちに有功に正体を明かして千恵が家光に入れ替わった背景を説明する。自分の人生については男性の家光が死んだときに殉死するはずだったと言い、全てを「さだめ」と受け入れている。
雪(ゆき)
演 - 南沢奈央正勝の妻。ドラマオリジナルキャラクター。正勝が死んだことを信じていない。
鶴千代(つるちよ) → 稲葉正則(いなば まさのり)
演 - 西山潤(第4 - 8話・最終話)正勝の嫡男。第2話からさかのぼって11年前に誕生。第6話で元服して家督を相続し美濃守となり、正則と名乗る。第8話で赤面疱瘡で死去する。
野乃(のの) → 稲葉正則
演 - 幼少期:荒田悠良(第4 - 5話) / 少女期:山本舞香(第8 - 最終話)正勝の長女。死んだ兄に代わり、男装して稲葉家の家督を継ぐことになるが、家光の女将軍宣言により女子の姿に戻り正式に稲葉家当主として生きていく。幼くして別れた父の顔は覚えていない。
家光と有功の周辺人物
村瀬正資(むらせ まさすけ) / ナレーション
演 -
尾美としのり春日局の命により有功のお世話係となる。京言葉を改めさせるなど強い態度に出るが、基本的には大奥内のしきたりなどを有功と玉栄に丁寧に説明し、忠実に仕えている。病床の春日局に大奥での記録『没日録(ぼつじつろく)』の執筆を命じられ、有功によって大奥内の文書を担当する御右筆(ごゆうひつ)に任命される。
万里小路有純(までのこうじ ありずみ)
演 - 小日向文世(友情出演 / 第1話)有功の父。由緒正しき公家の当主。
明慧(みょうけい)
演 - 駿河太郎(第1 - 2話)有功の弟子。有功を脅迫し還俗させる目的で、彼の目の前で澤村伝右衛門に殺される。
徳川家光(とくがわ いえみつ)
演 - 岩井秀人(第1話)(幼少期:藤原明都 / 第3話)徳川三代将軍。千恵の父。男色家であるが、世継ぎをもうける重圧の苛立ちからお忍びで外出の際に庶民の女性を強姦し、千恵をもうけた。嫡男を残せないまま赤面疱瘡で薨去し、その死は隠蔽される。
お彩(おさい)
演 - 永田沙紀(第1・3話)千恵の母親。
とよ
演 - 花田福代(第3話)千恵の乳母。
千代姫(ちよ ひめ) → 徳川家綱(とくがわ いえつな)
演 - 幼少期:河野百花(第8話) / 少女期:庵原涼香(二役・最終話)家光と捨蔵の間に生まれた姫。長女。算術は苦手で物語などを好み、有功になついている。家光の死後、幼くして四代将軍家綱となる。
長子姫(ながこ ひめ)
演 - 牛島七菜子(最終話)家光とお夏の間に生まれた姫。次女。姉の千代姫の居眠りを母に言いつけることもある。家光の死後、妹の徳子と同額の石高を得て江戸城を離れる。
徳子姫(とくこ ひめ) → 徳川綱吉(とくがわ つなよし)
演 - 古野本二葉(最終話)家光と玉栄の間に生まれた姫。三女。怪我をしても泣かずに痛みをこらえる気丈な性格で、幼い頃から父の玉栄に次代の公方様になるのだと教え込まれている。家光の死後、元服して綱吉と名乗り、姉の長子と同額の石高を得て玉栄とともに江戸城を離れる。続編である映画『大奥?永遠?』では菅野美穂が演じ、館林藩主を経て五代将軍となるヒロインである。
矢島(やじま)
演 - 阪田瑞穂(第6 - 8話)[9]千代姫の乳母
澤村伝右衛門(さわむら でんえもん)
演 - 内藤剛志剣術指南役。


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